晶
you_n__m
DONEほしまほ2で展示していたオー晶♂です。北の国ではじめてのデートをする話
Alone with you「ねえ、デートしようよ、賢者様」
魔法舎の自室に突然現れた恋人は、美しい顔を妖しげに歪めて笑ってみせた。
「……えっ……?」
突然の展開に脳の処理が追い付かなくて、うまく返事の言葉が出てこない。どうして彼はここに来て、今、なんと言ったのだろう?
「……行かないの?」
しばらく何も言わず固まったままの俺を見て、目の前の彼は綺麗な眉を歪めてみせた。それが少し泣きそうな顔に見えて、俺は慌てて口を開いた。
「い、行きます!」
*
白いマントをひらりと翻して歩いていく背中を追ってエレベーターに乗ると、そこは北の国だった。オーエンは黙ったままぱっと魔法で箒を出したので、乗れということだろうと解釈して彼の背にそっと体を預けた。何も言われなかったので、選択は間違いではなかったらしい。
2884魔法舎の自室に突然現れた恋人は、美しい顔を妖しげに歪めて笑ってみせた。
「……えっ……?」
突然の展開に脳の処理が追い付かなくて、うまく返事の言葉が出てこない。どうして彼はここに来て、今、なんと言ったのだろう?
「……行かないの?」
しばらく何も言わず固まったままの俺を見て、目の前の彼は綺麗な眉を歪めてみせた。それが少し泣きそうな顔に見えて、俺は慌てて口を開いた。
「い、行きます!」
*
白いマントをひらりと翻して歩いていく背中を追ってエレベーターに乗ると、そこは北の国だった。オーエンは黙ったままぱっと魔法で箒を出したので、乗れということだろうと解釈して彼の背にそっと体を預けた。何も言われなかったので、選択は間違いではなかったらしい。
こばと
DONE夢森3開催本当におめでとうございます!!犬の国の王子なオーエンと猫の国の王女な晶♀︎のパロ小説を展示します。
書きたいところだけ書きました。
※捏造がすごい。
※ファウスト視点があります。割と長め。
なんでも大丈夫な方だけお読みください!
お楽しみいただければ幸いです!
よろしくお願いします〜!
犬の国の王子と猫の国の王女パロのオー晶♀︎の話 ───この世界には、かつて多くの国があった。それぞれの種族がそれぞれに国をつくっており、国としての大きさはばらばらではあったが、立場としてはみな平等であった。そのため、国際会議といった国同士の話し合いの場でも常に和やかな雰囲気が保たれ、世界的に平和だったのだ。
しかし。突如、とある国が他の国々に攻撃を仕掛けて打ち負かし、次々に支配して自国に統合し始めた。なぜ、どうして急に、と臨時の国際会議が幾度も開かれたが解決策は見つからず、そうこうしているうちにその国はほぼすべての国を支配下に置いた。たったひとつの国を残して。
***
テーブルの上に肘をつき、こめかみを押さえて、はあぁぁあ〜⋯と長い長いため息をつく。
4630しかし。突如、とある国が他の国々に攻撃を仕掛けて打ち負かし、次々に支配して自国に統合し始めた。なぜ、どうして急に、と臨時の国際会議が幾度も開かれたが解決策は見つからず、そうこうしているうちにその国はほぼすべての国を支配下に置いた。たったひとつの国を残して。
***
テーブルの上に肘をつき、こめかみを押さえて、はあぁぁあ〜⋯と長い長いため息をつく。
ugomeku_neko
PROGRESS【フィガ晶♂】先生、ガマンの限界ですフォ学設定のフィガ晶♂。5月のスパコミ発行予定。
卒業と同時に付き合いだした二人に立ちふさがる問題とは。
ただのえっちな本の予定です。 10
にな子
DONE▶︎ほしまほ2展示作品元の世界に帰って天寿をまっとうした晶くんが、まほの世界に転生してヒースと出会う話
※先日リクでいただいたものです、リクありがとうございました!
ヒース視点なのでリクの内容とちょっと違うかもです。すみません。 6
mhnt_mis
DONEほしまほ2お題ガチャより書かせていただきました!シースクネロ晶♂「海軍に囚われの身となる晶くん」です。最高お題ありがとうございます!passはXにあります〜。(pass外しました)⭐︎ほしまほ2展示作品⭐︎シースクネロ晶♂海軍に攫われた晶くんの巻
「あ、晶がいない!!!」
海の底で起こった世界を救うための大騒動。
その後も晶は死の海賊団の一員として船に乗ることとなった。
ネロもフォルモーント・ネービーへは戻らずブラッドリーの元で海賊になると決め、晶とネロは互いに向け合っている感情に名前をつけられないまま、海の上でのんびりとした日が過ぎていた。
そんなある日のことだ。
ムルの乗る船がブラッドリーの海賊船へと近づいてきたのだ。
ブラッドリーのギフトで敵意がないことがわかったので梯子を下しムルを船に乗せたのだが、ウンディーネの遺跡について事後報告という名の暇つぶしに来たようだ。
ブラッドリーがムルと難しい話をするのをネロも晶も半分寝こけながら聞いていたのだが、ムルが帰った後、目の覚めたネロが気づいた。
5253「あ、晶がいない!!!」
海の底で起こった世界を救うための大騒動。
その後も晶は死の海賊団の一員として船に乗ることとなった。
ネロもフォルモーント・ネービーへは戻らずブラッドリーの元で海賊になると決め、晶とネロは互いに向け合っている感情に名前をつけられないまま、海の上でのんびりとした日が過ぎていた。
そんなある日のことだ。
ムルの乗る船がブラッドリーの海賊船へと近づいてきたのだ。
ブラッドリーのギフトで敵意がないことがわかったので梯子を下しムルを船に乗せたのだが、ウンディーネの遺跡について事後報告という名の暇つぶしに来たようだ。
ブラッドリーがムルと難しい話をするのをネロも晶も半分寝こけながら聞いていたのだが、ムルが帰った後、目の覚めたネロが気づいた。
きよせ
DOODLE★晶大 一番良い表情(カオ) ※モブ客女達の主張が強いです晶がホールでご機嫌な時、お客さんの女性と話してる時、そして晶自身の話をしている時。
見てるとわかるが、伏せがちの瞼がぱちっと持ち上がり、空間の照明全てを吸収してるのかってくらい目の色がキラキラと変わるし、なんつーか、顔面偏差値の高い男の笑顔って眩しすぎ。あからさまで本当に分かりやすい。
あんなにも意気揚々と自信満々に話せるとか、自己肯定感の高い人ってまじすげー。天と地がひっくり返ったって俺には無理ですわ。
「お願いしまーす」
「はーい」
配膳口のカウンターで接客中の晶を眺めつつ心の中でぼやきながら手持ち無沙汰にしていると、2人組の女性がこちらに向けて手を振り、声をかけてきた。
いつも通り気の抜けた返事をして、小言を言われる前に呼ばれたテーブルへとオーダーを取りに足を向けた。
3136見てるとわかるが、伏せがちの瞼がぱちっと持ち上がり、空間の照明全てを吸収してるのかってくらい目の色がキラキラと変わるし、なんつーか、顔面偏差値の高い男の笑顔って眩しすぎ。あからさまで本当に分かりやすい。
あんなにも意気揚々と自信満々に話せるとか、自己肯定感の高い人ってまじすげー。天と地がひっくり返ったって俺には無理ですわ。
「お願いしまーす」
「はーい」
配膳口のカウンターで接客中の晶を眺めつつ心の中でぼやきながら手持ち無沙汰にしていると、2人組の女性がこちらに向けて手を振り、声をかけてきた。
いつも通り気の抜けた返事をして、小言を言われる前に呼ばれたテーブルへとオーダーを取りに足を向けた。
hoshitosatou
DOODLEほしまほ展示作品 ネロ晶♂だけどまほ晶♂っぽいギャグです、なんでも許してくれる方向け
お品書きにパスワードを載せています!
3/25
閲覧ありがとうございました!パス廃止しました。
ugomeku_neko
DOODLEネットプリント一覧です。※2Lサイズ①星満ち晶くん
セブン/05761018
ロソ/ファミ/ミニ/ADCHZNYTXQ
②月華晶くん
セブン/74376025
ロソ/ファミ/ミニ/ADCHZNYTXQ
③Dioramaフィガロ
セブン/57379162
ロソ/ファミ/ミニ/ADCHZNYTXQ
④ちいこい晶くん
セブン/61200775
ロソ/ファミ/ミニ/ADCHZNYTXQ 4
あける
DONEほしまほ2 展示夜が更けると一方的に晶に触れては消えていくオーエンと、透明になった晶の話です。
Pass:18歳以上ですか?(yes/no)
ご感想はひとことポストかwaveboxまでいただけたらうれしいです!
https://wavebox.me/wave/4jntczozn6abmiw2/ 14872
mith3308
DONE2024年5月5日SUPER COMIC CITY 31に発行予定のファウ晶♂の新刊サンプルです。一章を公開しています!
親愛と恋慕で葛藤する晶くんと、それを知っていて遠ざけるファウストの話です。
たくさんすれ違いさせたいです。ハッピーエンドです。
魔法使いたちを書くの楽しいんですが読める代物が書けているのか心配ですが…
覗いてくださっただけで嬉しいです!楽しんでいただけるように頑張ります。
Night and Day. 真っ青な大空が地の果てまで続いている。遥か遠くにある荒々しい岩肌を持つ山々が、大空に喰らいつくように、剣を天に衝き立てたような稜線を重ねていた。昼を過ぎて傾いた太陽の光が、雄麗な山脈を白く光らせている。尾根を境目に、影絵のように片方の面が、黒く塗りつぶされていて、稜線を重ねたいくつもの山が、一枚の黒い大きな岩のようにも見えた。
晶は、雄大な景色を見渡しながら、この山の一部になるような気持ちで、大きく息を吸った。草の香りを多く含んだ空気は瑞々しく、身体が満たされていく。あまり、元の世界では身近になかった空気だった。
「賢者!」
澄んだ空気を、楽しげな声が伝ってくる。
晶は、山脈から視線を外して振り返った。短い草が生えた急な斜面を、運搬用のそりに乗って、ものすごいスピードで滑り降りているシノが、手を振っている。
19587晶は、雄大な景色を見渡しながら、この山の一部になるような気持ちで、大きく息を吸った。草の香りを多く含んだ空気は瑞々しく、身体が満たされていく。あまり、元の世界では身近になかった空気だった。
「賢者!」
澄んだ空気を、楽しげな声が伝ってくる。
晶は、山脈から視線を外して振り返った。短い草が生えた急な斜面を、運搬用のそりに乗って、ものすごいスピードで滑り降りているシノが、手を振っている。
Ahuukyoo
DONE夢森3作品 オーエンと晶の日常小話まとめ+お知らせ前半》過去のログストやキャンペーン、特性テキストやボイス準拠の漫画
後半》準拠なし漫画数本
✴︎大半がゆるい内容です。箸休めにらくがき絵を挟んでいます
※公式のテキスト未読の場合、前半分かりづらいもの多々あるかと思います 30
新月朔
DONEオー晶♀。タイトルそのまま。少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです。
眠れない晶ちゃんがオーエンと夜一緒に寝るだけの話時刻は午前0時過ぎ。
魔法舎内はすっかり、しん、と静まりかえっていた。もうみんな眠っただろうか。それか、お酒を嗜む魔法使いは部屋で晩酌をしている頃だろうか。
(眠れない…)
もう大分前からこうしてベッドの上にいるが眠れず、晶は部屋を出た。目的地はキッチンだ。もしかしたらお腹を空かせた魔法使いが夜食を探しに来ているかもしれない。または道すがら誰かに会えるかもしれない。
なんとなく、晶は寂しかった。外の風と空気のせいかもしれない。今日は日本の秋頃の空気に似ている。秋のその雰囲気だけでなんとなく寂しい気持ちになるのだから本当に不思議な季節だと思う。
誰かに少しでも会いたくて、もう真っ暗な廊下を通り、キッチンを目指す。
3330魔法舎内はすっかり、しん、と静まりかえっていた。もうみんな眠っただろうか。それか、お酒を嗜む魔法使いは部屋で晩酌をしている頃だろうか。
(眠れない…)
もう大分前からこうしてベッドの上にいるが眠れず、晶は部屋を出た。目的地はキッチンだ。もしかしたらお腹を空かせた魔法使いが夜食を探しに来ているかもしれない。または道すがら誰かに会えるかもしれない。
なんとなく、晶は寂しかった。外の風と空気のせいかもしれない。今日は日本の秋頃の空気に似ている。秋のその雰囲気だけでなんとなく寂しい気持ちになるのだから本当に不思議な季節だと思う。
誰かに少しでも会いたくて、もう真っ暗な廊下を通り、キッチンを目指す。
山田キャベ2くん
DOODLEふくいけんの市/町/村擬人化です追記:美/浜/町について
愛/知/県にも同名の市が存在したため、そちらの方の情報を誤って記載しました。大変申し訳ございません。美/浜/町の有名なものは正しくは「さばのへしこ」「水晶浜海水浴場」「日向湖」でした。ご迷惑をお掛けし、申し訳ありません。 3
あるき
DONEオー晶♀オンリー「夢の森への招待状」3展示「白雪姫と魔女」(4P)
前作「白雪の呪い」と呪いの設定が同じですのでよければそちらもご覧ください!
前作とは別世界線のつもりで描きました
オンリー開催おめでとうございます!! 4
夏 子
DONEネロ晶♂アオハルな学パロ!
アオハル(ネロ晶♂)「ネロが好きです」
うす紅色の花びらが舞い散る校舎の片隅。友だちである真木晶からそう告げられた時、ネロは自分でも理解出来ないくらいに戸惑い、そして躊躇した。
転校生としてフォルモーント学園にやってきた晶とは、一年と少しの付き合いだけれど、時々図書館で一緒に勉強をしたり、趣味の料理を振舞ってやったりと、あまり人付き合いが得意ではないネロとしては距離の近い友人のひとりだった。
正直なところ、時折垣間見える晶からの好意には、薄々感づいていた。それは例えば、偶然に指先が触れ合ってしまった時に染まる頬の赤さだとか、自分を映した瞳に宿る熱量だとか。散らばった金平糖のように、小さくても甘やかなそれを拾い上げる度、くすぐったくて、どこか得意げな気持ちになった。
6469うす紅色の花びらが舞い散る校舎の片隅。友だちである真木晶からそう告げられた時、ネロは自分でも理解出来ないくらいに戸惑い、そして躊躇した。
転校生としてフォルモーント学園にやってきた晶とは、一年と少しの付き合いだけれど、時々図書館で一緒に勉強をしたり、趣味の料理を振舞ってやったりと、あまり人付き合いが得意ではないネロとしては距離の近い友人のひとりだった。
正直なところ、時折垣間見える晶からの好意には、薄々感づいていた。それは例えば、偶然に指先が触れ合ってしまった時に染まる頬の赤さだとか、自分を映した瞳に宿る熱量だとか。散らばった金平糖のように、小さくても甘やかなそれを拾い上げる度、くすぐったくて、どこか得意げな気持ちになった。
夏 子
DONEミス晶♂パイレーツオブまほやく②
フィガロもちょっと出る
海賊パロ!②(ミス晶♂)その日、ミスラは珍しく体調不良を訴えて、朝からたいへん機嫌が悪かった。とにかく腹が痛いわ、寝返りを打とうとすれば、酷い吐き気に襲われるわで、散々だ。おそらく、昨日の晩飯に食べた海獣が厄介な毒でも持っていたのだろう。確かに、初めて見る種類ではあったので、どんな味がするのかもよく分からないまま適当に焼いてステーキにした。ぎっとりとした脂っこさはあったものの、味としてはそう悪いものではなかったのだが、どうにも今朝方から体調が優れない。
「……ミスラ、具合はどうですか?」
船室のドアの外でノックの音が二回。おずおずと顔をのぞかせたのは、最近成り行きでミスラの子分になったばかりの晶だった。心配そうに眉をへにゃりとさせて、ミスラの様子を伺っている。
7869「……ミスラ、具合はどうですか?」
船室のドアの外でノックの音が二回。おずおずと顔をのぞかせたのは、最近成り行きでミスラの子分になったばかりの晶だった。心配そうに眉をへにゃりとさせて、ミスラの様子を伺っている。
夏 子
DONEミス晶♂パイレーツオブまほやく①
海賊パロ!①(ミス晶♂)この世界との別れを、なんとなく感じたその瞬間、晶の体が薄っすらと光始めた。込み上げる想いをぎゅっと押し殺しながら、もう二度と会えないだろう彼らに微笑む。彗星の天使として役目を無事に終えることが出来てよかった。寂しいけれど、あるべき居場所に、夢で聞こえた声達の元に、きっと晶を待っている仲間がいるだろうから。透け始めた手のひらを見つめて、そっと握りしめた。
「ネロ、みんな……さような」
ガシャーーーーーンッ
「えっ⁉」
激しい音と共に、建物の壁が吹き飛ばされる。噴煙の中に影をうつす黒く不気味な影、一瞬の硬直の後に、フォルモーント・ネービー大将であるムルが「伏せろ!」と咄嗟に声を上げた。耳を劈くような銃声が暗闇に向かって放たれる。徐々に薄れる煙の中から現れたのは、巨大な吸盤のついた触手だった。数千年の大樹の枝のように太い足をうねうねと不規則に動かしている。
6308「ネロ、みんな……さような」
ガシャーーーーーンッ
「えっ⁉」
激しい音と共に、建物の壁が吹き飛ばされる。噴煙の中に影をうつす黒く不気味な影、一瞬の硬直の後に、フォルモーント・ネービー大将であるムルが「伏せろ!」と咄嗟に声を上げた。耳を劈くような銃声が暗闇に向かって放たれる。徐々に薄れる煙の中から現れたのは、巨大な吸盤のついた触手だった。数千年の大樹の枝のように太い足をうねうねと不規則に動かしている。
夏 子
DONEミス晶♂不安なミミちゃん(認めない)
別に怖くない(ミス晶♂)ゆっくりと重たい瞼を持ち上げれば、見慣れた天井が目に飛び込んで来た。北の精霊たちの濃密な気配に身体が満たされるような感覚。ここは、最近ミスラが死の湖の畔に建てたログハウス風の棲み処だった。オフホワイトのカーテンからは、薄ぼんやりとした淡い光が漏れさしている。正確な時間は分からないが、すでに太陽は地平から顔を出しているようだ。キンと冷えた空気に身体を小さく震わせて、となりにあるはずの体温を抱きしめようと腕を伸ばした。
「……晶?」
指に触れたのは、空っぽのシーツ。昨晩、散々熱を分け合った後、そのままミスラを置いてきぼりにして、気絶するように眠りに落ちた恋人の姿は、忽然と消えていた。のそりと身体を起こし、口の中で呪文を唱える。体液に濡れたままだった身体を清め、ベッドの下に落ちた衣服を身に着けたミスラは、はだしのまま部屋を出た。
3147「……晶?」
指に触れたのは、空っぽのシーツ。昨晩、散々熱を分け合った後、そのままミスラを置いてきぼりにして、気絶するように眠りに落ちた恋人の姿は、忽然と消えていた。のそりと身体を起こし、口の中で呪文を唱える。体液に濡れたままだった身体を清め、ベッドの下に落ちた衣服を身に着けたミスラは、はだしのまま部屋を出た。
夏 子
DONEネロ晶♂文化祭×メイド(フォ学パロ)
メイドは正義三校が合併してから初めて行われるフォルモーント学園の文化祭は、準備の段階からとにかく盛り上がっていた。元芸能校の生徒の中にはすでにアイドルやインフルエンサーとして表舞台で活躍する者も多いので、参加出来るのは学園の生徒とその家族、関係者に限られてはいるものの、普段あまり顔を見せないような面々も多く訪れている。
そんな学園全体が浮き足だった雰囲気を、かったるそうに頬杖ついて学食の売店カウンターから眺めているのは、この学園に通う元不良校のネロ・ターナーだった。普段であれば、昼時には列をなす売店も、文化祭となれば話は別だ。通り過ぎる生徒たちを気だるげな視線で右へ左へと追いかけながら、深い溜息をひとつこぼした。
5832そんな学園全体が浮き足だった雰囲気を、かったるそうに頬杖ついて学食の売店カウンターから眺めているのは、この学園に通う元不良校のネロ・ターナーだった。普段であれば、昼時には列をなす売店も、文化祭となれば話は別だ。通り過ぎる生徒たちを気だるげな視線で右へ左へと追いかけながら、深い溜息をひとつこぼした。
夏 子
DONEネロ晶♂百年後の世界、きみの秘密
あなたの秘密(ネロ晶♂)鉄製のフライパンを手慣れた調子で振りながら、皿に盛りつけたチキンライスの上につややかな卵を被せれば、そこには黄色が鮮やかなオムライスが完成する。
「お待ちどうさま」
カウンターから出来たばかりの料理を差し出すと、目の前に座る客は嬉しそうな声をあげながら満面の笑顔を浮かべた。
厄災を打ち砕き、宝石を砕いて散りばめたような濃紺の夜空から月が失われた日から百年という歳月が過ぎ去っていた。賢者の魔法使いとしての使命を全うし、賢者は元の世界へ、そして二十一人の魔法使いたちもまた、自らの生きる土地へと再び戻っていった。
魔法舎で食事全般を担っていたネロは、慣れ親しんだその場所が解体されると知った時すこしだけ悩んだ。自分に出来ることなんて、たかが知れている。身分を偽って、どこかのレストランで雇われ料理人として働くか、それとも見知らぬ土地で自分の店を構えるか。世界を危機から救った賢者の魔法使いの名声は高く、元々排他的な東の国でさえ以前より少しは差別感情も薄らいだというが、はたして実際のところはどうだろうか。
5232「お待ちどうさま」
カウンターから出来たばかりの料理を差し出すと、目の前に座る客は嬉しそうな声をあげながら満面の笑顔を浮かべた。
厄災を打ち砕き、宝石を砕いて散りばめたような濃紺の夜空から月が失われた日から百年という歳月が過ぎ去っていた。賢者の魔法使いとしての使命を全うし、賢者は元の世界へ、そして二十一人の魔法使いたちもまた、自らの生きる土地へと再び戻っていった。
魔法舎で食事全般を担っていたネロは、慣れ親しんだその場所が解体されると知った時すこしだけ悩んだ。自分に出来ることなんて、たかが知れている。身分を偽って、どこかのレストランで雇われ料理人として働くか、それとも見知らぬ土地で自分の店を構えるか。世界を危機から救った賢者の魔法使いの名声は高く、元々排他的な東の国でさえ以前より少しは差別感情も薄らいだというが、はたして実際のところはどうだろうか。
夏 子
DONEミス晶♂晶の特別になりたいミミちゃん
いつかあなたの(ミス晶♂)二十一人いる賢者の魔法使いの中でも、ミスラはじぶんが賢者の〝特別〟に位置していると自負していた。そんなことをぽろりと零すものならば、ブラッドリーに鼻で笑われ、オーエンにバカじゃないのと吐き捨てられ、双子には肩を竦められるかもしれないが、これは決して単なる自惚れなどではない。
ミスラは荒くなった呼吸を整えながら、組み敷いていた晶の上から身を起こす。傷ひとつないきめ細かな肌にはじわりと汗が滲み、北の魔法使いの情欲を一身に受け止めた身体は少しの刺激でもびくりと痙攣した。美しい夜の湖面のような紫紺の瞳が、ミスラをいっぱいに映して揺れる。吸いつけられるように、ミスラはそっと顔を近づけて唇を落とした。
「きもちよかったです、晶」
5905ミスラは荒くなった呼吸を整えながら、組み敷いていた晶の上から身を起こす。傷ひとつないきめ細かな肌にはじわりと汗が滲み、北の魔法使いの情欲を一身に受け止めた身体は少しの刺激でもびくりと痙攣した。美しい夜の湖面のような紫紺の瞳が、ミスラをいっぱいに映して揺れる。吸いつけられるように、ミスラはそっと顔を近づけて唇を落とした。
「きもちよかったです、晶」