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    トルコ

    百合菜

    DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。
    だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
    幸せをつかみとることができるのか!?

    大学の先輩・一美と帰宅途中の七緒。
    すると、怨霊が襲ってきて!?
    さらに一美も予想外の行動をしてくるが……
    「永遠と刹那の狭間で」11.運命の転換期11.運命の転換期

    6月になると梅雨入りはしていなくても東京中にムシムシした空気が漂う。
    薙刀部の練習が終わったあと、七緒と部活の先輩・一美はとりとめない話をしながら帰路に着く。

    「先月の大会、惜しかったね」

    ふたりの話題に出るのは先月行われた都大会のこと。
    下級生の自分たちの出番はなかったものの、応援していた先輩がたが団体戦で強豪校相手にあと一歩のところまで迫ったのが印象的だった。

    「でも、私、去年の大会は応援すら行けなかったから、応援に行けただけでも嬉しかったな」

    七緒の隣を歩く一美がポツリと話す。
    えっ?
    そう思って一美に視線を向けると、彼女は夜空を見つめながら言葉を続ける。

    「ゴールデンウィーク直前に大きな事故に遭っちゃって。奇跡的に命は取り留めたし、後遺症もなかったけど、検査だなんだで1ヶ月くらい入院していたんだ」
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    百合菜

    DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。
    だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
    幸せをつかみとることができるのか!?

    幸村とともに買い物へ行くことになった七緒。
    気になっていたことを幸村に確認する一方、いくつか気がかりなこともあり……
    永遠と刹那の狭間で:6.あなたからの呼び名は縁が深まるまで変わらずに6.あなたからの呼び名は縁が深まるまで変わらずに

    「そういえば、あいつらが飲んだり食べたりしたものはちゃんと減っているんだよな」

    落ち着きを取り戻した七緒が1階へ行くと、食品庫をあさりながらぼやく五月がいた。横にいるのは幸村。
    つい、先ほどのことが頭をよぎってしまい恥ずかしい気持ちが込み上げてくるが、幸村の方はいつも通りの様子だった。
    五月は空になった段ボールを見ながら溜め息をついているが、七緒にしてみれば八葉のみんながこの家に来たとき、ポテチのどの味が好きか、落ち着いたら買い足さなきゃとか話していたのが懐かしい。
    また、一部の仲間に好評だったふわラテは、餞別がわりに渡した。

    「代金を請求することはできないし、もちろんそんなことをするつもりはないけれど、せめてあいつらが活躍することで返してもらいたいよな」
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