年末の大掃除。
今年のことは今年のうちになどというフレーズの元、孫家も大掃除が行われた。と、いってもチチの家事能力は高く、常日頃孫家は清潔で過ごしやすい空間が保たれているため、年末の大掃除といえば農業で使用する農具の手入れや倉庫の片付けがメインになる。
一方で悟天はひとりだけで使うようになった子供部屋の掃除に少しだけ苦労しており、父親である悟空と共にせっせと片付けを頑張っていた。
その甲斐あって昼前には子供部屋はぴかぴかになり、ご褒美と悟天のリクエストも兼ねてでお昼ごはんは町のファストフード店にいくことになった。
舞空術でも筋斗雲でもなく、エアカーに親子で行く。
助手席にはチチ、運転席には悟空。
後部座席に座る悟天と何を食べるかでしゃべる親子の姿を見て、チチは幸せが胸の内で広がっていくのを感じる。
見つめていると視線に気づいたか、悟空がちらりとチチを見、茶目っ気たっぷりに片目をつむってみせた。
チチの胸の内で幸せが弾け、そこから滾々と幸福が沸き、チチの身体の隅々まで広がっていくのであった。