Poisoned honey, please be trapped 白兜のパイロットを捕縛した。
その一報がルルーシュの元に届いたのは、ルルーシュが、あの忌々しい黒猫――アーサーと睨み合っていた時だった。
急遽軍の呼び出しを受けたというスザクが、切羽詰まった様子で出ていったのが、丁度数刻ほど前の出来事だ。作業の締めに関して、いつも少し神経質なくらい真面目な彼らしくもなく、彼が使っていた机の上にはまだ広げたままの資料が残っている。すぐ戻る、という言葉の通り、本当にすぐ戻ってくるつもりだったのかもしれない。そんなこと、出来る筈もないというのに。
アーサーは、スザクが居なくなったことなど意に介さずといった様子で、ニャア、と一鳴きした後、窓から差し込んでくる日差しが当たる場所で丸まっていた。
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