詩
hoshinami629
MOURNINGcql準拠、金瑤の最期に心ざっくりやられた藍曦臣が、金凌と文通して自分の中の虚無を打ち明ける、みたいなものを書きたかったのだけれど、世界観設定の曖昧さ故に書けなくて放置していたもの。冒頭の漢詩は李賀の感諷五首 其三です。無題南山何其悲,鬼雨灑空草。
長安夜半秋,風前㡬人老。
低迷黄昏徑,褭褭青櫟道。
月午樹無影,一山唯白曉。
漆炬迎新人,幽壙螢擾擾。
南山何ぞ其れ悲しき 鬼雨空草に灑ぐ
長安夜半の秋 風前、幾人か老ゆ
低迷す黄昏の徑 褭褭たり青櫟の道
月午して樹は影無く 一山は唯だ白曉
漆炬は新人を迎へ 幽壙に螢擾擾たり
櫟の並木が続く先に、その墳墓は造られていた。
「城市からも離れていて万が一の時にも安心ですし、かといって並木があるから場所が分かり難いということもないでしょう? ここなら……」
聶懐桑は儀式の合間、言い訳でもするかのようにそんなことを言った。
「大哥も、ここなら安らげると思います」
並木も周囲の山々も、赤と黄の華やかな装いである。封じたものを刺激するといけないから棺を挽くのは最低限だったが、その道中だけでも山間の美しさは目に沁みるようだった。
3271長安夜半秋,風前㡬人老。
低迷黄昏徑,褭褭青櫟道。
月午樹無影,一山唯白曉。
漆炬迎新人,幽壙螢擾擾。
南山何ぞ其れ悲しき 鬼雨空草に灑ぐ
長安夜半の秋 風前、幾人か老ゆ
低迷す黄昏の徑 褭褭たり青櫟の道
月午して樹は影無く 一山は唯だ白曉
漆炬は新人を迎へ 幽壙に螢擾擾たり
櫟の並木が続く先に、その墳墓は造られていた。
「城市からも離れていて万が一の時にも安心ですし、かといって並木があるから場所が分かり難いということもないでしょう? ここなら……」
聶懐桑は儀式の合間、言い訳でもするかのようにそんなことを言った。
「大哥も、ここなら安らげると思います」
並木も周囲の山々も、赤と黄の華やかな装いである。封じたものを刺激するといけないから棺を挽くのは最低限だったが、その道中だけでも山間の美しさは目に沁みるようだった。
numata
DONEkmsr君たんおめ。tks君だって己の詩情に心焦がされることがあるはず。あるよな……?? あるってことにしてください雨空過ぎて白い花 世間は梅雨の真っ只中。今日とて降りしきる雨を尻目に、ホームルームの終わった天馬司は意気揚々と廊下へ踏み出した。
今日は、何もない日だった。大人の都合で授業は午前中に終わり、職場の都合でショーの練習も重ならず、個人的にも差し迫った用事は特に思い浮かばない。
何もないなら、隣のクラスの神代類に会いに行くのが、彼には一番良かった。互いは互いの心地よい居場所であり、しばしば興味と行動の源泉となる、かけがえのない間柄だった。すぐにでも彼に会いたい司は、2-Aから2-Bへの短い廊下を早足で進んでいった。金色の風が彼の後ろに従って、六月の涼しく湿った空気を一瞬、光で染めた。
「類!! 神代類は居るか!!!」
ガラッ!! と効果音に至るまで喧しく、司は目的の扉を開け放った。
5011今日は、何もない日だった。大人の都合で授業は午前中に終わり、職場の都合でショーの練習も重ならず、個人的にも差し迫った用事は特に思い浮かばない。
何もないなら、隣のクラスの神代類に会いに行くのが、彼には一番良かった。互いは互いの心地よい居場所であり、しばしば興味と行動の源泉となる、かけがえのない間柄だった。すぐにでも彼に会いたい司は、2-Aから2-Bへの短い廊下を早足で進んでいった。金色の風が彼の後ろに従って、六月の涼しく湿った空気を一瞬、光で染めた。
「類!! 神代類は居るか!!!」
ガラッ!! と効果音に至るまで喧しく、司は目的の扉を開け放った。
itono_pi1ka1
DOODLEpixivより引っ越し。迷える勇者にカッシーワが宮廷詩人の師匠について語る話。「青い鳥は詠うだろう。紅い月夜にも輝き続け、ただ一人の行く道を照らす星に」
※捏造200%※メドーは解放された後~厄災を倒す前のどこか。
ある詩人の事情
◇
彼は詩を紡ぐ。
届かぬことを知っていても。足りないことを知っていても。必要さえないことを知っていても。
想いを刻み付ける術をそれしか知らない。思いを捧げる術をそれしか知らない。
伸ばした手を、途中で止めてしまった心の裏側を理解する術を、それしか知らない。
彼は詩を詠う。
きっと、それこそに意味があると知っていた。
きっと、それが愛だったと知っていた。
彼は詩を紡ぐ。
届かぬことを知っていても。足りないことを知っていても。必要さえないことを知っていても。
想いを刻み付ける術をそれしか知らない。思いを捧げる術をそれしか知らない。
伸ばした手を、途中で止めてしまった心の裏側を理解する術を、それしか知らない。
彼は詩を詠う。
きっと、それこそに意味があると知っていた。
きっと、それが愛だったと知っていた。
◇
──1枚の絵を見つけた。それが私の命の末路を決めた。
いつも美しくも悲壮な覚悟を背負っていたあの人が、まるで少女らしく朋友たちと過ごしている様子が描かれた、唯一無二の絵だ。何もかもが戦禍の灰と消えてしまった王宮で、唯一その炎を逃れ残った亡国の姫君の絵姿。在りし日の日常の絵画。
12752──1枚の絵を見つけた。それが私の命の末路を決めた。
いつも美しくも悲壮な覚悟を背負っていたあの人が、まるで少女らしく朋友たちと過ごしている様子が描かれた、唯一無二の絵だ。何もかもが戦禍の灰と消えてしまった王宮で、唯一その炎を逃れ残った亡国の姫君の絵姿。在りし日の日常の絵画。
よーでる
DOODLEロミジュリをテーマに即興詩が浮かんできたのでメモ。ジュリエットは恋に落ちて夢から醒めた 時間が止まったの。あなたを見つけた瞬間
それまでのわたしを忘れてしまった
人混みの中、手が触れ合って
すべての明日が今になった
家族は言うの。やつらは私の家族を奪った
それはわたしが生まれる前のこと
あの方がわたしにしたのはひとつだけ
わたしに見惚れて時を過ごしただけ
あなたのいない一瞬なんて要らない
時が過ぎ去って明日になればいい
夜よ明けて、明けないで
あなたの影を見つめていたい
家族が死んだの。あなたに殺されてしまった
それまでのすべてに追い立てられた
人混みの中、刃を突きつけて
すべての明日が消え失せてしまった
みんなが言うの。やつはお前の家族を奪った
それはこの街みんなが望んだこと
わたしがあの方に望んだのはひとつだけ
724それまでのわたしを忘れてしまった
人混みの中、手が触れ合って
すべての明日が今になった
家族は言うの。やつらは私の家族を奪った
それはわたしが生まれる前のこと
あの方がわたしにしたのはひとつだけ
わたしに見惚れて時を過ごしただけ
あなたのいない一瞬なんて要らない
時が過ぎ去って明日になればいい
夜よ明けて、明けないで
あなたの影を見つめていたい
家族が死んだの。あなたに殺されてしまった
それまでのすべてに追い立てられた
人混みの中、刃を突きつけて
すべての明日が消え失せてしまった
みんなが言うの。やつはお前の家族を奪った
それはこの街みんなが望んだこと
わたしがあの方に望んだのはひとつだけ
Kfir01
DONEムスヒの花園で指定いただけたキャラの魂華オークションの売り口上考えるやつ。大変楽しかったですありがとうございました。
-∴-∵-∴-∵-∴-∵-出品リスト∴-∵-∴-∵-∴-∵-∴
枇杷/茂木 羊
銀合歓・鍾馗水仙/灰鏡 合歓・密陀 澄琉
公孫樹/尾羽月 詩信
ダリア/亞天 凜廻
勿忘草/■■■■■■
矢車菊/國晃 來日
霜柱/蔵重 霜次郎
スノードロップ・山百合/雪草寺 雫樹・叡山 璃々 9
dd9ynsp
INFO6/19開催パバステ4【ライス:き2】にて、展示・頒布する新刊「詩想と白雨」の本文サンプルです。想雨の短編集(加筆修正+新規短編+寄稿作品)です。〇全年齢/文庫/86P/800円
表紙はしまや出版様のセミオーダーです。
展示→https://privatter.net/p/8975973
頒布→休止中 11
えんとつ
DONE『夏という言葉を使わずに夏を表現する』のお題で書いたら楽しくなって、自己満足のために4つも書いてしまいました…。
というか、もうお題関係なく、
夏に絆されて熱くなった狂気な🐍の詩(うた)
是非🐍🍡前提でご覧ください。
なんか、ごめん🙇🤣 4
あまや
REHABILISSS/凪砂の朝⚠︎年齢操作(詳細は出ませんが20↑)、寮は出てる、死ネタ
※タイトルは最果タヒさんの詩より
きみが、死んでも残る花「茨おはよう」
私の日課は朝起きてリビングの茨に声をかけるところから始まる。
コーヒーを淹れてまだぼんやりしている頭をスッキリさせたら朝食の準備だ。
朝は和食がいいと茨が言っていたからご飯とお味噌汁。いつもなら昨日の夕飯の残りを食べるけれど昨日は外食だったから目玉焼きとウインナーを焼いた。もうちょっと食べたいなと思ってサラダとヨーグルトを追加した。4個パックのいちご味。果肉がごろごろ入っていて美味しい。ジュンのおすすめだ。
和食には緑茶だからコーヒーを飲み干して緑茶を淹れ直す。見栄えにはそこまで興味がなかったけれど、朝ごはんを食べたよとSNSに上げるようになってからランチョンマットやお皿、箸置きにまでちょっとこだわるようになった。美濃とか有田とか、陶器自体には昔から興味があったので、いざ収集し始めると大変なことになってしまった。棚に入らない分は棚の中を空けてから買い足してくださいね、と茨が怒っていたので知り合いにあげたりよく検討して購入するようになったのは成長だろう。
715私の日課は朝起きてリビングの茨に声をかけるところから始まる。
コーヒーを淹れてまだぼんやりしている頭をスッキリさせたら朝食の準備だ。
朝は和食がいいと茨が言っていたからご飯とお味噌汁。いつもなら昨日の夕飯の残りを食べるけれど昨日は外食だったから目玉焼きとウインナーを焼いた。もうちょっと食べたいなと思ってサラダとヨーグルトを追加した。4個パックのいちご味。果肉がごろごろ入っていて美味しい。ジュンのおすすめだ。
和食には緑茶だからコーヒーを飲み干して緑茶を淹れ直す。見栄えにはそこまで興味がなかったけれど、朝ごはんを食べたよとSNSに上げるようになってからランチョンマットやお皿、箸置きにまでちょっとこだわるようになった。美濃とか有田とか、陶器自体には昔から興味があったので、いざ収集し始めると大変なことになってしまった。棚に入らない分は棚の中を空けてから買い足してくださいね、と茨が怒っていたので知り合いにあげたりよく検討して購入するようになったのは成長だろう。
みはいく
TRAINING運命の水色の糸は、わりと腐界には浸透している設定ではあります。原典があるのですが、ちょっと曲解しました。水色って、二人を語る時に外せない色だと思うのです。nv君の髪の色、先生の肌の色……。冒頭の詩は一人称を「ボク→僕」で表現していますが、「オレ」でも良いのかも知れません。
今回も他文化が混合しています。しかもいくつも。苦手な方はご注意下さい。
L'amour est bleu 甘美なる恋は水色に揺蕩う
あなたにいだかれるとき
僕のいのちは歓喜にふるえる
甘美なる恋は水色に揺蕩う
あなたに添うとき
僕のたましいは甘くせつなくうちふるえる
ベンガーナの王立機関からのモンスター討伐を何件かこなすうちに、ノヴァは新しい工房の増築改修費用のほとんどを貯める事ができていた。
目標額まであと一歩だ。ノヴァは計画当初から達成額を決めており、達成次第何処かへ普請を借りて、改修工事に当たってもらおうと考えていた。
建築家や大工はベンガーナにいるので、賃貸も同じ街で借り受けることにした。
増築と改修には二ヶ月から三ヶ月程かかるとの事で、それだけの期間があれば残りの費用も貯められる上に、家賃も支払うことが可能だ。
4344あなたにいだかれるとき
僕のいのちは歓喜にふるえる
甘美なる恋は水色に揺蕩う
あなたに添うとき
僕のたましいは甘くせつなくうちふるえる
ベンガーナの王立機関からのモンスター討伐を何件かこなすうちに、ノヴァは新しい工房の増築改修費用のほとんどを貯める事ができていた。
目標額まであと一歩だ。ノヴァは計画当初から達成額を決めており、達成次第何処かへ普請を借りて、改修工事に当たってもらおうと考えていた。
建築家や大工はベンガーナにいるので、賃貸も同じ街で借り受けることにした。
増築と改修には二ヶ月から三ヶ月程かかるとの事で、それだけの期間があれば残りの費用も貯められる上に、家賃も支払うことが可能だ。
oki_tennpa
DONE薄めのティカクロ2部直前に書きました。
クロエのマナエリアの話。短め、雰囲気小説。
クロエとラスティカの関係は変わってしまうかもしれないけど、幸せな時間がどこかにあると思うので。
カプ感ほぼ無し。捏造賢者、死ネタ有ります。
冒頭の詩は童謡「からたちの花」のパロディになります。
春って暖かくて良いな~。
春の水晶にヴィオレットは濡れてミモーザの花が咲いたよ。
白い白い花が咲いたよ。
「綺麗な歌だね。のんびりしてて、昼寝しながら聞きたい感じ。でもミモーザって黄色じゃない?白いのもあるの?」
「おや、そうだったかな。賢者様の教えてくださった歌と混ざってしまったようだ。ミモーザは黄色だよ、クロエ」
時計の針も仕事を忘れて、白蝶貝の盤面でうたた寝するような昼下がり。
きぃんと澄んだ鉱石の、冬の空にはお別れをして、甘やかな木苺の春風と三拍子のステップを踏むころ。
ラスティカとクロエは森で遊んでいた。
寝不足のクロエは陽だまりの温もりに包まれ、船を漕いでいる。
「ふわぁ……いつの間にかすっかり春になっちゃった。俺、そんなに出てなかったんだ」
「どうだろう?僕は今朝眠っていて、ムルに起こされた時にはもう春だったよ」
3006白い白い花が咲いたよ。
「綺麗な歌だね。のんびりしてて、昼寝しながら聞きたい感じ。でもミモーザって黄色じゃない?白いのもあるの?」
「おや、そうだったかな。賢者様の教えてくださった歌と混ざってしまったようだ。ミモーザは黄色だよ、クロエ」
時計の針も仕事を忘れて、白蝶貝の盤面でうたた寝するような昼下がり。
きぃんと澄んだ鉱石の、冬の空にはお別れをして、甘やかな木苺の春風と三拍子のステップを踏むころ。
ラスティカとクロエは森で遊んでいた。
寝不足のクロエは陽だまりの温もりに包まれ、船を漕いでいる。
「ふわぁ……いつの間にかすっかり春になっちゃった。俺、そんなに出てなかったんだ」
「どうだろう?僕は今朝眠っていて、ムルに起こされた時にはもう春だったよ」
awpjmj0
DOODLEずっと大好きだったシリーズ!進行のしょぼさん
RPに苦戦しながら、山頂に住むという笑いを引き出したのっちさん(笑)
ハラハラ悩んだり攻めたりが見てて緊張したハッチャン
友人の事に熱く悩みながら進めていたズズさん
RPに入り込み、迫真の演技だった詩人さん
最後のクイズがいつもホッとした後で思考力が力尽きてるポンちゃん
本当楽しい時間をありがとうございました‼︎
ひょうはく@heuhaku14
DOODLE蛇男の血で繁栄した家系の末裔たちの話冬眠する末裔と噛んじゃう末裔
短詩のつもりだったのに文字数足りない
久しぶりに詩書いたけど昔とあんまりノリが変わってなくて恐ろしいものを感じた 2