晶
???
DONEよ〜いたんオー晶♀ 付き合ってる待てができないのは 妖狐たちが中心となって行う桜花祭にて、神楽巫女をつとめることになった晶はオーエンとともにシャイロックの店へ向かっていた。神楽巫女には特別な装束と化粧が必要らしく、今日はつまるところの衣装合わせだ。
「なんで僕も行かなきゃいけないの」
オーエンの狐耳は猫のイカ耳みたいにぺしょんと垂れていた。すでにやる気が削がれている。
「オーエンも装束の確認しなくちゃいけないんでしょう?」
「ダルい。帰っていい?」
「金平糖あげますから! もう少し一緒に頑張りましょ?」
金平糖という言葉にオーエンの耳がぴくりと反応した。黄金色に輝く尻尾も大きく揺れる。晶は小瓶をオーエンに手渡した。『めりとろ』の看板商品である色とりどりなこの金平糖はオーエンのお気に入りだ。
2199「なんで僕も行かなきゃいけないの」
オーエンの狐耳は猫のイカ耳みたいにぺしょんと垂れていた。すでにやる気が削がれている。
「オーエンも装束の確認しなくちゃいけないんでしょう?」
「ダルい。帰っていい?」
「金平糖あげますから! もう少し一緒に頑張りましょ?」
金平糖という言葉にオーエンの耳がぴくりと反応した。黄金色に輝く尻尾も大きく揺れる。晶は小瓶をオーエンに手渡した。『めりとろ』の看板商品である色とりどりなこの金平糖はオーエンのお気に入りだ。
???
DONEフォ学オー晶♀ 付き合ってるMelt 遠くでメロディチャイムが流れている。柔らかな茜色に包まれた教室で、晶は人を待っていた。教室には既に晶の姿以外ない。鞄から飴を取り出して口に入れる。ふんわりと桃の香りが鼻を抜けて、みずみずしい甘さが舌の上でほどけていく。最近のお気に入りだ。
「晶」
教室の扉が開かれて現れたのは、着崩されていない制服と学帽、汚れのない白手袋、片耳の鈍色に光るピアスが特徴的な青年だった。神秘的なヘテロクロミアは先天的なものらしい。
「オーエン!」
晶は破顔すると、鞄を持って席を立つ。黒い猫のキーホルダーが勢いよく揺れた。廊下には横に並んだ影が長く伸びている。薄明の中を揺蕩うように二人は廊下を進んでいった。オーエンがふと足を止めたので、晶も立ち止まる。
1055「晶」
教室の扉が開かれて現れたのは、着崩されていない制服と学帽、汚れのない白手袋、片耳の鈍色に光るピアスが特徴的な青年だった。神秘的なヘテロクロミアは先天的なものらしい。
「オーエン!」
晶は破顔すると、鞄を持って席を立つ。黒い猫のキーホルダーが勢いよく揺れた。廊下には横に並んだ影が長く伸びている。薄明の中を揺蕩うように二人は廊下を進んでいった。オーエンがふと足を止めたので、晶も立ち止まる。
???
DONEパラロイオー晶♀ ちょっとだけいかがわしいかも甘いものにはご用心「オーエン、歯磨きしないと虫歯になっちゃいますよ」
オーエンは鳩が豆鉄砲を食ったような表情で、きょとんとその瞳を瞬かせた。
「きみはずいぶんと人間寄りの思考回路なんだね。僕たちには不要だよ。エナメル質が人間よりもはるかに強いんだ」
「あ……確かに不要なのか……」
「まあ、オーナーに合わせて習慣化したアシストロイドも多そうだけどね」
「なるほど……」
晶は不思議と歯は磨くものだと思い込んでいたけれど、確かにアシストロイドは人間よりも頑丈なボディを持つから必要ないと言えばそうなのかもしれない。初期設定なのか、それとも空っぽな記憶の残滓なのだろうか。ガサガサと音がして、思考から現実に引き戻される。オーエンがトランクの中を漁っていた。
1985オーエンは鳩が豆鉄砲を食ったような表情で、きょとんとその瞳を瞬かせた。
「きみはずいぶんと人間寄りの思考回路なんだね。僕たちには不要だよ。エナメル質が人間よりもはるかに強いんだ」
「あ……確かに不要なのか……」
「まあ、オーナーに合わせて習慣化したアシストロイドも多そうだけどね」
「なるほど……」
晶は不思議と歯は磨くものだと思い込んでいたけれど、確かにアシストロイドは人間よりも頑丈なボディを持つから必要ないと言えばそうなのかもしれない。初期設定なのか、それとも空っぽな記憶の残滓なのだろうか。ガサガサと音がして、思考から現実に引き戻される。オーエンがトランクの中を漁っていた。
you_n__m
DONEほしまほ2で展示していたオー晶♂です。北の国ではじめてのデートをする話
Alone with you「ねえ、デートしようよ、賢者様」
魔法舎の自室に突然現れた恋人は、美しい顔を妖しげに歪めて笑ってみせた。
「……えっ……?」
突然の展開に脳の処理が追い付かなくて、うまく返事の言葉が出てこない。どうして彼はここに来て、今、なんと言ったのだろう?
「……行かないの?」
しばらく何も言わず固まったままの俺を見て、目の前の彼は綺麗な眉を歪めてみせた。それが少し泣きそうな顔に見えて、俺は慌てて口を開いた。
「い、行きます!」
*
白いマントをひらりと翻して歩いていく背中を追ってエレベーターに乗ると、そこは北の国だった。オーエンは黙ったままぱっと魔法で箒を出したので、乗れということだろうと解釈して彼の背にそっと体を預けた。何も言われなかったので、選択は間違いではなかったらしい。
2884魔法舎の自室に突然現れた恋人は、美しい顔を妖しげに歪めて笑ってみせた。
「……えっ……?」
突然の展開に脳の処理が追い付かなくて、うまく返事の言葉が出てこない。どうして彼はここに来て、今、なんと言ったのだろう?
「……行かないの?」
しばらく何も言わず固まったままの俺を見て、目の前の彼は綺麗な眉を歪めてみせた。それが少し泣きそうな顔に見えて、俺は慌てて口を開いた。
「い、行きます!」
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白いマントをひらりと翻して歩いていく背中を追ってエレベーターに乗ると、そこは北の国だった。オーエンは黙ったままぱっと魔法で箒を出したので、乗れということだろうと解釈して彼の背にそっと体を預けた。何も言われなかったので、選択は間違いではなかったらしい。
こばと
DONE夢森3開催本当におめでとうございます!!犬の国の王子なオーエンと猫の国の王女な晶♀︎のパロ小説を展示します。
書きたいところだけ書きました。
※捏造がすごい。
※ファウスト視点があります。割と長め。
なんでも大丈夫な方だけお読みください!
お楽しみいただければ幸いです!
よろしくお願いします〜!
犬の国の王子と猫の国の王女パロのオー晶♀︎の話 ───この世界には、かつて多くの国があった。それぞれの種族がそれぞれに国をつくっており、国としての大きさはばらばらではあったが、立場としてはみな平等であった。そのため、国際会議といった国同士の話し合いの場でも常に和やかな雰囲気が保たれ、世界的に平和だったのだ。
しかし。突如、とある国が他の国々に攻撃を仕掛けて打ち負かし、次々に支配して自国に統合し始めた。なぜ、どうして急に、と臨時の国際会議が幾度も開かれたが解決策は見つからず、そうこうしているうちにその国はほぼすべての国を支配下に置いた。たったひとつの国を残して。
***
テーブルの上に肘をつき、こめかみを押さえて、はあぁぁあ〜⋯と長い長いため息をつく。
4630しかし。突如、とある国が他の国々に攻撃を仕掛けて打ち負かし、次々に支配して自国に統合し始めた。なぜ、どうして急に、と臨時の国際会議が幾度も開かれたが解決策は見つからず、そうこうしているうちにその国はほぼすべての国を支配下に置いた。たったひとつの国を残して。
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テーブルの上に肘をつき、こめかみを押さえて、はあぁぁあ〜⋯と長い長いため息をつく。
ugomeku_neko
PROGRESS【フィガ晶♂】先生、ガマンの限界ですフォ学設定のフィガ晶♂。5月のスパコミ発行予定。
卒業と同時に付き合いだした二人に立ちふさがる問題とは。
ただのえっちな本の予定です。 10
にな子
DONE▶︎ほしまほ2展示作品元の世界に帰って天寿をまっとうした晶くんが、まほの世界に転生してヒースと出会う話
※先日リクでいただいたものです、リクありがとうございました!
ヒース視点なのでリクの内容とちょっと違うかもです。すみません。 6
mhnt_mis
DONEほしまほ2お題ガチャより書かせていただきました!シースクネロ晶♂「海軍に囚われの身となる晶くん」です。最高お題ありがとうございます!passはXにあります〜。(pass外しました)⭐︎ほしまほ2展示作品⭐︎シースクネロ晶♂海軍に攫われた晶くんの巻
「あ、晶がいない!!!」
海の底で起こった世界を救うための大騒動。
その後も晶は死の海賊団の一員として船に乗ることとなった。
ネロもフォルモーント・ネービーへは戻らずブラッドリーの元で海賊になると決め、晶とネロは互いに向け合っている感情に名前をつけられないまま、海の上でのんびりとした日が過ぎていた。
そんなある日のことだ。
ムルの乗る船がブラッドリーの海賊船へと近づいてきたのだ。
ブラッドリーのギフトで敵意がないことがわかったので梯子を下しムルを船に乗せたのだが、ウンディーネの遺跡について事後報告という名の暇つぶしに来たようだ。
ブラッドリーがムルと難しい話をするのをネロも晶も半分寝こけながら聞いていたのだが、ムルが帰った後、目の覚めたネロが気づいた。
5253「あ、晶がいない!!!」
海の底で起こった世界を救うための大騒動。
その後も晶は死の海賊団の一員として船に乗ることとなった。
ネロもフォルモーント・ネービーへは戻らずブラッドリーの元で海賊になると決め、晶とネロは互いに向け合っている感情に名前をつけられないまま、海の上でのんびりとした日が過ぎていた。
そんなある日のことだ。
ムルの乗る船がブラッドリーの海賊船へと近づいてきたのだ。
ブラッドリーのギフトで敵意がないことがわかったので梯子を下しムルを船に乗せたのだが、ウンディーネの遺跡について事後報告という名の暇つぶしに来たようだ。
ブラッドリーがムルと難しい話をするのをネロも晶も半分寝こけながら聞いていたのだが、ムルが帰った後、目の覚めたネロが気づいた。
きよせ
DOODLE★晶大 一番良い表情(カオ) ※モブ客女達の主張が強いです晶がホールでご機嫌な時、お客さんの女性と話してる時、そして晶自身の話をしている時。
見てるとわかるが、伏せがちの瞼がぱちっと持ち上がり、空間の照明全てを吸収してるのかってくらい目の色がキラキラと変わるし、なんつーか、顔面偏差値の高い男の笑顔って眩しすぎ。あからさまで本当に分かりやすい。
あんなにも意気揚々と自信満々に話せるとか、自己肯定感の高い人ってまじすげー。天と地がひっくり返ったって俺には無理ですわ。
「お願いしまーす」
「はーい」
配膳口のカウンターで接客中の晶を眺めつつ心の中でぼやきながら手持ち無沙汰にしていると、2人組の女性がこちらに向けて手を振り、声をかけてきた。
いつも通り気の抜けた返事をして、小言を言われる前に呼ばれたテーブルへとオーダーを取りに足を向けた。
3136見てるとわかるが、伏せがちの瞼がぱちっと持ち上がり、空間の照明全てを吸収してるのかってくらい目の色がキラキラと変わるし、なんつーか、顔面偏差値の高い男の笑顔って眩しすぎ。あからさまで本当に分かりやすい。
あんなにも意気揚々と自信満々に話せるとか、自己肯定感の高い人ってまじすげー。天と地がひっくり返ったって俺には無理ですわ。
「お願いしまーす」
「はーい」
配膳口のカウンターで接客中の晶を眺めつつ心の中でぼやきながら手持ち無沙汰にしていると、2人組の女性がこちらに向けて手を振り、声をかけてきた。
いつも通り気の抜けた返事をして、小言を言われる前に呼ばれたテーブルへとオーダーを取りに足を向けた。
hoshitosatou
DOODLEほしまほ展示作品 ネロ晶♂だけどまほ晶♂っぽいギャグです、なんでも許してくれる方向け
お品書きにパスワードを載せています!
3/25
閲覧ありがとうございました!パス廃止しました。
ugomeku_neko
DOODLEネットプリント一覧です。※2Lサイズ①星満ち晶くん
セブン/05761018
ロソ/ファミ/ミニ/ADCHZNYTXQ
②月華晶くん
セブン/74376025
ロソ/ファミ/ミニ/ADCHZNYTXQ
③Dioramaフィガロ
セブン/57379162
ロソ/ファミ/ミニ/ADCHZNYTXQ
④ちいこい晶くん
セブン/61200775
ロソ/ファミ/ミニ/ADCHZNYTXQ 4
あける
DONEほしまほ2 展示夜が更けると一方的に晶に触れては消えていくオーエンと、透明になった晶の話です。
Pass:18歳以上ですか?(yes/no)
ご感想はひとことポストかwaveboxまでいただけたらうれしいです!
https://wavebox.me/wave/4jntczozn6abmiw2/ 14872
mith3308
DONE2024年5月5日SUPER COMIC CITY 31に発行予定のファウ晶♂の新刊サンプルです。一章を公開しています!
親愛と恋慕で葛藤する晶くんと、それを知っていて遠ざけるファウストの話です。
たくさんすれ違いさせたいです。ハッピーエンドです。
魔法使いたちを書くの楽しいんですが読める代物が書けているのか心配ですが…
覗いてくださっただけで嬉しいです!楽しんでいただけるように頑張ります。
Night and Day. 真っ青な大空が地の果てまで続いている。遥か遠くにある荒々しい岩肌を持つ山々が、大空に喰らいつくように、剣を天に衝き立てたような稜線を重ねていた。昼を過ぎて傾いた太陽の光が、雄麗な山脈を白く光らせている。尾根を境目に、影絵のように片方の面が、黒く塗りつぶされていて、稜線を重ねたいくつもの山が、一枚の黒い大きな岩のようにも見えた。
晶は、雄大な景色を見渡しながら、この山の一部になるような気持ちで、大きく息を吸った。草の香りを多く含んだ空気は瑞々しく、身体が満たされていく。あまり、元の世界では身近になかった空気だった。
「賢者!」
澄んだ空気を、楽しげな声が伝ってくる。
晶は、山脈から視線を外して振り返った。短い草が生えた急な斜面を、運搬用のそりに乗って、ものすごいスピードで滑り降りているシノが、手を振っている。
19587晶は、雄大な景色を見渡しながら、この山の一部になるような気持ちで、大きく息を吸った。草の香りを多く含んだ空気は瑞々しく、身体が満たされていく。あまり、元の世界では身近になかった空気だった。
「賢者!」
澄んだ空気を、楽しげな声が伝ってくる。
晶は、山脈から視線を外して振り返った。短い草が生えた急な斜面を、運搬用のそりに乗って、ものすごいスピードで滑り降りているシノが、手を振っている。
Ahuukyoo
DONE夢森3作品 オーエンと晶の日常小話まとめ+お知らせ前半》過去のログストやキャンペーン、特性テキストやボイス準拠の漫画
後半》準拠なし漫画数本
✴︎大半がゆるい内容です。箸休めにらくがき絵を挟んでいます
※公式のテキスト未読の場合、前半分かりづらいもの多々あるかと思います 30
新月朔
DONEオー晶♀。タイトルそのまま。少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです。
眠れない晶ちゃんがオーエンと夜一緒に寝るだけの話時刻は午前0時過ぎ。
魔法舎内はすっかり、しん、と静まりかえっていた。もうみんな眠っただろうか。それか、お酒を嗜む魔法使いは部屋で晩酌をしている頃だろうか。
(眠れない…)
もう大分前からこうしてベッドの上にいるが眠れず、晶は部屋を出た。目的地はキッチンだ。もしかしたらお腹を空かせた魔法使いが夜食を探しに来ているかもしれない。または道すがら誰かに会えるかもしれない。
なんとなく、晶は寂しかった。外の風と空気のせいかもしれない。今日は日本の秋頃の空気に似ている。秋のその雰囲気だけでなんとなく寂しい気持ちになるのだから本当に不思議な季節だと思う。
誰かに少しでも会いたくて、もう真っ暗な廊下を通り、キッチンを目指す。
3330魔法舎内はすっかり、しん、と静まりかえっていた。もうみんな眠っただろうか。それか、お酒を嗜む魔法使いは部屋で晩酌をしている頃だろうか。
(眠れない…)
もう大分前からこうしてベッドの上にいるが眠れず、晶は部屋を出た。目的地はキッチンだ。もしかしたらお腹を空かせた魔法使いが夜食を探しに来ているかもしれない。または道すがら誰かに会えるかもしれない。
なんとなく、晶は寂しかった。外の風と空気のせいかもしれない。今日は日本の秋頃の空気に似ている。秋のその雰囲気だけでなんとなく寂しい気持ちになるのだから本当に不思議な季節だと思う。
誰かに少しでも会いたくて、もう真っ暗な廊下を通り、キッチンを目指す。