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    た無

    sorairoskyblue

    DONE2021年12月12日 Dozen Rose Fes.
    宇煉プチオンリー『輝石の焔』にて発行しました無配です。
    クリスマスにまつわる
    ①ホラー軸の宇煉ちゃん
    ②DK軸の宇煉ちゃん
    ③よもやま軸の宇煉ちゃん
    ④四十路軸宇煉ちゃんです。
    アンソロ等の感想も含めて、送っていただけると元気でます。
    マロ→https://marshmallow-qa.com/sorairoskyblue?
    クリスマス・ソングを聞かせて①祝福 
      
    俺は、どうやら何かを間違えたらしい。
    街路樹にきらきらと彩られたイルミネーションの中を歩きながら、煉獄はううむ、と首を傾げた。つい先日までクリスマスの飾りつけをされていた木々からは、すっかりその気配も取り除かれている。店の前にはサンタクロースやスノードームではなく門松や注連飾りが並べられ、世の中は何の不具合なしに時を進めていた。
     そうだ、ほんの数日前のクリスマス。宇髄と煉獄がはじめて恋人同士として迎えた聖夜のことなんて、まだ引き摺っているのは世界中で煉獄一人、そんな調子だ。
     恋人でもあり、友人でもある宇髄と初めて迎えるクリスマスに浮き足立ちすぎていなかったといえば嘘になる。だから煉獄はたくさん考えた。どうしたら宇髄に、一番に喜んでもらえるかを。自分が持っているものを、今までの知識や経験を生かして、宇髄のために一生懸命考えた。
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    uncimorimori12

    DONE2021/11/7 夏五オンリーで出す予定だった無配もったいないから出します。
    不気味の谷 五条悟と再会したのは、桜けぶる春風が前髪をさらう大学の入学式でのことだった。
     あんまりにも長閑で退屈で面白みに欠ける大学生活初日。ホヤホヤの新入生を招き入れようとサークル勧誘の列が大きく口を開ける桜並木の下で、私は脳裏をつんざく白髪の男と再会した。頭ひとつ分飛び抜けた五条悟と人混み越しに目が合うなんてベタな展開に、思わず腹の底から漏れ出た笑いを噛み殺すのに失敗する。けれども、餞別とばかりにニコリと微笑みを返してやれば、五条悟は急速に興味を失ったのかフイと視線を逸らし私とは逆方向に歩いて行ってしまった。はて、確実に目が合ったはずなのにこの反応はどういうことだ。そりゃ五条悟にとっての夏油傑とは、決して良い思い出ばかりでは無かっただろう。楽しかったと呼べるのはほんの三年にも満たない時間で、残りといえば裏切られた苦い記憶とせいぜい侘しさなんてところではなかろうか。しかし、こう言っては何だが夏油傑を見つけて興味を示さない五条悟なんて存在しうるとは到底私には想像つかない。見捨てられ、取り残されようと、わざわざ息の根を止めにやって来るほどに執着を傾けて来た男だ。そんな人間が、私をそこらの芋虫を眺めるような視線で見るだろうか。そこまで考え、ふと思いつく。もしや五条悟は前世の記憶が無いのではないか? 自分にすらこびりついているってのに五条悟がすっからかんなのは不思議ではあるが、ありえない話ではない。そうでなければ自分の姿を認めた瞬間、人混みを薙ぎ倒しすっ飛んでこなきゃおかしいだろ。まあ、呪霊もいなければ六眼も持っていなさそうな今世の五条ならば仕方がない話ではあるが。いくら五条悟と言えど、今やただの一般人。包丁で刺せば刃は届くし、数人がかりで襲い掛かれば殺せるだろう。そういう、しがないちっぽけな人間だ。よって記憶を引っ提げずに私の前に再び現れたとしても、それはまったく不思議なことではない。まあ、無かったところでやることはただ一つ。
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    月代華表

    DONE2021年10月10日 悠久のティーサロンで配布した無配ガチャの一つです。
    ハロウィンらしさは消えました🤣🤣シャロちゅんとシャーロックが大好きなリアムちゅんと、シャロちゅんとシャーロックが大好きなウィリアムの戦い。ウィルシャロでちゅん書くといつもばちばちしてる気がする。
    ちゅんとハロウィン シャーロックとリアムが呼ばれたのは、ダラムを少し離れたこじんまりしたログハウスだった。珍しい木製の一軒家でいかにも避暑地の小さな別荘といった感じである。扉を叩けば中からウィリアムとシャロが顔を出した。
    「いらっしゃい」
    「お邪魔します」
     中に入ると広々としたワンルームで奥に階段があり、上が寝室になっている作りなのだろう。早速リアムとシャロのちゅん二匹は自由に部屋を飛び回り、遊び始めた。
    「いいのか? せっかくのハロウィン、兄弟と過ごさなくって……」
    「大丈夫。二人ともロンドンで仕事でね……それに君と二人で過ごしたかったから」
    「そうか……じゃあ、今日は二人だけだな……」
     人目がないというだけで少しだけ大胆になってしまうのは仕方のない事だと思う。手を絡めて顔を寄せ、キスまで後もう少しというところで元気な鳴き声が部屋に響く。
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    Satsuki

    DOODLEレトユリレト。戦争終了間近の二人。
    以前ぴり子さんと、「レト先生は無自覚に気をもたせる発言してそう。しかもそれを謝ってそう」「ユリはそれに振りまわされる。かわいそう」「自棄酒しちゃう」「そこに先生が来て、また無神経なこと言いそう」というようなお話をして楽しかったので短文にしてみました。ちょっとした妄想文のつもりだったので色々雑ですが書いたので投げます。レト先生、酒に強くても弱くても可愛いな。
     ダンッ、と派手な音を立てて、空っぽの杯が粗末な机に叩きつけられた。
    「だ~~っはっはっは!! 見たか! 俺様の勝ちだぜ、ざまあみな!!!」
     言葉の乱暴さとは裏腹に、どこか情の込められた笑い声を上げたのは、ここアビスの酒場にたむろしているごろつきどもの元締めである青年、ユーリス=ルクレールその人である。立ち上がり、自分の座っていた椅子が倒れるのも構わず、隣で潰れている人物の背中を叩いて喜んでいる様子は、年相応の若者が酒を飲んで騒ぐ姿に相違ない。周囲ではらはらとその姿を見守っているのは、彼の組織に所属しているチンピラたちだ。お頭、もうその辺で……と止めに入ろうとする者も先刻までは見られたが、酒場の端で同じように酒を嗜んでいた灰狼学級の面々に「やめとけ」「好きにさせたげたらいいんじゃん?」「わたくしには関係ありませんわ」等と言われて引き下がってしまった。その面々も、もう部屋に戻ったのだろう。酒場には数人の常連客とユーリスの部下数名が残っているだけだ。それに、ユーリス自本人と、その飲み比べの相手が机に突っ伏しているくらいである。
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