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    mya_kon

    @mya_kon

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    mya_kon

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    20年前ぐらいのDKパロだと思ってください……携帯とか鏡をデコっていた時代……☺️モブ女子の存在がチラつきます👍明け方のノリで書いたので、推敲甘いです

    #夏尾
    natsuo

    全部キラキラしてたらいいのかな「なんだコレ」
     尾形が夏太郎の携帯を指差す。一リットルの紙パックにストローを挿して飲んでいた夏太郎は首を傾げた。
    「携帯電話ですけど」
    「知ってる。違う、この、キラキラしたやつだよ」
    「ああ、それ」
     昨日までは何の飾りもついていなかった。夏太郎はストローを噛みながら尾形を見た。眉間に皺を寄せた尾形は、一晩にしてデコレーションされた携帯を突き回す。
     携帯しない自分の携帯よりも見ていたはずなのに、急に知らないヤツになった。なんだコレ、なんだコレ。
    「××ちゃんがやりたいって言ったんで、やってもらったんです」
    「………………ほー」
    「ハマってるみたいですよ」
     デコレーションパーツに爪を立てる尾形を見て、夏太郎は笑みを浮かべた。ストローを口から離す。
    「剥がさないでくださいね」
     尾形の手に自分の手を重ねた。紙パックを揺らすと注ぎ口の中でストローがくるくる回る。尾形が顔を上げて夏太郎を見た。
    「かわいくて、気に入ってるんですから」
    「悪趣味」
    「ひどぉ。尾形さんもやってもらったらいいですよ。××ちゃん上手いんで、気持ちいいですし」
     すり、と夏太郎は親指で尾形の親指を撫でる。
     尾形は夏太郎から目を逸らさない。
     夏太郎も尾形から目を逸らさない。
     机の下で、夏太郎は足を伸ばして尾形の右足を挟んだ。足先を重ねて尾形の足を抜けないようにする。
    「デコの話だよな?」
    「デコの話ですよ?」
     んふふ、と笑う夏太郎が紙パックを持ち上げ、ミルクティーを飲もうとするもストローが逃げてしまう。ストローを固定しようにも夏太郎の両手は塞がっている。
     それを見ていた尾形が、ははぁと笑いながらストローを掴んだ。口を開ける夏太郎を無視して、ずごごごと勢いよくミルクティーを飲み出した。
    「あー! 俺の! 俺のなのに!」
    「あっま……」
    「あー! 結構飲んだ! 俺のミルクティー! あー!」
     夏太郎は両手で紙パックを持ち、左右に振ったり、注ぎ口から中を確認する。まだ開けたばかりだったのに、中身は一気に半分くらいまで減った。
     分かりやすく悲しそうな顔をする夏太郎を見て、尾形は楽しくてしょうがない。
    「てか甘いの知ってるでしょ……何で飲んだんすか……」
     ぶつぶつ文句を言いながら夏太郎もミルクティーを飲む。一気に飲まれたのが悔しくて、ジト目で尾形を見た。ストローを噛むのが止められない。
     その視線に背筋をゾクゾクさせながら、尾形は携帯につけられたデコレーションパーツを一つだけ剥がした。キラキラとしたそれを裏返せば、のりでべたついていて、尾形は「汚ね」と思った。
     逃げられないように絡みつく夏太郎の足も、そうやって女との関係をチラつかせてくるところも、それでもコイツは俺を選ぶと自惚れている自分も、デコレーションされた携帯も、何もかもが汚い。汚いと思っているのに、それを綺麗にする気もなければ離れる気もない。
     夏太郎の左手を取り、剥がしたデコレーションパーツを薬指の付け根に乗せた。
    「あ、剥がしてる」
    「いいだろ、一つぐらい」
    「よくないですよぉ」
     頬を膨らます夏太郎を見て、尾形は口元を緩ませる。あー、本当に可愛いな。
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    💗☺💘👏💴💴💴🇱🇴🇻
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    mya_kon

    DONE「吸血鬼が生きる世界には、マッチョが血液を提供するバーがあるのでは?」というフォロワーさんの呟きに反応して、爆発した結果のものです。夏太郎が吸血鬼、尾形がマッチョバー店員やってます
    もっといっぱいください!「へー、血液パックの宅配もやってんだ……」
     俺がスマホでぽちぽち見てるのは亀蔵に勧められた「マッチョバー」の公式サイトだ。何でもそこで働いているのは筋肉隆々のマッチョたちで、店ではその人たちの血液を提供しているらしい。
     男の人しかいないかと思ったけど、女の人もいるんだな。前からマッチョの血液は美味しくて栄養満点とは聞いていたけど、何だか手が伸びなかったのは気軽に買える場所に店がなかったのと、なんとなーく飲んだら自分もマッチョになりそうで二の足を踏んでいた。
     マッチョになるのが嫌っていうか、マッチョになって制限がかかるのが嫌というか……。両腕が閉じれないとか、着れる服が限られるとか、注射の針が入りにくいとか聞いていて、えー、じゃあソフトマッチョぐらいがいいなぁ、と思っていたのだ。まあ、今はソフトマッチョを目指している最中だから、多少のマッチョ成分を取り入れたところで問題はないんだけどさ。
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    mya_kon

    DONEこれは……いつか本になるから……と自分に言い聞かせて書いた夏尾……フォロワーが描いた夏尾見て書いた……わああああああああってなりながら……書いた……いつか本になるから……原稿といっても間違いではない……………
    まぐれ、気まぐれ のし、と頭に重さがかかる。確認しなくても分かる。尾形さんが俺の頭の上に手を置いたのだ。しゃがんだ姿勢のまま、俺は木の陰から一匹の鹿を見る。
     遡ること一時間前。
     俺はもっと土方さんの役に立ちたいと思い、茨戸からずっと持っているピストルの腕を上げようと考えた。せっかくなら誰かに教えてもらいたいな、と思ったのでまず最初に有古さんと都丹さんに声をかけた。普段からピストルを使ってる都丹さんや、従軍経験から有古さんなら! と考えたのだ。ところが二人は用事があったようで断られてしまった。
     そうなるととても困る。残っているのは永倉さんと牛山さんと門倉さんとキラウシさんと尾形さんだ。その中で可能性があるとしたら……尾形さんだよなぁ。もちろん尾形さんだって従軍していたし、そうでなくても狙撃の名手だ。射程距離がちょっと変わったくらいで下手くそになるとは思えない。とはいえ、尾形さんにお願いしたところで聞いてくれるとは思えない。
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