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    tada_00_

    @tada_00_
    自分用書きかけ倉庫。何の手直しもしていない、いつか書けたらいいなの健忘録。ぶつ切り。その他。

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    POIPOI 21

    tada_00_

    DONEちょいたんたん、開催おめでとうございます!

    お題「ハロウィン」
    並行世界のちょいたイメージで書きました。
    ネタバレですが、悠仁くんが半呪霊です。

    2022.10.29
    『ハロー。ナイストゥーミートユーマイブラザー』 目の前に広がる異形たち。
     ドラキュラにミイラ。カボチャ頭に狼男。オバケに魔女と猫又に半魚人。のっぺらぼうにゾンビから、果ては何かアニメかゲームのキャラクターまで。
     雑多に蠢く有象無象の、その何体が本当に異種族なのか。そんなもの、本当は人間以外はとうに気がついている。
     その中でも半呪霊なんて珍しい俺のことなど、人間はおろか人外だって誰も気にも止めていない。
     雑踏の中をぶつからずに歩けるようになって久しいが、それでも触れてないのに感じるこの熱気にはいささか感慨深いものがあった。
     目の前を横切るオレンジや紫、赤に黄色と色とりどりに着飾った人間たちの楽し気な笑い声がそこかしこから聞こえる。
     こんな奇怪な催しがなされるようになったのは、果てはいつのことだったのだろうか。子供のためのお祭りのようなものだったように思うのに、結局は金と時間に余裕のある大人たちのイベントへと変転している。……まぁ、本来込められた意味や意義などには目をつむるとして、だ。
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    tada_00_

    DOODLEめぐゆじ。

    脹虎じゃない。

    同棲してるくさい。

    謎時空。

    短い。

    2022.6.16
    淡い世界でどこまでも深く「俺がいなくなったら、伏黒はどうする?」
     何でもないように虎杖がそう言うと、伏黒はフッと顔を上げた。
     穏やかな優しい風が吹く、六月半ばのことだった。木漏れ日が差し込む、窓の大きな部屋。白い薄いカーテンが、開け放った窓から入り込む風に吹かれてぶわりと大きく揺れていた。
     そんな中で二人、紺の四人掛けのソファーなんて見向きもしないで毛足の長いカーペットの上に陣取っている。胡坐をかいて座る虎杖の、固く筋肉のついた太ももにツンツンとした黒髪を乗せて寝転がっていた伏黒の、平和で穏やかだった至福のひと時に一筋の淡い影が落とされた。
     昼に近い時間であったのと、冴えわたるようによく晴れた空のおかげでその部屋はいっぱいに光を取り込み、真っ白い壁と淡めの茶色いフローリングがそれを反射させてキラキラと輝いているように明るい。暑くなってきたからと、白い無地のTシャツにベージュのチノパン姿の虎杖はとても爽やかで暗い影など何一つないように見えた。青く茂った若い葉は段々と色を濃くしてきて、ゆらゆらと部屋の中に少しの日陰を作っている。キラキラと輝いているのは太陽の光ではなくむしろ虎杖の方だと勘違いしそうなほどに。
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    MAIKING原作軸難しくありませんか……?書ける気がしません…
    見直しもしないままめちゃくちゃ中途半端なとこまで晒す。
    ちょいたぁ…… じわ、と黒い靄が滲み出す。肌に絡みつくような粘着質な不快感が表皮を撫でて、反射的に一瞬だけ毛が逆立つような感覚を覚え悠仁は勢いよく顔を上げた。
    「悠仁……」
    「俺が囮になる。高架下で落ち合おう」
     脹相が悠流し見ると険しい表情で前を睨みつける悠仁の姿が映る。纏う空気を張り詰めさせると、視線もくれずそれだけ言い放って砂塵を上げて走り出した。人が出せるとは思えない脚力であっという間に点となるその背を視線で追いかけると間も無くして脹相もゆらりと静かに動き出した。
     呪霊の残穢と悠仁の気配。その二つが重なり切る前に追い付かなければならない。適応力の高い悠仁が脹相を戦力として組み込むのは早く、また脹相の力の使い所を飲み込むのも早かった。お互い戦闘経験は浅い。ながらも専門機関で幾分か鍛え上げられている悠仁の方が、こと呪霊大事に関してはズブの素人の脹相よりは幾らか先輩だ。作戦の基盤は悠仁が定め、トライアンドエラーを繰り返すうちに元々の戦闘センスの高かった脹相も口を出すようになっていた。それでも作戦の基本は変わらない。悠仁が集め、二人で叩くのだ。
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    DONE #お兄ちゃんワンドロ

    お題『吸血鬼』
    心持ち脹虎。
    吸血表現あり。
    生まれ変わり。
    吸血鬼だけど日本。あと、勝手に血の代用品捏造。
    心が広く、なんでも受け入れたるぜ!という頼もしい方のみお進みください。

    ここを使って投稿するの初めてなので何か不作法してたら申し訳ありません。
    芳しき血の香り 町外れと言うよりは、もはや森の入り口というような所に薔薇の花に囲まれた一軒の日本家屋があった。それは大層立派な屋敷で、広い平家に広大な庭まであるいつからそこにあるのかもわからないほど古い家だった。家の周りには生垣の代わりに真っ赤な無数の薔薇が、まるで侵入を拒むように密に植えられている。日本家屋と言ったら桜やら松やら椿やらそういったものの方が似合うのではないかとは思うものの、不思議としっくりとその場に馴染んでいた。
     そこにはその屋敷に見合うように旧華族だから武家だかの由緒正しき末裔が住んでいるとかで有名だったが、住人の姿を見た者は誰一人として居なかった。そんな曰く付き、みたいな立派で古い屋敷など好奇心旺盛な子供や若者には格好のアトラクションで。よくはないことだと分かってはいても不法侵入を果たす者はぽつりぽつりと後を絶たなかった。そうすると決まって行方不明になったり、運のいい者は帰ってきたりもしたものの記憶をなくしたりと不可解なことが起こるので次第に誰も近寄らなくなっていた。確か、帰って来られた者の共通点は家の長子ではない。とかであった気がするがあまり関係もなさそうだと、人々は無事とは言えなくとも怪我もなく戻って来た者の所以に首を傾げていたが。それでもいつしか長男長女は特に近寄ってはならないとその地域では伝え聞かされるようになった。
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    tada_00_

    MAIKINGけっせーせきのやつ設定好きだから書きたいんだよなぁ。
    脹虎。
    いつでも側に「ああ、またやったか。焦ると駄目だな」
     小さな部屋の片隅から小さく声が聞こえる。ただでさえ狭いその部屋は物に溢れ乱雑極まりない。ピンセットや虫眼鏡、ヤットコにニッパーや目打ちから始まり何に使うか分からない物まで。我が物顔で狭い部屋の三分の一は占拠する広い机の上にはそういった物が縦横無尽に散らばっていた。
     辺りを見回すと、壁には幾重かの装飾品が飾られている。イヤリング、イヤーカフ、ネックレス、チョーカー、ブレスレット、アンクレット、ブローチからネクタイピンと時計に至るまで。その全てには大小の差はあれど、鮮やかに深い色をした赤い石が埋め込まれていた。何処か目が惹かれて離せなくなる、そんな不思議な力を持った石だった。そして、それが使われるのは唯一この男の作品にのみ。どこで採れ何で出来ているのかも不明な美しい、その瞬く間の閃光のような輝きに傾倒する者も少なくなかった。その妖しいまでに美しく人を魅了する赤い石は、作者が密かに漏らした言葉を仄聞した誰かしらから取り上げられ血星磊と呼ばれるようになった。血のように赤く星のような煌めきの美しい石だと。
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