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    ずぼら

    sorano_yuume

    DONEプライベートゆるゆる女子と天然オカン月島さんの話②
    Pictsquair内で開催中オンラインイベント『いとしげラブ!』の書下ろしとして製作しました。
    頑張りすぎる話。彼の握るおにぎりはみちっとしてそうですね。
    ヒロインがちょっとズボラですので、何でも許せる方向けです。
    圧倒的オカン属性月島さん②「おはようございます、これから出勤ですか」
    「お、はようございます!すいませんちょっと急いでるんで…!」
     月島さんが隣人と分かって一ヶ月。出くわした日以降彼と会うことは全くなく、仕事上でもやはり関わりがないので穏やかな日々が続いた。部屋でズボラなのは変わらずだが、時折月島さんが頭によぎって、リビングも寝室も、乱雑な状態にしておくことはなんとなく避けるようになった。変わったのはそれくらいで、すっぴんスゥエットでぐーたらするのは至高のままだ。
     今日、起きたらいつも家から出る時間だった。真っ青になって飛び起きて、『緊急のときにだけする爆速メイク』で顔面を誤魔化し、最低限の身支度で部屋を飛び出した。ら、月島さんにばったり出くわしたのだ。そういえば車出勤と言っていたから、この時間でも余裕で間に合うのだろう。むしろ早いくらいではないか。
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    sorano_yuume

    DONEプライベートゆるゆる女子と天然オカン月島さんの話①
    Pictsquair内で開催中オンラインイベント『いとしげラブ!』の書下ろしとして製作しました。
    出会い編。ヒロインがちょっとズボラですので、何でも許せる方向けです。
    圧倒的オカン属性月島さん①「お先に失礼します」
     定時を数分過ぎたオフィス。自分のデスクから立ち上がり、同僚先輩方ににこりと微笑みながらフロアを出る。本日の自分のノルマはもちろん、頼まれた仕事もある程度のサポートを終えている。今日もしっかり働けた充足感が身体を満たした。
    「あの子、ほんと優秀だよなぁ」
    「ね、仕事もそうだけど身だしなみが乱れてる所とか、疲れている所見たこと無いかも」
    「『完璧』って感じ。きっとプライベートも充実してるんだろうな~羨ましい」
     そんな声が聞こえてくるのも、慣れてしまった。…『完璧』なんて、この世には滅多に存在しない。それは私が一番理解している。

    「たっだいまーっと」
     職場から電車を乗り継いで1時間。都会の喧騒とかけ離れた、閑静な住宅街にあるマンション。知り合いに殆ど合わない場所を探してたどり着いたのがこの場所だった。靴を乱雑に脱ぎ、鞄をその場に投げ捨て、ジャケットを脱いでソファーにバサッとかけてブラウスのボタンを脱ぎ捨て、下着のホックを外した。
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