宋
_s_e_i
MOURNINGTwitterに上げたものを格納。宋朝の茶荘のドールハウスキットに御一行を入れてみました。
付属のミニチュア書物が本当に宋朝の書物でした。よくできてる〜!(東京夢華録、資治通鑑、夢渓筆談、清平楽の4冊。 清平楽だけよくわからなかったけど) 4
hoshitoarashi
MOURNING支部に上げた穀則異室、死則同穴のアナザーバージョンの続きです。上では内容は変わりませんでしたがこちらで内容が変わります。暁星塵が身を落としていますので苦手な方はご注意ください。前作は→https://poipiku.com/6623641/7800892.html
支部バージョンは→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18651473 13278
hoshitoarashi
MOURNING支部に上げた「穀則異室、死則同穴」のちょっとグロいかなと思って書き換えたオリジナルバージョンの方です。コピペがうまく行ってなくて改行が増えていますが随時修正します。上は支部に上げた方と同じ内容になっています。支部→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18651473
続き→https://poipiku.com/6623641/7800978.html 10052
hoshitoarashi
DONE聖人君子に非ず。サブタイは「悪鬼羅刹に非ず」でした。薛洋の片思いの話。
薛洋と暁星塵に肉体関係があり、過去に宋嵐との関係があった話も出てきますので地雷の方はご注意ください。しかも暁星塵が誘っています。
完全に自分のために今回は書いた話をもったいない精神で挙げていきます。
パスワード:18歳以上ですか?上の注意書きに耐えられますか?yes/no 10463
ぬのさと
DONE双聶本「You Mean the World to Me」につけていたおまけ折り本の再掲。最初は秋の話だったのを途中で春に変えたので、秋バージョンを持っている方はレアかも。
元ネタは北宋の徽宗のエピソードです。
作中の七言絶句は、『全唐詩』所収の劉長卿「過鄭山人所居」(鄭山人の所居を過ぐ)より。
寂寂孤鶯啼杏園
寥寥一犬吠桃源
(寂寂として孤鶯、杏園に啼き
寥寥として一犬、桃源に吠ゆ)
ものいう鳥 数ある仙門世家のうちで唯一、刀術を使う清河聶氏の当代宗主は、聶懐桑という。
勇猛なこと、義に篤いことで世に名を馳せた聶氏を束ねる長として、聶懐桑はあまりにも頼りない。領内でもめごとが起きても、悪鬼邪魅のたぐいが跋扈していると領民から訴えがあっても、困り顔に気弱げな笑みを浮かべて扇子ではたはたとあおぐばかり。なにを聞かれても「知らない」としか答えない、一問三不知とあだ名される人物だった。
「――知らない」
ふいに、つややかな黒い羽根の小鳥がそう云った。暖かな陽射しが明るかった。
「ふうん、おいしいかい?」
聶懐桑はにこにこと笑いながら、目もとから頭の後ろにかけて黄色い肉垂れのある、真っ黒な小鳥に手ずから餌をやった。九官鳥は橙色の嘴を開け、
1438勇猛なこと、義に篤いことで世に名を馳せた聶氏を束ねる長として、聶懐桑はあまりにも頼りない。領内でもめごとが起きても、悪鬼邪魅のたぐいが跋扈していると領民から訴えがあっても、困り顔に気弱げな笑みを浮かべて扇子ではたはたとあおぐばかり。なにを聞かれても「知らない」としか答えない、一問三不知とあだ名される人物だった。
「――知らない」
ふいに、つややかな黒い羽根の小鳥がそう云った。暖かな陽射しが明るかった。
「ふうん、おいしいかい?」
聶懐桑はにこにこと笑いながら、目もとから頭の後ろにかけて黄色い肉垂れのある、真っ黒な小鳥に手ずから餌をやった。九官鳥は橙色の嘴を開け、
はるもん🌸
MOURNING曉星塵が目覚めた時、初めに見えたのはかつての想い人、宋嵐だった。宋嵐は砕かれた魂魄に毎日に霊力を送り続けていたのだった。いつか曉星塵が現世に戻りたいと思えるように。※宋嵐の舌は旅をしている中で復活するきっかけがあったという捏造設定です。
宋嵐と曉星塵のその後気が付いたら目の前に宋嵐(ソウラン)が居た。
曉星塵(シャオ・シンチェン)は驚いて声を出したが、宋嵐は気づかない。
ふと手を見ると、手が半透明だった。
自分は死んでしまったのだとその時気づいた。宋嵐の腰には曉星塵の霜華がある。
宋嵐が川の水を両手ですくい、のどを潤していた。そのまま石に座り、懐から巾着を取り出す。
「曉星塵…」
名前を呼ばれ、曉星塵は嬉しくなった
『宋嵐、私はここにいるよ』
わかってはいたが、宋嵐が見える範囲に移動しても、どれだけ声をかけても気づいてもらえなかった。寂しい気持ちになったが、宋嵐が目を閉じ巾着を優しく親指でひと撫でしているのを見て幸せになった。
その巾着からはかつて一緒に過ごしていたに少女、阿箐(アージン)と自分の魂魄の気配が感じられたからだ。
4184曉星塵(シャオ・シンチェン)は驚いて声を出したが、宋嵐は気づかない。
ふと手を見ると、手が半透明だった。
自分は死んでしまったのだとその時気づいた。宋嵐の腰には曉星塵の霜華がある。
宋嵐が川の水を両手ですくい、のどを潤していた。そのまま石に座り、懐から巾着を取り出す。
「曉星塵…」
名前を呼ばれ、曉星塵は嬉しくなった
『宋嵐、私はここにいるよ』
わかってはいたが、宋嵐が見える範囲に移動しても、どれだけ声をかけても気づいてもらえなかった。寂しい気持ちになったが、宋嵐が目を閉じ巾着を優しく親指でひと撫でしているのを見て幸せになった。
その巾着からはかつて一緒に過ごしていたに少女、阿箐(アージン)と自分の魂魄の気配が感じられたからだ。
リンネ
DOODLE7/3は波の日だった…と言う訳で現代AU宋暁の波の日短文です。交流会の時間内に上げたかった!
口調等書く度に迷子。
波打ち際の天使or小悪魔「うわあ、大きい波が来た!ねえ子琛!」
子どものようにはしゃぐ暁星塵に思わず宋嵐は苦笑を零す。山育ちの彼は今時珍しく実際に海を見たことがないというから連れて来たのだ。
真夏日が続くけれど海水浴にはまだ早く、サーフィンする人以外は星塵と同じように波打ち際で波と戯れている。
「そう言えば、星塵は泳げるのか?」
「もちろん!」
「それはそうか。海じゃなくてもプールがあるし、体育の授業でも水泳はあるからな」
我ながらバカなことを訊いたと宋嵐は独り言つ。すると星塵から続けて予想外の言葉が返って来た。
「海と違って、川はこんな風に波はなかったけれど。ただ気を付けないと急に深くなったり流れが急になって……子琛?変な顔をしているけれどどうかした?」
603子どものようにはしゃぐ暁星塵に思わず宋嵐は苦笑を零す。山育ちの彼は今時珍しく実際に海を見たことがないというから連れて来たのだ。
真夏日が続くけれど海水浴にはまだ早く、サーフィンする人以外は星塵と同じように波打ち際で波と戯れている。
「そう言えば、星塵は泳げるのか?」
「もちろん!」
「それはそうか。海じゃなくてもプールがあるし、体育の授業でも水泳はあるからな」
我ながらバカなことを訊いたと宋嵐は独り言つ。すると星塵から続けて予想外の言葉が返って来た。
「海と違って、川はこんな風に波はなかったけれど。ただ気を付けないと急に深くなったり流れが急になって……子琛?変な顔をしているけれどどうかした?」
nnyx55
MEMO転生宋暁 隣の家に住んでいる少年が星塵は兎角苦手だった。目が合うだけで背筋が震え、心臓が冷えるようだ。彼の瞳はいつも、星塵を憎んでいるかの様に強い。
どうか私を見ないでくれ。
少年に見られていると思うだけで、星塵は頭を抱え、身を縮めてしまいたくなる。どこかに消えてしまいたくなる。随分と歳下の子供に抱くにはあまりにも異質な感情が胸の奥で渦巻いて、嫌だと思いながらも無視する事さえ出来ない。
ある日星塵はとうとう耐えきれなくなって、両手で顔を隠して蹲った。
「お願いだから、そんなに私を責めないでくれ」
「違う」
少年の声は静かだ。
「責めているのは私じゃない」
そこにあるのは憎しみではなかった。
星塵は恐る恐る顔を上げた。
534どうか私を見ないでくれ。
少年に見られていると思うだけで、星塵は頭を抱え、身を縮めてしまいたくなる。どこかに消えてしまいたくなる。随分と歳下の子供に抱くにはあまりにも異質な感情が胸の奥で渦巻いて、嫌だと思いながらも無視する事さえ出来ない。
ある日星塵はとうとう耐えきれなくなって、両手で顔を隠して蹲った。
「お願いだから、そんなに私を責めないでくれ」
「違う」
少年の声は静かだ。
「責めているのは私じゃない」
そこにあるのは憎しみではなかった。
星塵は恐る恐る顔を上げた。
fhi_79
DONE宋兄弟を微笑ましく見守る立ち位置と思いきや兄弟にがっつり人生狂わされてるマーク兄貴が見たい(実際狂わされてるしな……)
高校生杰仔と豪馬の妄想永遠に出来てしまう……
キットがマークのこと2人目の兄のように慕ってたら良いし、マークはもはや次男くらいの立ち位置で当たり前のように家族団欒の中にいて欲しい。キット→マークの呼び方がわからんのだけど、「マー兄」的な感じで呼んでたらいいねえ…… 2
ku_row3
DONE※現代AU※宋嵐のお誕生日記念SS
思いがけないプレゼント「ただいま、星塵。...星塵?いないのか?」
いつも通り宋嵐が家に帰ると、真っ暗だった。いつもならこの時間は既に家にいるはずだし、そもそも鍵も開いていた。となると、何かあったのかもしれないと瞬時に考え、最悪の場合が頭をよぎった宋嵐は、慌ててリビングへ足を踏み入れた。
「星塵、無事かっ...?!」
バンっとドアを開ければ、突然破裂音が鳴り響きビクリと身体が固まると、そこには音の元凶であろうクラッカーを持った星塵がいた。
「お誕生日おめでとう、子琛!」
突然のことに一瞬呆けた表情になるもすぐ我に返った宋嵐は、自分のことのように嬉しそうに微笑む星塵の身体をギュッと抱きしめて安堵した。
「...お前に何かあったのかと思って肝が冷えたぞ。全く...驚かせるには十分すぎる」
1789いつも通り宋嵐が家に帰ると、真っ暗だった。いつもならこの時間は既に家にいるはずだし、そもそも鍵も開いていた。となると、何かあったのかもしれないと瞬時に考え、最悪の場合が頭をよぎった宋嵐は、慌ててリビングへ足を踏み入れた。
「星塵、無事かっ...?!」
バンっとドアを開ければ、突然破裂音が鳴り響きビクリと身体が固まると、そこには音の元凶であろうクラッカーを持った星塵がいた。
「お誕生日おめでとう、子琛!」
突然のことに一瞬呆けた表情になるもすぐ我に返った宋嵐は、自分のことのように嬉しそうに微笑む星塵の身体をギュッと抱きしめて安堵した。
「...お前に何かあったのかと思って肝が冷えたぞ。全く...驚かせるには十分すぎる」
kky_89
TRAINING旅する宋子琛に関する怪文章好評だったら手直しして支部に入れるなりネップリ入れるなりします。
とにかく前向きな宋嵐【雪渡】
宋子琛道長が義城を出てさいしょにむかったのは町からそう離れていない水飲み場だった。かつては街道が敷かれ、人の往来もあったのだが、義城が廃れてからの数年間人が寄り付かないばかりか積極的にそんな町があったことを忘れさせるように街道が架け替えられ役目を終えた。
宋道長は水飲み場や休憩のためのあばら家のわずかに残った基礎部分の近くをうろうろと注意深く歩き回り、やがて双眸を川に面する林へと向けた。
花崗岩を多く含む落石は木漏れ日を受けてときおり乳白色にきらめき踏み入る者の目をくらませる。宋道長も迷いの森の誘惑に抗うように一歩一歩と歩を進め朽ちた大木のウロで足をとめた。
「みつけた」
と音のない唇がつぶやく。
1500宋子琛道長が義城を出てさいしょにむかったのは町からそう離れていない水飲み場だった。かつては街道が敷かれ、人の往来もあったのだが、義城が廃れてからの数年間人が寄り付かないばかりか積極的にそんな町があったことを忘れさせるように街道が架け替えられ役目を終えた。
宋道長は水飲み場や休憩のためのあばら家のわずかに残った基礎部分の近くをうろうろと注意深く歩き回り、やがて双眸を川に面する林へと向けた。
花崗岩を多く含む落石は木漏れ日を受けてときおり乳白色にきらめき踏み入る者の目をくらませる。宋道長も迷いの森の誘惑に抗うように一歩一歩と歩を進め朽ちた大木のウロで足をとめた。
「みつけた」
と音のない唇がつぶやく。
リンネ
MAIKING*230418少し追加しました。宋暁前提転生AUの冒頭
記憶持ち宋嵐と記憶なし星塵
続くけどこの先は薛洋も絡んで(私が)刺されそうな展開になるので一旦ここまでで。
転生AU宋暁哀しい夢を見る。
哀しい、苦しい、否、そんな言葉では表せない。
目覚めた時にあれは夢だったとひどく安心するような。
けれど夢ではないことも知っている。
遠い、遠い過去の記憶。
新たな生を受ける時、本来なら置いて来るはずのもの。
宋嵐はそれを抱えたまま生まれて来た。
ただひとりと巡り会う為に。
☆
「そう言えば子琛、以前話してくれた変わった夢はまだ見ている?あの物語のような」
宋嵐のことを親し気に子琛と呼ぶ友人は、久しぶりに顔を合わせると絵本の続きを強請る幼子のように言った。
「え、ああ、いや……」
「もう見てないのか?冒険譚のようで面白かったのに」
初めてその夢を見た時、漫画や映画の主人公にでもなったようで幼馴染である彼に話して聞かせた。本当に夢だと思っていたし、痛快で面白かったのだ。その時はまだ悲劇の始まりとも知らずに。
1276哀しい、苦しい、否、そんな言葉では表せない。
目覚めた時にあれは夢だったとひどく安心するような。
けれど夢ではないことも知っている。
遠い、遠い過去の記憶。
新たな生を受ける時、本来なら置いて来るはずのもの。
宋嵐はそれを抱えたまま生まれて来た。
ただひとりと巡り会う為に。
☆
「そう言えば子琛、以前話してくれた変わった夢はまだ見ている?あの物語のような」
宋嵐のことを親し気に子琛と呼ぶ友人は、久しぶりに顔を合わせると絵本の続きを強請る幼子のように言った。
「え、ああ、いや……」
「もう見てないのか?冒険譚のようで面白かったのに」
初めてその夢を見た時、漫画や映画の主人公にでもなったようで幼馴染である彼に話して聞かせた。本当に夢だと思っていたし、痛快で面白かったのだ。その時はまだ悲劇の始まりとも知らずに。
07tee_
MEMO暁星塵が好きすぎて生存ifをメモにしたツイートをまとめました。忘羨で暁星塵と宋嵐と一緒に妖怪退治するお話です。陳情令ベースとなっております。若干のキャラ崩壊有り。cql忘羨暁星塵生存ifcql暁星塵生存ifネタ
魏無羨が舎身呪で甦ったけど義城の悲しいできごとは起きてないし暁星塵も両目が健在という平和な時間軸。
魏無羨は夷陵老祖で笛スタイル。道侶済み。藍忘機は仙督。
りんごちゃんを連れて道侶の藍忘機と共にとある町に来たところ、悪漢に襲われていた女性を助けに行こうとしたら同じく女性を助けようとしていた暁星塵と宋子深と鉢合わせた。
「師叔!宋兄!十六年ぶりだな!」
「魏公子、藍二公子、噂はかねがね」
「そんなよそよそしい呼び名するなよ!あんたは俺の師叔なんだから!」
相変わらずの初対面とは思えない親近感に好感を感じる暁星塵。宋子深は昔と変わらず無口。仙督の仕事としてやって来たが、せっかく再会したのだし、酒楼で呑むことに。もちろん藍忘機が財布を出す。出発しようとするがいつも通りの反抗期りんごちゃんに手こずる魏無羨。
4807魏無羨が舎身呪で甦ったけど義城の悲しいできごとは起きてないし暁星塵も両目が健在という平和な時間軸。
魏無羨は夷陵老祖で笛スタイル。道侶済み。藍忘機は仙督。
りんごちゃんを連れて道侶の藍忘機と共にとある町に来たところ、悪漢に襲われていた女性を助けに行こうとしたら同じく女性を助けようとしていた暁星塵と宋子深と鉢合わせた。
「師叔!宋兄!十六年ぶりだな!」
「魏公子、藍二公子、噂はかねがね」
「そんなよそよそしい呼び名するなよ!あんたは俺の師叔なんだから!」
相変わらずの初対面とは思えない親近感に好感を感じる暁星塵。宋子深は昔と変わらず無口。仙督の仕事としてやって来たが、せっかく再会したのだし、酒楼で呑むことに。もちろん藍忘機が財布を出す。出発しようとするがいつも通りの反抗期りんごちゃんに手こずる魏無羨。
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DONE小ネタ:図書室で人気のないとこに行ってチューする宋暁※現代AU宋暁
※宋嵐→弓道部2年
暁星塵→クラス委員長(宋嵐と同じクラス)
※二人の家は隣同士
秘密の時間図書室にある、とある一角のコーナー。そこで星塵は今日も一冊の本を読んでいた。真剣な眼差しで本を捲る星塵の姿を見つけた宋嵐は一瞬見惚れると、僅かに口許を緩めそっと隣に座った。
「すまない、待たせたな星塵」
聞き慣れた落ち着いた声に、星塵はハッと現実に戻り本から顔を上げ、相手の姿を確認した瞬間花が綻んだような笑みを浮かべた。
「いや、大丈夫だよ。この本、新刊コーナーにあったからつい手に取ってみて読んでいたんだけど、とても面白くてついつい読み耽ってしまった」
「そうか、お前が楽しめていたのなら良かった」
宋嵐は星塵の触り心地の良い髪を撫でながら、満足そうに告げた。
荷物を片付け本の貸出を終えて出口へと向かおうとすれば、不意に宋嵐が手を引いて星塵の動きを止めた。
1612「すまない、待たせたな星塵」
聞き慣れた落ち着いた声に、星塵はハッと現実に戻り本から顔を上げ、相手の姿を確認した瞬間花が綻んだような笑みを浮かべた。
「いや、大丈夫だよ。この本、新刊コーナーにあったからつい手に取ってみて読んでいたんだけど、とても面白くてついつい読み耽ってしまった」
「そうか、お前が楽しめていたのなら良かった」
宋嵐は星塵の触り心地の良い髪を撫でながら、満足そうに告げた。
荷物を片付け本の貸出を終えて出口へと向かおうとすれば、不意に宋嵐が手を引いて星塵の動きを止めた。
kky_89
MOURNINGmzqsの宋嵐の話の没です宋子琛は諦めない!※この小ネタの9割9分9厘が捏造。
※小説寄り設定。ホラー、グロテスクの描写があります。R―15
温氏の横暴は悪化してゆき仙門百家は自領の対処に追われ、白雪閣のような一般人まじりの道観が彼らの頼みの綱となっていく、憂いのまま出奔同然に宋嵐は遊歴に出ることにした。若すぎると自覚はあったが、その頃には道閣で宋嵐に剣で勝てる者もおらず、これほどの力を賜りながら僻地寒村の民を見捨てろというのか、と青い義侠心を叫ばれては誰も彼を引き止めることができなかった。かりに、いつでも戻ってくればいい、疲れた時でも、安らぎが欲しい時でも、理由など何もなくたって構わない、と声をかけるのが精一杯だった。
旅に身を置くうちに、温氏が滅び、乱葬崗でも戦いが起こったが宋嵐は淡々と邪祟を退けることに従事していた。噂を頼りに赴いた地で他の修士と鉢合わせとなり手柄で揉めたり、依頼されたというのに難癖をつけて報酬を減らされたり、仙家の領地の問題に勝手に手出しをしたとして罰を受けたりするうちに、散々からかわれた堅物さが潔癖症にまで悪化したが幸い彼は一人旅をしていたので宿に戻るか町を出れてしまえば不快に感じる相手もいない。誰もいない方が帰って快適だ、というのはただの強がりだけではなくなっていた。
2162※小説寄り設定。ホラー、グロテスクの描写があります。R―15
温氏の横暴は悪化してゆき仙門百家は自領の対処に追われ、白雪閣のような一般人まじりの道観が彼らの頼みの綱となっていく、憂いのまま出奔同然に宋嵐は遊歴に出ることにした。若すぎると自覚はあったが、その頃には道閣で宋嵐に剣で勝てる者もおらず、これほどの力を賜りながら僻地寒村の民を見捨てろというのか、と青い義侠心を叫ばれては誰も彼を引き止めることができなかった。かりに、いつでも戻ってくればいい、疲れた時でも、安らぎが欲しい時でも、理由など何もなくたって構わない、と声をかけるのが精一杯だった。
旅に身を置くうちに、温氏が滅び、乱葬崗でも戦いが起こったが宋嵐は淡々と邪祟を退けることに従事していた。噂を頼りに赴いた地で他の修士と鉢合わせとなり手柄で揉めたり、依頼されたというのに難癖をつけて報酬を減らされたり、仙家の領地の問題に勝手に手出しをしたとして罰を受けたりするうちに、散々からかわれた堅物さが潔癖症にまで悪化したが幸い彼は一人旅をしていたので宿に戻るか町を出れてしまえば不快に感じる相手もいない。誰もいない方が帰って快適だ、というのはただの強がりだけではなくなっていた。
chunyang_3
MEMOCQL短歌、義城の3人宋嵐「白花」
暁星塵「星屑」
薛洋「飴粒」
暁星塵の塵は現代中国語だと「ほこり、ごみ」とか「俗世」の意味があるけど、古語では「人の事績」のことを言うらしく、赤松子という有名な仙人の表現に「清塵(俗世を超越した事績)」と出てきて倒れて詠んだ。星は天体的な星の意味もあるけど、粉々という意味もある。
(参考:岩波文庫『楚辞』「遠遊」注釈) 3
hatonoshima
MEMO劉唐と杜遷。劉唐:がさつで短慮な振舞いの一方で、人の意を酌んだり内心を読み取ったりと思える行動も多い食えない無頼漢。その野生の勘は呉用も買っている。面倒見は良い。
杜遷:梁山泊最古参。記憶力だけが異様に良く呉用から頻繁に写本を頼まれている。王倫時代に暗殺紛いのこともしていて、今だ宋万とは折り合いが悪い。梁山泊でも五指に入る高身長。それが普段呉用や朱武らと働いているせいか、先日キツめに腰を痛めた。
hatonoshima
MEMO秦明、花栄、黄信。言わずもがな声がデカい人と弓の名手と鎮三山で説明を終わらせたら確実に怒られる。秦明:有能な軍人だが見た目以上に短気。話すと段々声がデカくなる。軍議など白熱した時は顕著。
花栄:柔和で優男の皮を被ったゴリゴリの軍人。少年期に宋江と交流があり傾倒している。対外的には印象通りの人物だが妻や妹曰く、割と人でなし。もう一人妹が居たら黄信と娶せた。黄信は冗談だと思っているけどガチである。