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    サバイバー

    @t_utumiiiii

    DOODLEリパヘレ ヘレナアダムスが「良い子」の顔に触る ※日記未発表キャラの言動を背景推理等から捏造 ※捏造荘園(実装されたハンター・サバイバーが荘園で生活をしており、試合外でハンターとサバイバーの交流もある程度ある荘園設定) ※不躾な物言い
    顔のない男(「良い子」と心眼) 「顔を触らせていただけますか」という要望を受けたリッパーは、その場で僅かに、しかし、その不躾な要望によって気分を害したと主張するには十分な程度に〝眉を顰めた〟。そんな今の彼――荘園主から贈られたものである、「良い子」の衣装を携帯している――は、年若き紳士といった面立ちをしていた。身に着けているものは、紳士に望ましい思慮と礼節を思わせる深い緑色のジャケットに、洒落た雰囲気を演出する柄物のベスト、清潔な白シャツの首元を彩るのは、黒光りする程上等な絹のアスコットタイと、ピンというにはあまりに豪奢な大粒のサファイア(さらに、それは銀細工の蛇に縁どられている。)だ。すらっとした脚を覆うホワイトのスラックス。それらの、いかにもきちんとした、紳士らしいまっとうな格好に反して、「紳士らしく」整えられていないぐちゃぐちゃの髪は彼の目元を胡乱に翳らせていたが、それは鼻筋の通った白皙の顔と相まって、かえって彼に「神秘的な芸術家」という雰囲気を纏わせている。しかし、そのどれもが、彼に「顔を触らせてほしい」と申し入れた彼女には、関わりのないことでもあった。彼にその要望を申し入れた少女ことヘレナ・アダムスは全盲である。
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    @t_utumiiiii

    DOODLEウィラマサ(広義)とちょっと幸運児

    ※サバイバーがみんな同じ荘園で生活している捏造設定に基づく妄想
    ※日記未実装キャラクターの言動を捏造
    John/Jane Does(ウィラマサとちょっと幸運児) 「忘却の香水」は調香師ウィラ・ナイエルが生み出した傑作であり、使用者の記憶を忘却させる奇跡の調合であるが、彼女自身はその効果によってか、そのことを忘却している。荘園の中で繰り返される試合の「再現」において、そのアイテムは(おそらく荘園主の計らいで)マップのそこかしこに配置されたプレゼントボックスから入手することもでき、調香師以外の招待客(サバイバー)が使用した場合も、彼女が使用する場合と同じような効果を得ることが出来るが、これもやはり荘園主の計らいにより、その効果は試合内に限定されている。曰く、「直前に受けた負傷を忘却する」ということである。
     試合の再現の中で使用されるアイテムは、どれも基本的にその試合中・そのマップ内でしか使えないように制限されているが、中でも「忘却の香水」に関する荘園からの管理は厳格であり、その作者であるウィラですら、一度の試合に持ち込める最大数は制限されている。その原因には以前、この香水を発端に自らのアイデンティティの崩壊を引き起こし、自殺を図ったサバイバーが居たからだった――とはいえ、ウィラは彼女の発明が用いられたその不名誉な事件さえも既にすっかり忘却の彼方であり、彼女の手元に残っている記憶というのは「忘却の香水を使用できるのは試合内のみ」そして、「一度の試合で使用できる最大数は三回」という二つの規則だけだった。なお、彼女以外の人間に使用が許されるのは二回までである(調香師だけ一度回数に猶予があるのは、製作者である彼女への敬意を示してか、或いは彼女が製作者である故に持つ耐性を考慮してのものだろう。)。
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    @t_utumiiiii

    DOODLEリッパーとヘレナアダムスのお茶会 リッパーがヘレナアダムスのことを獲物認知してるので狭義のリパヘレです ※日記のないキャラの言動を捏造 ※実装されたハンター・サバイバーが荘園で生活をしており、試合外でハンターとサバイバーの交流もある程度ある荘園設定
    mouseion(リパヘレ) 午前中は降り続けていた小雨が午後になってあがり、窓の外からは明るい日差しの差し込む程の穏やかな天気になったことを、ヘレナは雨音がなくなった代わりに鳥の飛び立つ音が聞こえてきたことや、室温が僅かに暖かくなったことから知る。それと同じように、盲目のヘレナは「見ればわかること」を感じ取ることができない分、他人の纏う気配や臭いというものから多くを読み取ることができた。
     彼女は、失った視界の代わりに聞き取る音の反響を起こす白杖を脇に置いているときも、聞こえてくる足音や近づいてくるそれが纏う気配、そのにおいによって、誰がどこから近づいてきているか程度のことは、話しかけられるよりも先に、難なく察することができる。しかし、自らも文学者を志す読書家でもある彼女は、指先で文字をたどりながら本の内容に熱中しているとき、晴眼者と同じように、常に周囲に向けている意識というものが、疎かになることもある――今は「その時」だった。
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