途中なのです。ここから先スケベシーンなのでがんばります豊前が破壊寸前の重傷を負ってから半年が経過した。一時は生死の境を彷徨ったり、怪我の熱で錯乱したりしたけれども、皆と医療班の手厚い看護のおかげもあってやっと回復したのだ。
1か月間のリハビリを経て豊前は日常生活に戻ってきた。リハビリでは医療班も驚くほどの回復ぶりを見せて驚かせていたが、裏には豊前の血の滲むような努力があったことを僕は知っている。ほんとにすごいよ、君は。
僕はそれがもう嬉しくて嬉しくて、審神者であるナベリウス・カルエゴ卿に1週間の有給を申請した。状況を把握しているだけあって、すぐに許可をもらえた。それはもちろん、豊前との時間を過ごすため。半年間は短いようで長かった。
「泣くなって」
「泣いて、ない…」
豊前が笑っている。こうして目の前にいるのが奇跡のようだよ。
「だけどね。ちょっと手加減してほしい、のだ、けど…!?」
「なんで?」
「もう、ダメって言ってるじゃないかっ、っあ!」
「体はめちゃくちゃ反応してるのに、か?」
「っっ…!!」
「怪我して回復するまでの半年、すっげー長かったんよ。何回、頭の中で松を犯したかわからねえ。松井もずっとこうしたかったんじゃねえのか」
少し眉を下げた表情で言うのはズルい。僕が逆らえないのを知って言っているくせに。
「…したかったよ、君と。ずっとふれあいたかった……」
「松井……」
「…豊前、好き…だから、もっと、して…」
豊前に触れられると、頭がどうにかなりそうでこわい。
それでも……久しぶりの豊前の匂い、体温、声に、脳が染められていくみたいでなんだか幸せだ。