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    Shinon

    @ysnr6love
    佐真/真マコの二次小説R18部分をあげる可能性があります。未成年の方は閲覧しないで下さい。

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    Shinon

    REHABILIお嬢とじいじ⑧/真島家と家族になる佐【終】

    「俺が死んだって覚えちゃいねぇだろ。まだ二歳なんだからよ」

    真マコ夫婦の娘ちゃんにじいじと慕われる生存if佐のお話です。全年齢。一旦完結です。ありがとうございました!
    お嬢とじいじ⑧「おどれ…!何や筋が真島に似とるやないか…っ」
    「そ?俺もすっかり奴の色に染められちまったってことか」
    嶋野は思わずチッと大きく舌打ちをした。
    「妬くな妬くな大叔父ちゃま」
    「うっさいわ」
    さて、佐川司が我が家に戻ったのは実に四時間後であった。嶋野太から連絡を受けて飛んできた真島吾朗に引きずられて帰ってきた彼は、そのまま居間に正座させられて散々に叱られた。傷だらけのじいじの変わり果てた姿にお嬢は絶叫し、真島は額に青筋を立てて怒鳴り、マコトは唇を引き結び無言で傷の手当をしている。
    「だってよ」
    佐川は腫れた頬を冷やしながらぼそぼそと言う。
    「だってもクソもないねん!殺されとったかもしれへんのやぞ!」
    お嬢は佐川の膝に取りすがって彼の血だらけの膝をべしべし叩いている。正直かなり痛い。やがて彼らの怒りは嶋野太の血判付きの書を見て最高潮に達した。それはかつての契約を書き直したものであった。
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    Shinon

    REHABILIレテの水底⑫/記憶喪失佐真

    組に復帰して三年。町でチンピラに絡まれていた男を助けた真島は、それがかつて己を飼い殺していた憎くも忘れ難い男であったことに気が付いた。しかし男の方は真島のことどころか自分の名前すら忘れていたのだった──。記憶喪失の元飼い主と元飼い犬が過ごした、甘くも苦い不毛な日々の話。

    ここからR18が多くなってくるので公開形式変えました!今回は全年齢です。
    レテの水底⑫/記憶喪失佐真「なぁ、おい」
    地面に敷かれた粗末なむしろの上に這いつくばって嗚咽する真島の横にぬっと現れた佐川は、ぐりりと杖の先を彼の脇腹に食い込ませてきた。発した唸り声はかつての色を孕むかのように思われて、真島は縋るように元飼い主を見上げる。だが見上げた先にあったのは、よく知らない青年の突然の奇行に引いている初老男性の姿だった。
    「君さ…急に怒り出すのやめない?おじさんも年いってるし君みたいなのが特別怖いってわけじゃないんだけど、やっぱりちょっと「うわっ」て思うよ」
    一緒に住もうってんだから尚更さ、と彼はかなり嫌々と言った感じで真島の背をぽんぽんとよそよそしく叩いた。
    「あーあ。お前さんにとってはゴミでもさ、おじさんにとっちゃ大事なモンだって言ったよね?何でこんなことすんの。酷いじゃん。俺なんかしちゃった?」
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