トルコ
いずみのかな
DONEパトレイバー ごとしの 後藤隊長の名推理? 話 トルコ石原石は5月10日の誕生石、だそうです。トルコストーンのなぞ しのぶは、入り口で思わず立ち止まり、目を何度か瞬かせた。
後藤が手にしているものが、余りにも場違いで、さらに言うなら――とても失礼な言い分だとは思うが――彼と釣り合いが取れていなかったからだ。
頬杖をついて、空いた手でつまんでいるのは、小さな指輪だった。
見るからに女性用に作られている指輪には、リングの大きさに比べるとやや大きい石が乗っている。その上品な青い石の名をしのぶは知っていた。ダイヤやルビーなどと比べて高級でも高くもない石だが、素朴でありながらきりりとした印象をもつその宝石のことは、どちらかといえば嫌いではない。もっとも、宝石類全体にあまり関心が高くないのだが。
後藤は手にしたそれをただぼおっとしたまま眺めている。例えば大事そうにつまんで、見ながら自然とにやけているのなら、同僚にもついにそういう女性が出来たのかとも思うし、逆に持て余し気味に持って思案にくれているようなら、なにか訳ありのものを押し付けられたのかとも思う。しかし、元々何を考えているか解らない顔ではあるが、それでもああもぼおっとしたままでただ指輪を見ているものだから、しのぶは少し困惑したのである。
9125後藤が手にしているものが、余りにも場違いで、さらに言うなら――とても失礼な言い分だとは思うが――彼と釣り合いが取れていなかったからだ。
頬杖をついて、空いた手でつまんでいるのは、小さな指輪だった。
見るからに女性用に作られている指輪には、リングの大きさに比べるとやや大きい石が乗っている。その上品な青い石の名をしのぶは知っていた。ダイヤやルビーなどと比べて高級でも高くもない石だが、素朴でありながらきりりとした印象をもつその宝石のことは、どちらかといえば嫌いではない。もっとも、宝石類全体にあまり関心が高くないのだが。
後藤は手にしたそれをただぼおっとしたまま眺めている。例えば大事そうにつまんで、見ながら自然とにやけているのなら、同僚にもついにそういう女性が出来たのかとも思うし、逆に持て余し気味に持って思案にくれているようなら、なにか訳ありのものを押し付けられたのかとも思う。しかし、元々何を考えているか解らない顔ではあるが、それでもああもぼおっとしたままでただ指輪を見ているものだから、しのぶは少し困惑したのである。
越後(echigo)
DOODLER15。前世記憶あり学パロ万るこ。万るこ幼なじみ。二人とも病みがち。少し犯罪的なところがあるのでR15指定です。ぶらんにゅーで万斉とるこが幼なじみだったらバージョンのつもりだった。 24188
隅幸(すみゆき)
DOODLE御影先生お誕生日おめでとうございます!!!自分の誕生日を「嬉しくない」(※下校時会話)と言っていた御影先生に「年とることが苦じゃなくなった」(※開始時メッセージ)と言わせるマリィ凄い。 2
スーパー無益
DOODLE最終日のハオ様LINEが盛大に夢小説だったのでリアルに「わっ!」と声が出てしまいましたそして昨日ふんクロ起動したら社名→タイトルコール→タップ後の一言が葉→アンナ→ハオという最高の並びでなぜ録ってなかったのかと後悔...何も考えてない時ばかり奇跡が起きる...
※2023.2追記 投稿から1年経つのでワンクッション外しました
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
ついに黒龍を解放することに。
それは大切な仲間との別れも意味する。
一方で七緒たちには新たに得たものもあり……
いろいろ漏れがありそうですが、これにて完結です。(エピローグが残っていますが←後日書きます)
読んでいただき、ありがとうございました!
「永遠と刹那の狭間で」19.異世界との別れ(終)19.異世界との別れ(終)
何度もくぐり抜けた龍穴。
だけど、その旅もそろそろ終わりが近づいている。
そのことを実感しながら七緒たちは竹生島にたどり着いた。
たまたまというべきか必然というべきか、大和とも竹生島で会い、行動をともにすることとなった。
前は感じることしかできなかった黒龍の気配だが、今は頭に何か呻き声のようなものとして感じることができる。
それは救いを求めるようであり、そして共鳴しているようにすら感じる。
もう既に白龍ではないから気配を感じるのが不思議ではあるが、龍神の神子というのが影響しているのかもしれない。
「黒龍、そこにいるのね!?」
返事はないけど間違いない。
きっとここにいる。
地の底に。
一美の本体ともいうべき存在。そして、自分は自覚がないだけでかつて対でもあった存在。
2997何度もくぐり抜けた龍穴。
だけど、その旅もそろそろ終わりが近づいている。
そのことを実感しながら七緒たちは竹生島にたどり着いた。
たまたまというべきか必然というべきか、大和とも竹生島で会い、行動をともにすることとなった。
前は感じることしかできなかった黒龍の気配だが、今は頭に何か呻き声のようなものとして感じることができる。
それは救いを求めるようであり、そして共鳴しているようにすら感じる。
もう既に白龍ではないから気配を感じるのが不思議ではあるが、龍神の神子というのが影響しているのかもしれない。
「黒龍、そこにいるのね!?」
返事はないけど間違いない。
きっとここにいる。
地の底に。
一美の本体ともいうべき存在。そして、自分は自覚がないだけでかつて対でもあった存在。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
いよいよ始まる大坂夏の陣。
しかし、思惑を持ったものが参入してきたため、歴史とは異なる展開に。
そこで七緒はひとつの決断をするが……
「永遠と刹那の狭間で」18.龍神召喚18.龍神召喚
大坂に戻った七緒たちはいつか来るかもしれない戦に備えることとなった。
三成は争いを避けたい。
だけど、カピタンは争いを起こさせている。理由はわからないが、武器を豊臣に売っていることを考えてもおそらく殺戮を望んでいるのだろう。
「淀殿にも困ったものだ。冬の戦を見てもわかる通り、豊臣に勝ち目はない。ただ、徳川にひれ伏したくないという意地だけでこの先も争いを起こしそうだからな。まあ、だからこそカピタンにつけこまれたのだろうが」
三成が溜め息をつく様子を七緒は幸村とともに見つめている。
幸村が自分が徳川の目を引き付け、その間に三成が淀殿たちを連れて逃げ出すという作戦も思いついたが、おそらく当人たちは納得しないであろう。
3301大坂に戻った七緒たちはいつか来るかもしれない戦に備えることとなった。
三成は争いを避けたい。
だけど、カピタンは争いを起こさせている。理由はわからないが、武器を豊臣に売っていることを考えてもおそらく殺戮を望んでいるのだろう。
「淀殿にも困ったものだ。冬の戦を見てもわかる通り、豊臣に勝ち目はない。ただ、徳川にひれ伏したくないという意地だけでこの先も争いを起こしそうだからな。まあ、だからこそカピタンにつけこまれたのだろうが」
三成が溜め息をつく様子を七緒は幸村とともに見つめている。
幸村が自分が徳川の目を引き付け、その間に三成が淀殿たちを連れて逃げ出すという作戦も思いついたが、おそらく当人たちは納得しないであろう。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
自分の真実の姿を知った七緒。
この先、どうやって生きるべきか迷っている彼女に五月が意外な提案をしてきて
※原作の雰囲気はまったく無視した楽観的な展開ですので、そういう意味でご注意ください
「永遠と刹那の狭間で」17.永遠か刹那か17.永遠か刹那か
「先ほど、カピタンが変なことを話していたけど、幸村さん、もしかするとあなたも心当たりがあるのではないですか?」
七緒の直球な質問に幸村は息を呑む。
それは肯定を意味するということを彼もわかっているのだろうが、誤魔化せるほどの器用さも余裕もないのだろう。
幸村は首を縦に振る。
「カピタンが話したように、あなたは龍神の神子ではなく、龍神そのものなのです」
「そんな……」
それしか言えなかった。
確かに自分には不思議な力があった。
しかし、それは龍神の神子だから備えているものであり、まさか龍神そのものだとは思いもしなかった。
そう言われてもにわかに信じがたいのも事実。
「幸村さんが嘘を吐くようには思いません。証拠はあるのですか?」
5072「先ほど、カピタンが変なことを話していたけど、幸村さん、もしかするとあなたも心当たりがあるのではないですか?」
七緒の直球な質問に幸村は息を呑む。
それは肯定を意味するということを彼もわかっているのだろうが、誤魔化せるほどの器用さも余裕もないのだろう。
幸村は首を縦に振る。
「カピタンが話したように、あなたは龍神の神子ではなく、龍神そのものなのです」
「そんな……」
それしか言えなかった。
確かに自分には不思議な力があった。
しかし、それは龍神の神子だから備えているものであり、まさか龍神そのものだとは思いもしなかった。
そう言われてもにわかに信じがたいのも事実。
「幸村さんが嘘を吐くようには思いません。証拠はあるのですか?」
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
ついに異世界にたどり着いた七緒たち。
黒龍の手掛かりを探し始めるが、その過程でいくつか気になることも出てきて……
「永遠と刹那の狭間で」16.龍穴の先には16.龍穴の先には
トンネルをくぐると雪国だったではないが、七緒と幸村、そして五月と大和が龍穴を通り抜けるとそこには確かに先ほどまでいた場所とは景色が異なる場所だった。
見渡すとそこに見えるのは膨大な水量を湛える湖面であった。
「琵琶湖…… 竹生島についたようですね」
以前何度か訪れた場所。
だけど、気のせいか風もいつもと違うような気がする。
今はいつなのだろう。
大坂の陣はどうなっているのだろう。
それが気がかりだった。
「目的地の近くに着いてよかったですね」
「ええ」
幸村が心ここにあらずといった感じで答える。
少し前から見せていた様子。それが気にならないと言えば嘘になる。
「幸村さん、何を知っているのですか?」
「お話したいことはあるにはあるのですが…… でも今は言葉にするのはやめておきましょう」
6255トンネルをくぐると雪国だったではないが、七緒と幸村、そして五月と大和が龍穴を通り抜けるとそこには確かに先ほどまでいた場所とは景色が異なる場所だった。
見渡すとそこに見えるのは膨大な水量を湛える湖面であった。
「琵琶湖…… 竹生島についたようですね」
以前何度か訪れた場所。
だけど、気のせいか風もいつもと違うような気がする。
今はいつなのだろう。
大坂の陣はどうなっているのだろう。
それが気がかりだった。
「目的地の近くに着いてよかったですね」
「ええ」
幸村が心ここにあらずといった感じで答える。
少し前から見せていた様子。それが気にならないと言えば嘘になる。
「幸村さん、何を知っているのですか?」
「お話したいことはあるにはあるのですが…… でも今は言葉にするのはやめておきましょう」
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
異世界に行く前に天野家に立ち寄る七緒・幸村・五月の3人。
すると、そこに意外な人物もいて!?
※12/16 冒頭を加筆
「永遠と刹那の狭間で」15.異世界へ15.異世界へ
七緒が目を覚ましたとき、真っ先に目に入ってきたのは幸村の顔であった。
最初に見えたのは今にも泣きそうな顔。それが一瞬にして喜びに変わる。
「ごめんなさい。また倒れていたのですね」
手掛かりを探すために出掛けたのは自分。
だけど、結果的に目の前の愛する人を悲しませている。そのことが心苦しかった。
すると幸村は七緒の身体を抱きしめてきた。最初はそっと、次はしっかりと。
「こうしないとあなたが消えそうな気がして……」
ドクンドクンと伝わる幸村の鼓動。
それが教えてくれる。自分が生きているということと、彼がどんなに自分を心配してくれたかということ。
もう彼にこんな顔をさせたくはない。改めてそう思う。
「七緒の家の近くに龍穴がありましたよね。まずはそこに行ってみませんか?」
3622七緒が目を覚ましたとき、真っ先に目に入ってきたのは幸村の顔であった。
最初に見えたのは今にも泣きそうな顔。それが一瞬にして喜びに変わる。
「ごめんなさい。また倒れていたのですね」
手掛かりを探すために出掛けたのは自分。
だけど、結果的に目の前の愛する人を悲しませている。そのことが心苦しかった。
すると幸村は七緒の身体を抱きしめてきた。最初はそっと、次はしっかりと。
「こうしないとあなたが消えそうな気がして……」
ドクンドクンと伝わる幸村の鼓動。
それが教えてくれる。自分が生きているということと、彼がどんなに自分を心配してくれたかということ。
もう彼にこんな顔をさせたくはない。改めてそう思う。
「七緒の家の近くに龍穴がありましたよね。まずはそこに行ってみませんか?」
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
七緒の大学の先輩・一美、彼女の真の姿は意外なものだった。
そして、七緒は行動に出るべく渋谷の街に行くが、そこにはたくさんの南蛮怨霊が現れ……
「永遠と刹那の狭間で」14.ついに破られる平穏14 ついに破られる平穏
空に漂っていたと思われる黒い龍はやがて人の姿を取り戻しながら地上に戻ってきた。
周りのものには見えていないのか、その様子を気にするものは七緒たち以外にはいなかった。
「関ヶ原が終わってまもなくしてからかな。空を舞っていたら召喚されたの。あまりに不意打ちで対処もできなくて捕らえられそうになったそのとき、私の一部が分裂してこの世界にきたの。そして、人間として生活するために交通事故で命を失いかけている少女の身体を借りることになったんだ」
念のため七緒たちの住むマンションに場所を移し、七緒・幸村・一美の三人はひとつのテーブルを囲む。
家を空けていたこともあり冷蔵庫は空のため、テーブルの上にあるのは自販機で買ってきたペットボトル。
3336空に漂っていたと思われる黒い龍はやがて人の姿を取り戻しながら地上に戻ってきた。
周りのものには見えていないのか、その様子を気にするものは七緒たち以外にはいなかった。
「関ヶ原が終わってまもなくしてからかな。空を舞っていたら召喚されたの。あまりに不意打ちで対処もできなくて捕らえられそうになったそのとき、私の一部が分裂してこの世界にきたの。そして、人間として生活するために交通事故で命を失いかけている少女の身体を借りることになったんだ」
念のため七緒たちの住むマンションに場所を移し、七緒・幸村・一美の三人はひとつのテーブルを囲む。
家を空けていたこともあり冷蔵庫は空のため、テーブルの上にあるのは自販機で買ってきたペットボトル。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
久しぶりに五月と顔を合わせた幸村。
そこでいくつか気になっていること。相談するが……
「永遠と刹那の狭間で」13.正体13.正体
「ただいまー」
幸村が天野家に来てから数日後、天野家に五月ののんびりした声が響く。
「やっぱり関ヶ原は落ち着くね。京都の夏は暑いとは聞いていたけど、想像以上でまいったよ。ま、お陰でいろいろわかったこともあるけどね」
カーペットが傷むのを避けるためキャリーバッグを廊下に置いたままにして五月は台所へ行く。そして慣れた手つきで麦茶をコップに注ぎ飲み干す。
もう一杯飲もうと立ち上がった五月に幸村は声を掛ける。
「五月、ちょっといいか」
幸村の表情を見て、彼がこれから話そうとしているのは単なる世間話でないことを五月は察したのだろう。
おぼんに五月と自分の分のコップを置き、彼の部屋へ行くようにうながされる。
「地井一美さんね…… 前に七緒が倒れたときに一緒にいた先輩だっけ」
4114「ただいまー」
幸村が天野家に来てから数日後、天野家に五月ののんびりした声が響く。
「やっぱり関ヶ原は落ち着くね。京都の夏は暑いとは聞いていたけど、想像以上でまいったよ。ま、お陰でいろいろわかったこともあるけどね」
カーペットが傷むのを避けるためキャリーバッグを廊下に置いたままにして五月は台所へ行く。そして慣れた手つきで麦茶をコップに注ぎ飲み干す。
もう一杯飲もうと立ち上がった五月に幸村は声を掛ける。
「五月、ちょっといいか」
幸村の表情を見て、彼がこれから話そうとしているのは単なる世間話でないことを五月は察したのだろう。
おぼんに五月と自分の分のコップを置き、彼の部屋へ行くようにうながされる。
「地井一美さんね…… 前に七緒が倒れたときに一緒にいた先輩だっけ」
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
大学の先輩・一美の誘いを受けて竹生島に遊びに行った七緒。しかし、そこでは何かに喚ばれている感じがして……
さらにはそのことに関連するのか、黒龍の夢まで見てしまい……
「永遠と刹那の狭間で」12.暗示12.暗示
「空がひろーい!」
長浜港から竹生島へのフェリーに乗った七緒は思わずそんな声をあげてしまった。
大学の先輩・一美が奇遇にも隣の滋賀県出身だと知り、遊びに行くことを決めたのは1週間前。そして、ついにその日がやって来た。
普段、山の中と行っても過言ではない場所に住んでいるからだろうか。琵琶湖の湖面から見える空は開けており、心まで開放される気がしてくる。
そんな七緒を一美はクスリと笑い見つめてくる。
自分が子どものようにはしゃいでいることに気がつき、七緒は行動をつつしむことにした。
「先輩の家も神社なんですね」
前もってどこに行こうか相談しているとき、「連れていきたい場所があるんだ」、そう一美が伝えてきた。それが現在向かっている竹生島だった。
3816「空がひろーい!」
長浜港から竹生島へのフェリーに乗った七緒は思わずそんな声をあげてしまった。
大学の先輩・一美が奇遇にも隣の滋賀県出身だと知り、遊びに行くことを決めたのは1週間前。そして、ついにその日がやって来た。
普段、山の中と行っても過言ではない場所に住んでいるからだろうか。琵琶湖の湖面から見える空は開けており、心まで開放される気がしてくる。
そんな七緒を一美はクスリと笑い見つめてくる。
自分が子どものようにはしゃいでいることに気がつき、七緒は行動をつつしむことにした。
「先輩の家も神社なんですね」
前もってどこに行こうか相談しているとき、「連れていきたい場所があるんだ」、そう一美が伝えてきた。それが現在向かっている竹生島だった。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
大学の先輩・一美と帰宅途中の七緒。
すると、怨霊が襲ってきて!?
さらに一美も予想外の行動をしてくるが……
「永遠と刹那の狭間で」11.運命の転換期11.運命の転換期
6月になると梅雨入りはしていなくても東京中にムシムシした空気が漂う。
薙刀部の練習が終わったあと、七緒と部活の先輩・一美はとりとめない話をしながら帰路に着く。
「先月の大会、惜しかったね」
ふたりの話題に出るのは先月行われた都大会のこと。
下級生の自分たちの出番はなかったものの、応援していた先輩がたが団体戦で強豪校相手にあと一歩のところまで迫ったのが印象的だった。
「でも、私、去年の大会は応援すら行けなかったから、応援に行けただけでも嬉しかったな」
七緒の隣を歩く一美がポツリと話す。
えっ?
そう思って一美に視線を向けると、彼女は夜空を見つめながら言葉を続ける。
「ゴールデンウィーク直前に大きな事故に遭っちゃって。奇跡的に命は取り留めたし、後遺症もなかったけど、検査だなんだで1ヶ月くらい入院していたんだ」
28166月になると梅雨入りはしていなくても東京中にムシムシした空気が漂う。
薙刀部の練習が終わったあと、七緒と部活の先輩・一美はとりとめない話をしながら帰路に着く。
「先月の大会、惜しかったね」
ふたりの話題に出るのは先月行われた都大会のこと。
下級生の自分たちの出番はなかったものの、応援していた先輩がたが団体戦で強豪校相手にあと一歩のところまで迫ったのが印象的だった。
「でも、私、去年の大会は応援すら行けなかったから、応援に行けただけでも嬉しかったな」
七緒の隣を歩く一美がポツリと話す。
えっ?
そう思って一美に視線を向けると、彼女は夜空を見つめながら言葉を続ける。
「ゴールデンウィーク直前に大きな事故に遭っちゃって。奇跡的に命は取り留めたし、後遺症もなかったけど、検査だなんだで1ヶ月くらい入院していたんだ」
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
外出先で倒れた七緒。
目を開けると幸村と、そして五月の姿が。
「永遠と刹那の狭間で」10.対10.対
七緒が目を覚ましたときに視界に映ったのは、見覚えのある天井であった。
「目が覚めたのですね」
七緒の心に安堵をもたらす幸村の声。
幸村の説明によると、食事中に七緒が具合悪くなったと一美から連絡があり、すぐさま幸村が迎えにいき、連れて帰られたとのことだった。
そして七緒を心配する人がもうひとり。
「よかった目が覚めたんだね」
京都にいるとばかり思っていた五月もそこにいた。
「兄さん! なんでここに」
驚きを隠せない七緒とは対照的に五月は動じたそぶりも見せずに答える。
「うん、もともと父さんたちに代わって様子を見にきたんだ。いきなり行ったら悪いからどうしようかと思っていたところ、幸村から電話があって新幹線に飛び乗ったんだ」
2351七緒が目を覚ましたときに視界に映ったのは、見覚えのある天井であった。
「目が覚めたのですね」
七緒の心に安堵をもたらす幸村の声。
幸村の説明によると、食事中に七緒が具合悪くなったと一美から連絡があり、すぐさま幸村が迎えにいき、連れて帰られたとのことだった。
そして七緒を心配する人がもうひとり。
「よかった目が覚めたんだね」
京都にいるとばかり思っていた五月もそこにいた。
「兄さん! なんでここに」
驚きを隠せない七緒とは対照的に五月は動じたそぶりも見せずに答える。
「うん、もともと父さんたちに代わって様子を見にきたんだ。いきなり行ったら悪いからどうしようかと思っていたところ、幸村から電話があって新幹線に飛び乗ったんだ」
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
大学生となった七緒。
幸村と東京で暮らしはじめる一方、薙刀部では頼れる先輩・地井一美との出会いもあり、順調なように思えたが……
「永遠と刹那の狭間で」 9.出会い9.出会い
「テレビやネットで見たことがありますが、やはり東京は大きな街ですね」
岐阜羽島駅から東海道新幹線に乗り、途中、名古屋駅で乗り換えをしつつ浜名湖や太平洋、そして異世界では登ったことすらある富士山を眺めているうちに新幹線はビルとビルの間を走っていた。
途切れることのない街並みに幸村は目を見開いているが、七緒自身も東京に来るのは数えるくらいしかないため、やはり戸惑いを覚えてしまう。
気がつけば終点の東京駅についていた。
そして、電車を乗り継ぎ、これから住むことになる街へたどり着いた。
そこは、東京でありながらも駅前には古風な感じのする商店街が立ち並び、どこか懐かしさを覚えるような場所だった。
大学も自転車で通える距離にある。
3264「テレビやネットで見たことがありますが、やはり東京は大きな街ですね」
岐阜羽島駅から東海道新幹線に乗り、途中、名古屋駅で乗り換えをしつつ浜名湖や太平洋、そして異世界では登ったことすらある富士山を眺めているうちに新幹線はビルとビルの間を走っていた。
途切れることのない街並みに幸村は目を見開いているが、七緒自身も東京に来るのは数えるくらいしかないため、やはり戸惑いを覚えてしまう。
気がつけば終点の東京駅についていた。
そして、電車を乗り継ぎ、これから住むことになる街へたどり着いた。
そこは、東京でありながらも駅前には古風な感じのする商店街が立ち並び、どこか懐かしさを覚えるような場所だった。
大学も自転車で通える距離にある。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
もう少しで夏休み。
七緒は久しぶりに幸村と会うことに。
そして、七緒は東京の大学を受験したいこと、幸村に着いてきてほしいことを話すが……
永遠と刹那の狭間で:8.東京へ8.東京へ
もう少しで夏休み。
期末テストも終わり、本来なら今日は気楽な週末であった。
しかし、高校三年生である七緒はいよいよ本格的な受験勉強がはじまるということで緊張感が高まっている。
しかし、少しくらいは息抜きをしたい。そこで今日は久しぶりに幸村と会うことにした。
「幸村さん!」
「七緒……」
待ち合わせは近くのショッピングモール。大きくはない街では限られたデートスポットのうちのひとつ。
今日は週末ということもあり、幸村は五月とともに天野家にご飯を食べに来ることになっていた。もちろん泊まっていく予定も込みで。
何気なく建物の中を歩いていると実感する。普通に会えるだけでも楽しいと。少し前の求めてばかりいる関係はなんだったのだろう? まるで何かに取り憑かれていたみたいに。
3525もう少しで夏休み。
期末テストも終わり、本来なら今日は気楽な週末であった。
しかし、高校三年生である七緒はいよいよ本格的な受験勉強がはじまるということで緊張感が高まっている。
しかし、少しくらいは息抜きをしたい。そこで今日は久しぶりに幸村と会うことにした。
「幸村さん!」
「七緒……」
待ち合わせは近くのショッピングモール。大きくはない街では限られたデートスポットのうちのひとつ。
今日は週末ということもあり、幸村は五月とともに天野家にご飯を食べに来ることになっていた。もちろん泊まっていく予定も込みで。
何気なく建物の中を歩いていると実感する。普通に会えるだけでも楽しいと。少し前の求めてばかりいる関係はなんだったのだろう? まるで何かに取り憑かれていたみたいに。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
幸村とともに買い物へ行くことになった七緒。
気になっていたことを幸村に確認する一方、いくつか気がかりなこともあり……
永遠と刹那の狭間で:6.あなたからの呼び名は縁が深まるまで変わらずに6.あなたからの呼び名は縁が深まるまで変わらずに
「そういえば、あいつらが飲んだり食べたりしたものはちゃんと減っているんだよな」
落ち着きを取り戻した七緒が1階へ行くと、食品庫をあさりながらぼやく五月がいた。横にいるのは幸村。
つい、先ほどのことが頭をよぎってしまい恥ずかしい気持ちが込み上げてくるが、幸村の方はいつも通りの様子だった。
五月は空になった段ボールを見ながら溜め息をついているが、七緒にしてみれば八葉のみんながこの家に来たとき、ポテチのどの味が好きか、落ち着いたら買い足さなきゃとか話していたのが懐かしい。
また、一部の仲間に好評だったふわラテは、餞別がわりに渡した。
「代金を請求することはできないし、もちろんそんなことをするつもりはないけれど、せめてあいつらが活躍することで返してもらいたいよな」
3270「そういえば、あいつらが飲んだり食べたりしたものはちゃんと減っているんだよな」
落ち着きを取り戻した七緒が1階へ行くと、食品庫をあさりながらぼやく五月がいた。横にいるのは幸村。
つい、先ほどのことが頭をよぎってしまい恥ずかしい気持ちが込み上げてくるが、幸村の方はいつも通りの様子だった。
五月は空になった段ボールを見ながら溜め息をついているが、七緒にしてみれば八葉のみんながこの家に来たとき、ポテチのどの味が好きか、落ち着いたら買い足さなきゃとか話していたのが懐かしい。
また、一部の仲間に好評だったふわラテは、餞別がわりに渡した。
「代金を請求することはできないし、もちろんそんなことをするつもりはないけれど、せめてあいつらが活躍することで返してもらいたいよな」
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
ついに令和の世へ戻ってきた七緒たち。
すると、新たな困難(?)が待ち受けており……
永遠と刹那の狭間で:5 令和の世へ5 令和の世へ
「ここは……?」
「ちゃんとうちの裏山についたみたいだね」
何度も通ってきた異世界からつながるトンネル。通り抜けた先に見慣れた景色があることに七緒は安堵する。
富士の頂上で龍脈を整えたのはほんの先ほど。
数ヶ月もの間、ともに過ごしてきた仲間のうち、ほとんどのものとは別れを告げた上で、ここにやってきた。
彼らとの絆は簡単に切れることはないだろうが、離れていても同じ世界にいるのと、二度と会えないのでは雲泥の差がある。
そして、今までは行こうと思えば行けた異世界。これからはおそらく行くことはないだろう。
しかし、それと同時に七緒はかけがえのない存在を手にした。
龍穴を通るときはいつも薙刀を手にしていたが、今回手に握りしめているのは幸村の手だった。温かくたくましい。
3976「ここは……?」
「ちゃんとうちの裏山についたみたいだね」
何度も通ってきた異世界からつながるトンネル。通り抜けた先に見慣れた景色があることに七緒は安堵する。
富士の頂上で龍脈を整えたのはほんの先ほど。
数ヶ月もの間、ともに過ごしてきた仲間のうち、ほとんどのものとは別れを告げた上で、ここにやってきた。
彼らとの絆は簡単に切れることはないだろうが、離れていても同じ世界にいるのと、二度と会えないのでは雲泥の差がある。
そして、今までは行こうと思えば行けた異世界。これからはおそらく行くことはないだろう。
しかし、それと同時に七緒はかけがえのない存在を手にした。
龍穴を通るときはいつも薙刀を手にしていたが、今回手に握りしめているのは幸村の手だった。温かくたくましい。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
ついに龍脈を整え、令和の世に帰ることに。
すると、大和が意外なことを言い出してしまい!?
永遠と刹那の狭間で:4.別れ4.別れ
富士山の頂上で龍脈を整えること。
それはあっさりと終わった。むしろ何も起こらなくてびっくりするくらいだった。
あえて言うなら自分の身体が浮くといった不思議な現象は起こったが、危険を感じることは一切起こらなかった。
今すぐの平穏は無理でも、少し先の平和に近づける。
そう七緒は信じることにした。
「じゃあ、みなさん、お世話になりました」
山頂付近の火口に現れた龍穴。
急ぐ必要はないかもしれないが、龍脈が整った今、いつ閉じてもおかしくはない。
七緒は五月、そして幸村とともに龍穴に飛び込むことにした。
「真田殿、息災でな」
同じ八葉とはいえつかえているものの関係上、幸村と意見がぶつかることがあった長政も、皮肉げな表情を見せながらもこのような言葉をかけてくれる。
1092富士山の頂上で龍脈を整えること。
それはあっさりと終わった。むしろ何も起こらなくてびっくりするくらいだった。
あえて言うなら自分の身体が浮くといった不思議な現象は起こったが、危険を感じることは一切起こらなかった。
今すぐの平穏は無理でも、少し先の平和に近づける。
そう七緒は信じることにした。
「じゃあ、みなさん、お世話になりました」
山頂付近の火口に現れた龍穴。
急ぐ必要はないかもしれないが、龍脈が整った今、いつ閉じてもおかしくはない。
七緒は五月、そして幸村とともに龍穴に飛び込むことにした。
「真田殿、息災でな」
同じ八葉とはいえつかえているものの関係上、幸村と意見がぶつかることがあった長政も、皮肉げな表情を見せながらもこのような言葉をかけてくれる。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
七緒のいる世界に行きたい。
自分の決意を家族に伝えた幸村。
あと了解が必要なものといえば……
永遠と刹那の狭間で:3.決意3.決意
「これを沼田の兄上のところに」
夜とはいえ夏特有の温度と湿度を持った空気が身体にまとわりつくのを感じながら幸村は手紙を吾妻衆のうちのひとりに手渡す。
年が明けた頃には考えてもいなかったひとりの女性との出会い。彼女との出会いによって、守らなくてはいけないという使命感。そして、日に日に募る思慕の気持ち。それらが高まっているのがわかる。
武将としては許されない生き方だろう。しかし、もし許されるのであれば愛するものと寄り添いたい。それも本音である。
できれば、彼女は異世界ではなく、現代の争いとは無縁に生きてほしい。そのために自分は家を捨て彼女とともに生きることになるが、そのことを理解してほしい。
その旨を綴った。
1593「これを沼田の兄上のところに」
夜とはいえ夏特有の温度と湿度を持った空気が身体にまとわりつくのを感じながら幸村は手紙を吾妻衆のうちのひとりに手渡す。
年が明けた頃には考えてもいなかったひとりの女性との出会い。彼女との出会いによって、守らなくてはいけないという使命感。そして、日に日に募る思慕の気持ち。それらが高まっているのがわかる。
武将としては許されない生き方だろう。しかし、もし許されるのであれば愛するものと寄り添いたい。それも本音である。
できれば、彼女は異世界ではなく、現代の争いとは無縁に生きてほしい。そのために自分は家を捨て彼女とともに生きることになるが、そのことを理解してほしい。
その旨を綴った。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
お互いの想いを確認し、未来の約束を交わすふたり。
一方、それを面白くなく感じるものもいて……
永遠と刹那の狭間で:2.諏訪湖で約束した未来2.諏訪湖で確認した未来
「神子様、信濃に到着いたしましたわ」
あやめに声を掛けられ、七緒が視線を上げると、少し遠くではあるが宿場町の様子をとらえることができた。
現代の長野県も山が多いことで有名であるが、異世界でもやはり同じようだ。
視界が開け、太陽の光が眩しいと思った瞬間、あやめが何かに気づいたらしい。目をキラキラと輝かせ、七緒の方を見てくる。
「あ、幸村さまがお待ちでいらっしゃいます」
幸村。その言葉を聞いて七緒は身体をビクッと震わせる。
そして、見上げると数ヶ月ぶりに見る幸村の姿がそこにはあった。
「姫、お待ちしておりました」
そう話す幸村の姿が七緒の目にはなぜか眩しく映る。
そして、思い出すのは数ヶ月前に一時の別れの挨拶をしたときに掛けられた言葉。
3412「神子様、信濃に到着いたしましたわ」
あやめに声を掛けられ、七緒が視線を上げると、少し遠くではあるが宿場町の様子をとらえることができた。
現代の長野県も山が多いことで有名であるが、異世界でもやはり同じようだ。
視界が開け、太陽の光が眩しいと思った瞬間、あやめが何かに気づいたらしい。目をキラキラと輝かせ、七緒の方を見てくる。
「あ、幸村さまがお待ちでいらっしゃいます」
幸村。その言葉を聞いて七緒は身体をビクッと震わせる。
そして、見上げると数ヶ月ぶりに見る幸村の姿がそこにはあった。
「姫、お待ちしておりました」
そう話す幸村の姿が七緒の目にはなぜか眩しく映る。
そして、思い出すのは数ヶ月前に一時の別れの挨拶をしたときに掛けられた言葉。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
今回は現代に行く前の大坂での幸村や七緒ちゃんたちの様子です。
永遠と刹那の狭間で:1.つながれた手は温かく1.つながれた手は温かく
龍脈を正し、戦乱の世を終わらせるため、富士山に登る。
七緒はその決意を八葉全員に話したところ、彼らはそれぞれ準備を整えるためにいったん解散することとなった。
しかし、ひとり残った七緒にはひとつだけ気がかりがあった。
それはこの世界に来るときから優しく接してくれる男性―真田幸村と別れること。
龍脈を整えると、この世界にいる意味はなくなる。
確かに元々はこの世界で生まれた人間ではあるが、現代で過ごした時間も長く、そこで育まれた人間関係もある。
仮にこの世界に残りたいと思ったところで、自分は織田家の姫。幸村と過ごしたいと思うのはエゴでしかないし、そもそもその幸村は七緒がこの世界に残ることについてどのように考えているかも不明だ。
2086龍脈を正し、戦乱の世を終わらせるため、富士山に登る。
七緒はその決意を八葉全員に話したところ、彼らはそれぞれ準備を整えるためにいったん解散することとなった。
しかし、ひとり残った七緒にはひとつだけ気がかりがあった。
それはこの世界に来るときから優しく接してくれる男性―真田幸村と別れること。
龍脈を整えると、この世界にいる意味はなくなる。
確かに元々はこの世界で生まれた人間ではあるが、現代で過ごした時間も長く、そこで育まれた人間関係もある。
仮にこの世界に残りたいと思ったところで、自分は織田家の姫。幸村と過ごしたいと思うのはエゴでしかないし、そもそもその幸村は七緒がこの世界に残ることについてどのように考えているかも不明だ。
百合菜
DONE「幸村の現代EDがあれば」を妄想した話。だけど、現代でもふたりは運命に翻弄されそうになるふたり。
幸せをつかみとることができるのか!?
永遠と刹那の狭間で:序章序章
「くっ……」
突如、渋谷に現れた怨霊の群れ。
周りにいるものたちにも『それ』は見えているらしく、逃げ惑っている。
そんな中、大学生となった天野七緒は戦国の世にいたときのように薙刀を振るう。
今日、薙刀を持っていたのは幸運というべきなのか。
それとも、何か運命に操られているのか。
ただ、今はそんなことを考える余裕はなく怨霊を倒すのが精一杯であった。
「姫!!」
遠くから聞こえてくるのは想い人の声。
時空を越えてめぐりあった青年―真田幸村。
彼が手にしているのは戦国の世で振るっていた槍ではなく、フェンシングの剣。
致命傷を負わすことは無理だが、意識を失うことくらいはできるらしい。
あっという間に敵を薙ぎ払い七緒の元へやってきた。
662「くっ……」
突如、渋谷に現れた怨霊の群れ。
周りにいるものたちにも『それ』は見えているらしく、逃げ惑っている。
そんな中、大学生となった天野七緒は戦国の世にいたときのように薙刀を振るう。
今日、薙刀を持っていたのは幸運というべきなのか。
それとも、何か運命に操られているのか。
ただ、今はそんなことを考える余裕はなく怨霊を倒すのが精一杯であった。
「姫!!」
遠くから聞こえてくるのは想い人の声。
時空を越えてめぐりあった青年―真田幸村。
彼が手にしているのは戦国の世で振るっていた槍ではなく、フェンシングの剣。
致命傷を負わすことは無理だが、意識を失うことくらいはできるらしい。
あっという間に敵を薙ぎ払い七緒の元へやってきた。
隅幸(すみゆき)
DOODLEルーカスさんのちゃんと言わないパターンのタイトルコール「ルーン……そうですか、興味深い」の「興味深い」の部分がめっちゃ良い声で耳が幸せ!!!(イヤホンで聞いたから余計に)…からの耳攻めルーカスさん落書き。(唐突)@osyamojihan
MOURNING(キスブラ)花冠×シャツまとめアレンジして遊んでいました
1枚目:花冠×クレリック/イタリアン
2枚目:花冠×マオカラー(カーネーション)
3枚目:花冠×レギュラー(トルコキキョウ)
※お花はイメージです 3
隅幸(すみゆき)
DOODLEルーカスさんの「ルーンファクトリー5…ですね」(タイトルコール)を聞くとウィンクしながら言っている姿が脳内に浮かぶっていう落書き。1つ目のOPでもウィンクしていたしウィンクしている立ち絵が無いのが解せぬ…と思うくらいにはルーカスさんはウィンクが似合う紳士(神)だと思ってる(個人的意見)