現パロポプダイのくだらないネタそれは2人が濃厚すぎる3日間を過ごしてから数週間後のこと──。
その日の夜も、2人は通話アプリでいつも通り他愛もない話をしていた。
来週から寒波が来るらしいだの、寒くて朝起きられないだの、乾燥して肌がカサつくだの、そんな取り留めもない日常の話だ。
「そういえばさ……」
ふと思い出したように、ダイが切り出した。
「おれ、浮気しちゃったんだよね」
さらりと、悪びれもせずダイは言う。
「…………え……」
ぴしりとポップは固まった。
「こないだ同じ部活のやつがさぁ…………くれて、…………だよね」
──浮気……?ダイが……浮気……だと……?
目の前が真っ暗になったポップの耳には、ダイの話す言葉の内容が入らない。
「ごめんな、おまえがせっかく「なんだとおぉぉぉっっっ!?!?!?」
ダイの言葉を、ポップの怒りの叫びが遮る。
「ふっざけんなよ!おまえ!!よりにもよって、浮気だと?ああん!?」
「そ、そんなに怒ることかよ……」
「怒るに決まってんだろ!?浮気って……どういうことだよ!?」
「だって……ポップのはおれにはあんまり合わないっていうか……」
「はあ!?」
「そいつの見て、気になって聞いてみたら使ってみるかって言われてさ。使ってみたらそっちの方がおれにはよかったんだよね」
「……………………」
ダイのあまりにも衝撃的な発言に、ポップは頭がクラクラした。
「……なんだよ。そんなによかったのかよ……ソイツが」
──使ってみるか、って……おめえ、そんな事言われてホイホイヤるのかよ……!
「あ、うん。おれ、こういうの初めてだったから、ポップのも最初はいいなと思ったんだけどね」
「……そうかよ。オレのはもう飽きた、ってか?よっぽどソイツのデケえのが気に入ったか?」
「え?デカい?いや、サイズは同じだけど……」
「ハッ。じゃあ硬さか?それとも……オレと違っていつでもヤれるから……ってか?」
「硬さ……?ってなんだよ。ワケ分かんないな」
「ワケ分かんねえのはおめえの方だろ!!チクショー……ッ!こんな振り方あんまりだろうがっっ!」
「振る?……なあ、ポップ!おまえさっきから何言ってるんだよ!?」
「何って……ナニの話だろうがっ!言わせんなよっっ!!」
一瞬の沈黙。
「は?……ナニ?……え?」
ダイの戸惑いの声が、ポップに届く。
「……え?……あれ……?」
そのダイの様子に、ポップも何かがおかしい事にようやく気づいた。
「あのさ、ポップ……おれ、おまえに教えてもらった化粧水の話してたんだけど……」
「……………………は?」
沈黙したポップに、ダイは告げる。
「おまえが教えてくれたやつ、しっとりタイプだったろ?なんかあれ、おれはちょっとベタベタしてあんまり好きじゃなくて。でも同じメーカーのさっぱりタイプを友達に借りて使わせてもらったら、そっちの方がおれにあってたみたいで、浮気しちゃったんだ……って話をしてたんだけど、聞いてた?」
「………………ま」
「ま?」
「紛らわしい言い方すんじゃねえーーーーっっっ!!!」
ポップの叫びが響く。
後日マンションの掲示板には「騒音注意」の張り紙がされていたという。
終われ
ダイくんはオイリー肌なのでさっぱりタイプ、ポップは乾燥肌なのでしっとりタイプを愛用してるって話。
ポップが化粧水使ってるのを見て、ダイ君も使用し始めたのでした。
コスメ浮気、私はしょっちゅうあります。