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    りーな

    @daryunaru
    好きなように二次創作物
    女体化好き

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    りーな

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    デーズ、水臼。夏祭りに臼もいた、という前提。付き合ってない。

    #水臼
    waterMortar

     近くの公園でかき氷を食べていると灰原が舌を見せてきた。青い。小学生かよ、と国母も速瀬も笑いながら、それでもベエと舌を出す。黄色と緑。レモンとメロンだった。猪原も黄色。自分では見えないが俺も青らしい。ゲラゲラみんな笑っている。何か楽しいのだろう。
     国母が少し離れてベンチに座っている臼井に声をかけた。臼井も見せろよ、と。しかし臼井は取り合わない。残念だ。いいよ臼井は見せなくて、と速瀬が言った。イチゴだもんなと灰原が言う。そうか、赤だからあまり変わらないのか。うーん。それでも見てみたいな。

    「……水樹、無言で目の前に立つのはやめてくれないか」
     俺を見上げて臼井が言った。いつの間にか臼井の前に移動していたらしい。自分のことなのに他人事みたいだ。臼井が喋ったので舌が見えるかなと思ったけど、よく見えなかった。
    「……」
     じっと臼井を見ていると、臼井は溜息を吐いた。それから舌を少し出して、ほら、と言った。赤い。
     もっとよく見たいなと思って顔を近づける前に臼井は舌をしまった。
    「見たところで面白くもなかっただろ」
     臼井はそう言ったが、そんなことはなかった。なんというか、なんだろう。興奮した。
     臼井はかき氷を再び食べ始めた。俯きがちである。多分照れてるんじゃないか。そう思ったとき、耐えられなくなって。
    「外周走ってくる」
    「は?」
     臼井が顔を上げ、他のみんなもこっちを見た気がしたが、気にしていられなかった。走ろう。走ったら落ち着くと思う。多分。

     水樹が公園を飛び出して走り始めた。速瀬は、あーあと呆れた声を出す。
    「だから臼井はいいって言ったのに」
    「体勢もまんまアレっぽかったしな」
    速瀬が言うと国母が応じた。
    「ベロ出しただけでエロい雰囲気出すなよな」
    灰原がぼやく。
    「水樹が勝手におかしくなっただけだろ。俺は何もしてないのに好き勝手言いやがって……」
    臼井が低い声と常ならぬ荒れた口調で怒りを示す。猪原は何も言うまいと、溶けたかき氷を飲み干したのだった。
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    りーな

    DOODLEとどちワンドロワンライ 9回 【媚薬を飲んだ受け】【マフラー】【「俺のせいじゃない」】
    藤←千 高二公式戦前。片想いを勝手に封じ込める千早が好き。マフラーはバイクのマフラーになった
     藤堂君が好きだ。もはや認めるしかなかった。綺麗な女性に憧れたり男女交際を夢見たりAV女優の淫らな姿に興奮したりしていたはずの俺だったのに。気づけば隣の席で爆睡している金髪ロン毛の元ヤン球児に恋をしていた。やってられない。藤堂君といえば意外とデリカシーがあって、野球に真面目で、イップスを克服するくらい根性があって、家族思いで、友情に厚くて、いい奴なくらいで……惚れた欲目という言葉を脳から追い出しておく。
     藤堂君とどうこうなりたいかといえば、正直なりたい。恋人に。恋人になるには……無理無理無理! 告白してオッケーしてもらう必要がある。絶対に無理だ。まず告白できる気がしない。なんで胸の内を他人に晒さねばならないんだ。相手に自分の心の生殺与奪の権を与えるなんて、俺にはできない。しかも告白できたとして、藤堂君がオッケーするはずもない。藤堂君のタイプはどうやら清楚系の女子っぽいし。仮に藤堂君が男子に好意を抱くとしても山田君や要君みたいなタイプの方に惹かれるだろうし。
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    りーな

    DOODLE6回 とどちワンドロワンライ【ハンバーグ】【プロ野球】【約束したろ】
    社会人とどち。前半藤堂、後半千早視点と思って置くと読みやすいかも

    書けなかったけど藤堂のマンションは球団ホームエリアにあり、部屋が余っていて、千早の現在住む家に置いてあるけど寮には持っていけず、といって実家に置いておくほどでもない私物を置く部屋になります
    『 前略 藤堂葵様

     このように手紙を書くのは初めてのことですね。別に手紙を書かずともSNSでやりとりできますし、それなりに会って話す機会もあります。年賀状すら送っていないというのに、わざわざ便箋を買ってまで筆を執ることになるとは……筆とか言ってボールペンじゃねーかとか言わないでくださいね、慣用句ですから。慣用句って分かりますか?笑
     さて、藤堂君との思い出でも語りましょうか。高校三年生で進路志望の提出用紙が配られた時、俺はてっきり藤堂君は清峰君と同じようにプロ野球選手と書くのかと思っていました。しかし違いましたね。君はスポーツ推薦での進学を志望しました。プロになりたいという気持ちはある。ただ、小手指のみんなやシニアの先輩達とやる野球が楽しいのであって、果たしてプロ選手として自分がやっていけるのか、このような心持ちではプロなど務まらないのではないか、もうちょっと自分を鍛えたいのだ、というようなことを君は言っていました。それも本音でしょう。君は気持ちに左右されるところがありますし。でも、ご家族のためもあったのでしょうね。同じ寮暮らしでも地方の球団よりは都内の大学の方が融通が利きます。
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