BMB_hatomaru
MOURNING同居している大人譲テツ(設定は不明)、譲介がプロポーズする話です。「結婚しませんか」和久井譲介にも、素朴な寂しさに動かされることがある。
その日譲介は、ダイニングテーブルに肘をつきながら、ぼんやりしていた。
ソファにもたれて、背を丸くして座っているだけだ。
金色のふさふさした長い前髪は、顔の右半分を隠している。
露出している左側には、印象的な瞳。切れ長な眼窩の中に、磨いたガラスのような結膜と青みがかった黒い丸い虹彩がある。
その目で譲介は、ただただ見ていただけだ。
同居人である真田徹郎の、コーヒーカップの端だの、徹郎の指だのを。
譲介にとって徹郎は親のようなもの、彼はもう空気みたいなものである。
だが、親ではない。同居人である。契約も約束も、徹郎と譲介の間にはない。
ただ一緒にいるだけだ。空気のように重さを感じさせず傍にいられるというのは、今までは難しかったことなので、そこは変化であるが。
4439その日譲介は、ダイニングテーブルに肘をつきながら、ぼんやりしていた。
ソファにもたれて、背を丸くして座っているだけだ。
金色のふさふさした長い前髪は、顔の右半分を隠している。
露出している左側には、印象的な瞳。切れ長な眼窩の中に、磨いたガラスのような結膜と青みがかった黒い丸い虹彩がある。
その目で譲介は、ただただ見ていただけだ。
同居人である真田徹郎の、コーヒーカップの端だの、徹郎の指だのを。
譲介にとって徹郎は親のようなもの、彼はもう空気みたいなものである。
だが、親ではない。同居人である。契約も約束も、徹郎と譲介の間にはない。
ただ一緒にいるだけだ。空気のように重さを感じさせず傍にいられるというのは、今までは難しかったことなので、そこは変化であるが。