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    お蔵入り

    nuu__twst

    MOURNINGpixivで連載してたフロリド再録本「Devlilshness Boy」の書き下ろし、「“My”Sweetness boy」のフロ視点ver.です。原稿やってるとき結局お蔵入りしたやつなんだけど、データ探してたら出てきたので…気が向いたら書きたい
    “Your”Sweetness boy  視界の隅で黙って光ったスマホを手に取る。他ならぬ金魚ちゃんの部屋で無粋な音を鳴らしたくないがために、オレはスマホをサイレントモードに設定していた。もし画面を伏せっていれば通知に気づくことはなかっただろう。
     スマホに表示されていたのは、アズールからのメッセージ通知。
    【今月にあるモストロ・ラウンジの外部解放日、オープンラストで出勤お願いします】
     差出人はともかく、内容を見たオレはうえぇ、と変な声を出しそうになって、結局すんでのところで堪えた。しつこいようだけど、ここは金魚ちゃんの部屋だし。
    【先日の件、忘れていませんよね】
     まだ既読も付けてねえのに、ダメ押しみたいなメッセージが追加で届く。
     そう、少し前に金魚ちゃんとパンケーキを食べに行くために急遽休みをもぎ取った対価がこれだった。あれからは本当に色々あって、期間が空いたのもありすっかり忘れていたところだった。終わり良ければすべて良し、って言うじゃん。
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    fuji_u2dch

    MEMOCharles、Charles!血濡れた一族、国の番犬!

    ——ああ、割れた鐘は、二度とその音を鳴らされない。

    彼らの作品としてまず最初に考えた結果性癖の福袋みたいな設定になりすぎてお蔵入りした「一族シリーズ」について。なお藤浪の初期の作品は大抵ここから着想を得ています。
    「一族シリーズ」メモ『とある一族の話』

    シャルル、と名付けられたその青い瞳の少年は、国が有する優秀な技術者である二人の両親の元に生まれました。

    機械工学を専攻し国のマザーコンピュータの開発にすら関わった父親と、国の諜報機関の第一線で働く母親の間に生まれた彼は、類稀なる頭脳を持った明晰な子供でした。
    乾いた大地に雨が染み込むように、父親からは機械に関する知識を、母親からは諜報のイロハの手ほどきを受けて育った少年は、国が欲する「人材」として育っていきました。
    彼は優秀でした。彼の父親も母親も彼を慈しみ、愛を持って彼を育てました。彼はそれを良く享受しながら、優秀なる人材へと育ちました。
    少年はいつか自分もお国のため、国民のために働くのだと理解していました。そこに疑問などはありません。痛いのも苦しいのも嫌いですが、そういうものなのだと受け入れておりました。大きくなったら、父と母のようになるのだと、信じていたのです。
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    rio_bmb

    MOURNINGけっこう前(6月か7月?)に書いてたけど新情報が出るたびにお蔵入りにせざるをえなかったモクチェズのラブコメ。読み返したら一周回って記念に供養しとくか…という気持ちになったのでお焚き上げです
    同道後のラブコメ「おじさんを好んでくれる子はいないのかなあ……」
     などとわざとらしく鎌をかけてみたこともあったのだが、あの時は正直なところ半信半疑だった。
     何せ相手が相手だ。都市伝説になるような詐欺師にとって、思わせぶりな態度を取るなんてきっと朝メシ前だろう。そう思うのと同時に、自分を見つめる瞳に浮かぶ熱が偽りとも思えなかった。
    (ひょっとして、脈アリ?)
    (いやいや、浮気って言っとったしなあ)
     その浮気相手にあれだけ心を砕く律儀者が、本命を前にしたらやはり相討ちも辞さないのではないだろうか。あなたと違って死ぬ気はないとは言っていたものの、刺し違えれば勝てるとなればうっかり命を懸けてしまいかねない。彼の律儀さはそうした危うさを孕んでいた。だからその時は脈があるかどうかより、ただ復讐に燃えるチェズレイの身を案じていたのだ。約束で縛ることは叶わず、己では彼の重石にはなれないのかとじれったく思ったのも記憶に新しい。
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