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    aya.t

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    POIPOI 18

    aya.t

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    「あ行」を多用するお話が書いてみたい と挑戦‥‥して 挫折しました💦
    「供養」カテゴリーのあるポイピク限定。しぶにはあげない予定ですw‥
    ‥怒らないで下さい。石 投げないで下さい。
    ごめんなさい。

    #秘密
    secrets
    #青薪
    AoMaki

    挑戦!「あぁ‥‥」
    いつもよりちょっと高い薪さんの声が 夜の部屋の空気を震わす。
    掠れた声が艶めかしい。

    自分では出すつもりの無かった声だったのだろう。こんな声を出す筈じゃ無かった と薪さんの顔に書いてある。
    薪さんにとっては未開の領域‥。不安気に俺を見る薪さんに 俺は安心させるように微笑み返す。
    (大丈夫です。俺の指があなたを 貴方のまだ到達したことの無い場所へと導きますから‥)

    「あぁーっ!‥‥」

    綺麗な顔が少し苦しげ。
    「‥薪さん‥力 抜いて‥。」 

    身体に力が入っちゃうと苦しくなっちゃうのだ‥。気持ち良く出すところまでいく為には 力抜いてもらわないと。
    俺は注意深く薪さんの様子を見ながらピッチを上げる。

    「い‥イぃー‥。」
    薪さんが喉を震わせた。 
    唇からはひときわ甲高い声が‥。

    「薪さん‥!」
    ‥薪さんは深く息を吸い込んだ。

    さっきまで苦し気だった表情は 到達した喜びに 満足気な微笑みに変わっている。思い通りに到達できた気持ち良さそうな薪さんの顔に 俺も安心して嬉しくなる。

    よかった‥。


    そうだな。もう少し攻めても良さそうな気がする。
    さぁ もう一踏ん張り!

    「うっ‥!」

    いきなり過ぎたかな?でも このくらい大丈夫かと‥。

    心配になった俺はピッチを下げる。

    「え‥?」

    戸惑いの声があがる もっと‥と言いたげな瞳でちょっと拗ねた顔の薪さん。 ‥俺がピッチを下げたのがお気に召さなかったらしい‥

    それにしても 今 何時だ?
    幾ら防音に問題が無くても 薪さんの声は案外通る。っていうか 薪さんの声も独り占めしたい俺。


    ***

    「おー♪」「おー♪」「おー♪」「おー♪」「おー♪」(3度5度3度の発声練習でお楽しみ下さい♫)

    「薪さーん 今日はこれくらいにしておきましょうよー 。昨日より声出ていましたし、今まで出なかった『h』(一点ロ)まで今日は出ましたし‥。クリスマスのメサイアのソロ この調子なら大丈夫ですよー♫」

    俺はニッコリ笑って 発声練習に付き合う為の和音を奏でていたピアノから指を離す。

    「そうだな。声出したらお腹がすいた。ご飯にしよう。」
    薪さんも満足した顔で笑って賛成してくれた。
    今日の練習はこれにて終了♪

    (おしまい)
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