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    miNa1423

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    オメガバース アオオモ2話目
    設定とかふわふわで適当です。
    アルファ アオキさんとオメガ オモダカさんがくっつくまでのお話。

    オメガバ アオオモ2「あれ?トップ、どうしはったん?」
    廊下で頭を抱えて突っ立っていたオモダカを心配してチリが駆け寄ろうとする。
    「っ!!」
    後数歩で手が届く距離に近づいたとき、チリの表情が変わる。口を押さえ、呼吸を乱す様子に隣を歩いていたハッサクも状況を察した。
    「チリ、どうしました?」
    「トップ、自室に戻って薬を飲んで下さい!!」
    うろたえるチリに気づき近づこうとしたオモダカを遮ってハッサクが大声を上げる。よく響くその声に、自分のすべきことを思い直してその場を離れた。
    「チリ、抑制剤は持っていますか」
    「・・・トップが、トップが・・・」
    呆然とオモダカの背中を見つめるチリの肩をつかむ。
    「チリ!抑制剤を飲みなさい、無ければ小生のものをお渡しします」
    「は、はい、自分の飲むんで、ええです」
    我に返ったチリが震える手でピルケースを取りだし、錠剤を飲み込む姿を確認して、ハッサクはようやく安堵のため息をついた。



    「落ち着きましたか?」
    「すんません、対応できなくて」
    肩を落とすチリに、ハッサクはハーブティーを差し出す。落ち着かせる効能のあるそれはチリにはありがたいものだった。
    「やはり、ショックでしたか?トップがオメガであることに」
    「そうやな、あの人は絶対的な強さを持っている人だと信じきっとったもんで。昔はアルファだからってだけでちやほやされとったどうしようもない考えだったチリちゃんが心底、この人について行きたいって思える人やったから、どうしても」
    「・・・そうですか」
    「でも、ちょっと匂い嗅いだだけで魅了されてしもうて、やっぱ、トップなんやな。とも思いました。アルファだろうがオメガだろうが関係なく、うちらのトップは強いし、綺麗な人や」
    「それなら良かった」
    ハッサクもハーブティーを口に含むと表情を和らげた。
    「小生も、トップのヒートにあてられたのは初めてです」
    「え!そうなん?!」
    驚くチリに、ハッサクは深く頷いた。
    「小生が四天王として任命されたときにトップ本人から話をされたのです。運命の番がいた、と」
    「・・・いた?」
    「ええ、番のいるオメガは他の人を惑わす事はできません。ですので、」
    「番契約がなくなった?」
    「もしくはなくなりつつある、だから、他の人を魅了するようなフェロモンがでてしまっているのではないでしょうか」
    上司のプライベートまで詮索できない以上、できることは何もない。しばらく無言でお茶を飲んでいたが、ふとチリが顔を上げた。
    「アオキさんも知っとたん?あの人もアルファなんやろ?」
    カリスマ性や指導者としての力はオモダカには及ばないが、アオキも優秀な人物だ。やる気に関しては非常に難ありではあるが。この場にいない人物は、飄々とうまく逃げ切れているようにも見える。
    「さぁ、小生は分かりかねますが、アオキはトップとは常に距離を置いているので、知っているのかもしれません。もちろん、仕事を振られるのが嫌で避けているのかもしれませんが」
    ははっとチリは乾いた笑いを浮かべた、
    「それは、どっちもやな」
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    地雷ない人向け。いろいろ荒い
    早朝、中庭から水を使う音がする。伏していた床からはたと起きて、ユウリは障子の先を見やった。朝の光がしらしらと障子紙を照らし、部屋は薄明るい。着崩れた浴衣の襟元を整えながら立ち上がり、裾を払って障子を開け縁側に出た。
    雨は昨晩まで続いていた。庭木の一つ一つに名残りの雫が宿って、燦然と朝日を反射している。
    庭の右手には井戸があった。見れば夫の姿もそこにある。裸の背が清水に濡れている。伺う端から夫は、汲んだばかりの井戸水をがばと被った。
    肩のあたりから湯気が昇るようだ。ひどく張り詰めているのが分かった。早々、狩りに出るつもりなのだ。ユウリは声をかけず、黙ってその一連の動作を見守る。二度、三度、夫は繰り返し水を浴び、最後に深く長いため息をついて
    「使うかな」
    背を向けたまま低く言った。
    「ごめんなさい」
    ユウリは身を縮める。
    ほつれた襟足の毛を慌てて整えながら、
    「邪魔するつもりでは」
    「…大丈夫だよ」
    カブはたちあがり、水気を拭ってからこちらにやってくる。
    「起こしてしまったかな」
    首にかけた手拭いを掴みながら、微笑んだ。
    「いえ、その」
    「無理はしなくていい」
    ユウリは、思い切って尋ねた。 4055