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    なりひさ

    @Narihisa99

    二次創作の小説倉庫

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    なりひさ

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    ポプマト

    #ポプマト

    口付け 何が面白くてこの若者はこんな爺と口付けなんてするのだろうか。マトリフはポップとキスをしながらそんなことを考えていた。
     ポップからの好意に気付いたのは随分と前のことだ。それをのらりくらりと躱しながらきたものの、それも出来なくなって、ついには身体を交える関係になっていた。
     マトリフはベットに横になり、ポップがその身体を覆っている。手を絡めて、口付けをして、気分が乗ってきたら今夜もやるのだろう。
     ポップは性急さを堪えるように舌先でマトリフの口内を探る。最近になってようやく上達してきたキスに、マトリフは微笑ましささえ感じた。
     恋愛に種族も性別も年齢も関係ないと言い切れるほどマトリフは若くはない。そこに立ちはだかる壁は確かに存在しているからだ。マトリフとポップの年齢差はあまりに大きい。それはマトリフがポップを受け入れられなかった一番の理由だった。
    「んッ……も、いいだろ」
     マトリフは息が苦しくなってきてポップの胸を押す。ポップはマトリフが教えたキスを忠実に再現しようとするあまり、随分としつこいキスをするようになってしまった。
    「まだ……師匠が気持ちよくなるまでやる」
     ポップの太腿がマトリフのものを擦り上げる。そこがまだ反応していないことがポップを躍起にさせるようだ。
    「だから……オレをいくつだと思ってんだ……そうそうおっ勃たねえよ」
    「こないだは勃ってたぜ」
    「ありゃおめえが」
     その先は口にすることが憚られてマトリフは口を噤む。挿入は身体への負担が大きいからと、マトリフはポップを口淫で射精させることが多かった。
     だが前回は反対にポップがマトリフを口でいかせた。だがそう至るまでが大変だったのだ。ポップはそれが初めての口淫だったようで、マトリフにされてきた口淫を真似しようとするも上手くはいかない。それでも諦めないポップは、なんとかマトリフをいかせようと手を尽くし、結果としてマトリフは長い時間をかけて射精させられた。疲労と心地よさにぐったりするマトリフをよそに、ポップは何か成し遂げたかのように誇らしげだった。
     ポップの必死さと健気さを可愛く思う。それに応えてやりたいし、もっとポップのことを愛してやりたいとも思う。だが如何せん身体がついていかない。せめてセックスのときだけでもモシャスで若い身体にしようとしても、ポップがそれだと嫌だと言う。
     こんな爺の身体のどこが良いんだか。やはりマトリフの思考は振り出しに戻る。行為の最中に考えることでもないだろうが、この若い恋人の拙いキスがぬるま湯のように心地よくて、つい思考があちらこちらへ飛んでしまう。
    「ッ……ポップ……」
     やるならさっさとヤれよと言おうとして見たポップの眼が光芒を放っていた。その瞳の強さに心臓が跳ねる。ポップの手がマトリフの髪を撫で、うなじへと回る。逃がさないとばかりに押さえられて、また深く口付けられた。
     枯れた身体の奥に火が灯る。ああくそ、と吐き捨てようにも口は塞がれていた。
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