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    ウィー

    k0510_o0720

    DONEレイチュリ🧂🦚
    ワンウィーク 15回目
    体格差
    毒に冒される 別に知らなかったわけではない。隣に並んだ時の視線の高さが違うことには気付いていたし、下を見下ろせば足の大きさだって違う。手の大きさだって彼の方が一回り以上大きくて、腕の太さに関しては二回りじゃ足りないだろう。そう、だからちゃんと理解はしていたのだ。
    「ぁ、」
     けれど、それを実感したのは今だった。彼との想いをあたたかな何かでつなぎ合わせてから初めてこの部屋に招いて、それぞれに風呂を済ませた今。ちいさな三つのかわいい子たちも今は別の部屋で眠ってもらっている。そのための寝床をわざわざ用意したのだ。だから今からは二人っきりで、つまりはそういうことをしようと、思っていて。それは多分レイシオも一緒で。
     そしてぽすり、とベッドに押し倒された。彼に覆いかぶされるようにして寝転がったそこからはきれいな赤色と天井が見える。そこでようやっと、今更ながらに気が付いたのだ。本来であればこれは『アベンチュリン』が避けるべき体勢である、ということに。だってこんな大柄な男に押し倒されてしまえば、小柄であるこの身では到底太刀打ちができない。ある程度は体術を仕込まれたし今は基石だって手元にあるけれど、それを鑑みたところで危機であることに違いはないのだ。だからこれは、脳が警鐘を鳴らしてしかるべきで。
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