キース・マックスは拗らせているアカデミーで声をかけられた日のことは今もよく覚えている。毎日それとなく陰鬱で消極的、人と交わらない生活を送っていたキースの視界に一筋、光が差したようなそんな心地だった。
うかつにも始まった当たり前と化した日常と、それが突如壊れたあとの絶望。まだ当分褪せそうにない記憶が不意に甦って、酒瓶を傾ける手がぞくりと震えた。この一杯でおしまいにしような、と子供を相手するみたいに言ったディノは今、トースターの前で香ばしい匂いが漂ってくるのをうきうきと待っている。
可愛い。そう思ってからキースは暇している方の手で額を押さえた。二十八の男に対して可愛いとはなんだと自問したとて、片想いの年月が長いのだから仕方ないだろうと諦めまがいの納得が生じる。

“피자피자, 피자~~~ 피자가 왔어요~~~”



여느 때와 같이 배달 온 피자를 잔뜩 손에 든 디노가 콧노래를 흥얼거리며 공용공간으로 걸어왔다. 익숙하게 피자를 먹을 준비를 마친 나머지 셋이 피자를 내려놓을 공간을 만들어주자 디노가 눈을 반짝이며 피자를 내려놓고는 페이스 옆 빈 자리에 엉덩이를 붙였다. 잘 먹겠습니다~ 발랄한 디노의 외침을 시작으로 다들 피자를 한 조각 씩 들고 피자 파티를 시작한다.



“-그래서 고맙다면서 피자에 토핑을 추가해주신 거야”
“하긴 우리도 디노 덕분에 피자를 잔뜩 먹고 있으니까.”
“질리도록 말이지.”
“에엥, 피자가 질려”