麿
フスキ
DONE水麿家族パロ、ついに出産編です。大フィクションなのでよろしくお願いします…。(水麿家族パロ)すてきなおうち 腹が痛いのだか腰が痛いのだか、いやもう全身が痛いのだ。
息が苦しいまま分娩台に乗って、清麿は必死に喘いでいた。その手が握られる。霞む目を向けた先に、涙目の水心子がいた。
「きよまろ、がんばれ」
「いきんで!」
医師の、助産師たちの声に必死に応じる。息を吐きながら力を込めた。
『妊娠……僕が』
新たな命を告げられたあの日、心を覆ったのは絶望に似た思いだった。
相手なんて一人しかいないのに、そのたった一人にどうしても伝えたくなかった。伝えればきっと大喜びして、抱き上げてくれようとして身重なことに気づき慌てて手を放して、『ごめん、嬉しすぎて』なんて言って泣いてくれる。……そんな明確なビジョンすら浮かぶのに、それは絶対に起きてはいけない未来だと唇を噛んだ。
2861息が苦しいまま分娩台に乗って、清麿は必死に喘いでいた。その手が握られる。霞む目を向けた先に、涙目の水心子がいた。
「きよまろ、がんばれ」
「いきんで!」
医師の、助産師たちの声に必死に応じる。息を吐きながら力を込めた。
『妊娠……僕が』
新たな命を告げられたあの日、心を覆ったのは絶望に似た思いだった。
相手なんて一人しかいないのに、そのたった一人にどうしても伝えたくなかった。伝えればきっと大喜びして、抱き上げてくれようとして身重なことに気づき慌てて手を放して、『ごめん、嬉しすぎて』なんて言って泣いてくれる。……そんな明確なビジョンすら浮かぶのに、それは絶対に起きてはいけない未来だと唇を噛んだ。
フスキ
DONE水麿家族パロ小説、妊娠中その2。でも最後のほう娘ちゃん出てきます。今日ずっと考えてた話なのでどうしても書きたかった…(水麿家族パロ)あたりまえになる僥倖「ほんとよかった、つわりが落ち着いて……見てるだけしかできないの、気が気じゃなかったから」
心底ほっとした口調で、ハンドルを握った水心子が零す。車窓を眺めていた顔を彼のほうに向け、清麿もごめんねと笑った。
「でも、見ていただけ、なんてどの口で言うんだい。僕が潰れている時、家事のほとんどをしてくれたくせに」
「そんなの、当然だろ。清麿の苦しいのを見てるだけしかできなかったのはほんとだし、そういう時に代わるのは当たり前だよ」
そもそも家事全部が君の役割だなんてこともないんだから。そう続ける水心子は、本当に当たり前だと思っている顔だ。自分が清麿を助けることを疑っていない。……けれど。
「……当たり前、なのかな」
3904心底ほっとした口調で、ハンドルを握った水心子が零す。車窓を眺めていた顔を彼のほうに向け、清麿もごめんねと笑った。
「でも、見ていただけ、なんてどの口で言うんだい。僕が潰れている時、家事のほとんどをしてくれたくせに」
「そんなの、当然だろ。清麿の苦しいのを見てるだけしかできなかったのはほんとだし、そういう時に代わるのは当たり前だよ」
そもそも家事全部が君の役割だなんてこともないんだから。そう続ける水心子は、本当に当たり前だと思っている顔だ。自分が清麿を助けることを疑っていない。……けれど。
「……当たり前、なのかな」
フスキ
DONE水麿家族パロ、妊娠中のつわりのお話。まだ娘ちゃん産まれてません。すごくフィクションなので怒らないでやってください…(水麿家族パロ)増えていくしあわせ「え、ぅ」
「きよまろ」
袋に向かい嘔吐する清麿の、丸まった背に触れたまま水心子は動けなかった。さすってやりたいけれど、さすったら余計吐いてしまって苦しいだろうかと思ったら何もできなかった。
それでもひとしきり吐くことを続けた彼は、少し落ち着いた様子で水心子にぽすんともたれかかってきた。それを抱き止め、覗き込んだ口元に水の入ったコップを向けてやる。彼が口をゆすいだ。
「ん……ごめん」
「謝らないで……ごめんね、何もできなくて」
青いままの顔を、清麿はううんと左右に振った。嬉しそうに懐いてくれる。
「君がいてくれるから、安心する。……一人だった時は、つわりさえ来なかったんだから」
表情が歪むのを堪えながら、彼をそっと抱きしめた。まだ荒い呼吸が苦しい。
3431「きよまろ」
袋に向かい嘔吐する清麿の、丸まった背に触れたまま水心子は動けなかった。さすってやりたいけれど、さすったら余計吐いてしまって苦しいだろうかと思ったら何もできなかった。
それでもひとしきり吐くことを続けた彼は、少し落ち着いた様子で水心子にぽすんともたれかかってきた。それを抱き止め、覗き込んだ口元に水の入ったコップを向けてやる。彼が口をゆすいだ。
「ん……ごめん」
「謝らないで……ごめんね、何もできなくて」
青いままの顔を、清麿はううんと左右に振った。嬉しそうに懐いてくれる。
「君がいてくれるから、安心する。……一人だった時は、つわりさえ来なかったんだから」
表情が歪むのを堪えながら、彼をそっと抱きしめた。まだ荒い呼吸が苦しい。
徒然文置き場
MAIKING麿水♀ 両片想いな2振りの話成人女性審神者も出てきます
ムズムズ=私は、水心子正秀。
刀剣は基本男士で顕現するが。
私は、女士として顕現した。
顕現した時に、今までに女士で顕現した刀剣がいるか。を調べたらいた。
数振しか顕現していない。
そこで、女士が希少な刀剣だと知る。
どうしようどうしよう‥戸惑い考えに考えた結果。
『男士』として振る舞う事にした。
親友は男士、私が女士。
その違いで、迷惑かけたくないんだ。
ムズムズ=
「水心子ちゃん」
「何、主?」主の執務室で2人の時は、フランクに話をしている。
主は女性で、同じ女性である水心子の事を気にかける。
「他の子達に、女士って言ったら?」
「主が理解しているから、必要ないと思うけど」
友達みたいな会話ができ、仲良しで水心子は気楽に接する事が出来る。
4033刀剣は基本男士で顕現するが。
私は、女士として顕現した。
顕現した時に、今までに女士で顕現した刀剣がいるか。を調べたらいた。
数振しか顕現していない。
そこで、女士が希少な刀剣だと知る。
どうしようどうしよう‥戸惑い考えに考えた結果。
『男士』として振る舞う事にした。
親友は男士、私が女士。
その違いで、迷惑かけたくないんだ。
ムズムズ=
「水心子ちゃん」
「何、主?」主の執務室で2人の時は、フランクに話をしている。
主は女性で、同じ女性である水心子の事を気にかける。
「他の子達に、女士って言ったら?」
「主が理解しているから、必要ないと思うけど」
友達みたいな会話ができ、仲良しで水心子は気楽に接する事が出来る。
penga_kakuri
DOODLE※水心子が酒の飲み方が悪い清麿を心配したりしなかったりする話※左右のない両想い風味
※無害な男の主の台詞が少々
エチルアルコール まるで曲芸のナイフ投げのように、主から緩く投擲された開封刀を中指と人差し指で挟んで受け取った。
「それでさ、試しに自分の手首を切ってみて」
「……? ああ、承知した」
そう促されるまま私は内番服を捲り、細く研がれた刃先を血管の張り出たそこへと振り下ろす。この勢いならば、たとえ紙切りであろうと簡単に手首を落とせるはずだ。主の意図は掴めぬものの、そこに躊躇はひと匙もなかった。……しかし。ひゅ、と。手加減抜きで動脈を狙った刃先は、皮膚を目前にしてひたりと停止する。不思議に思い、さらに力を加えようとしても、固い壁に阻まれるように刃が私を傷つけることはなかった。
「ほら、こんな風にね。本丸内のお前たちは、自分で自分を傷つけられないようにできている」
3741「それでさ、試しに自分の手首を切ってみて」
「……? ああ、承知した」
そう促されるまま私は内番服を捲り、細く研がれた刃先を血管の張り出たそこへと振り下ろす。この勢いならば、たとえ紙切りであろうと簡単に手首を落とせるはずだ。主の意図は掴めぬものの、そこに躊躇はひと匙もなかった。……しかし。ひゅ、と。手加減抜きで動脈を狙った刃先は、皮膚を目前にしてひたりと停止する。不思議に思い、さらに力を加えようとしても、固い壁に阻まれるように刃が私を傷つけることはなかった。
「ほら、こんな風にね。本丸内のお前たちは、自分で自分を傷つけられないようにできている」
フスキ
DONE28歳×20歳水麿現パロ小説です!とりあえずまとめた…!この続きはたぶん鍵垢で書きます…全年齢部分だけひとまず。めちゃくちゃ楽しかったです…28×20水麿 そのいち その日は日差しがきらきらとしている日だった。日曜日に朝早くから起き出さなければならなかったのは低血圧な清麿からすれば気が重かったけれど、公園に着いてみれば木漏れ日がきれいで気持ちも浮上した。
「源、ほんとごめんな」
自分と同じく高校のジャージ姿の同級生が、申し訳なさそうに手を合わせてくる。それはもう今日数回目で、清麿は苦笑しながら『いいってば』と返した。
「〇〇が体調が悪くなってしまったんだもの。ボランティアのお仕事だからね、事前に出した参加人数を変えるわけにいかないっていうのはよく分かるし……やってみると意外に楽しいから、そんなに何度も謝らなくていいんだよ」
「ありがとう……源は天使だー」
大袈裟に泣き真似をする同級生を笑い飛ばして、清麿はまたごみ拾いに戻る。
7183「源、ほんとごめんな」
自分と同じく高校のジャージ姿の同級生が、申し訳なさそうに手を合わせてくる。それはもう今日数回目で、清麿は苦笑しながら『いいってば』と返した。
「〇〇が体調が悪くなってしまったんだもの。ボランティアのお仕事だからね、事前に出した参加人数を変えるわけにいかないっていうのはよく分かるし……やってみると意外に楽しいから、そんなに何度も謝らなくていいんだよ」
「ありがとう……源は天使だー」
大袈裟に泣き真似をする同級生を笑い飛ばして、清麿はまたごみ拾いに戻る。
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DONE《12〜1月に作ったアクキーの記録》3振お揃いのグッズがほしくて作った!
花は冬〜春に開花時期がある種類
・オステオスペルマム
・プリムラ
・マリーゴールド(獅子王)
・パンジー(水心子・清麿)
樹脂コートでぷっくり
不透明仕様だけど、透明アクリルで挟まれたつくりになってるのが好き
こちらの印刷所さんは明るめに仕上がるようだったので今回の元絵は暗めに作成した 9
hinoki_utpr
DONE麿水短編です先日のWEBオンリーでアップしていたもの
傍ら 夏が終わるとこの本丸の周辺は緩やかに秋に向かって染まっていく。
自室の障子窓から差し込む外の光の強さも柔らかくなり、朝の目覚めも穏やかに迎えられようと言う、そんな過ごしやすい季節。
だがしかし、水心子正秀にはここ暫く穏やかな朝と言うものが訪れていない。
寝付けないまま朝を迎えてしまうのだ。
特に心当たりもなく毎日元気に出陣、内番をこなしているのに、寝付けない。
日によっては布団に入って暫くすると入眠しているのに明け方前に目覚めてしまい、太陽が昇るのを待つこともある。
一体全体どうしたものかわからないまま半月程を過ごしてしまい今に至る。
そろそろ日常生活に障りも出て来てしまったのか身体の動きが鈍いように思える。
3144自室の障子窓から差し込む外の光の強さも柔らかくなり、朝の目覚めも穏やかに迎えられようと言う、そんな過ごしやすい季節。
だがしかし、水心子正秀にはここ暫く穏やかな朝と言うものが訪れていない。
寝付けないまま朝を迎えてしまうのだ。
特に心当たりもなく毎日元気に出陣、内番をこなしているのに、寝付けない。
日によっては布団に入って暫くすると入眠しているのに明け方前に目覚めてしまい、太陽が昇るのを待つこともある。
一体全体どうしたものかわからないまま半月程を過ごしてしまい今に至る。
そろそろ日常生活に障りも出て来てしまったのか身体の動きが鈍いように思える。
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PROGRESS水心子正秀・源清麿Webオンリーイベント『江戸ノ華刀』開催おめでとうございます。初参加なので至らない部分多々あると思いますがよろしくお願いします。(9/26追記)イベント終わりましたので常時公開に切り替えました。
※すいまろ(水麿)です。
※とても全年齢
※独自設定モリモリ政府時代
※水心子は清麿がいるから水心子正秀になれるし、清麿は水心子がいるから源清麿になれる。的な話です(たぶん) 3271
R09_To
MEMOイ□本丸の釣り同好会会長(勝手に) 鶴丸
同好会にした覚えはない。いつの間にか増えた。
最近は自分から声をかけたりもする。
会員 清麿
結構しっかり活動に参加している。針にゴカイをつけるプロ。
飲み物とかおにぎりとか持って来てくれる。
気まぐれ会員 姫鶴
ぼけーっとしたいときや、かあいいことも一文字とも関わらず
一人で考えたいとき、フラッと参加する。そんな日もあるよね。
フスキ
DONEてんえどwebオンリー開催おめでとうございます、ありがとうございます!!すけべがしたい全年齢の水麿です。(水麿)立つ場所を並べて 清麿が、もたれかかるように身を寄せてくる。横から肩口に頭が載せられて、その髪の甘い香りに胸の内が燃えた。
「……すいしんし」
すこし甘えた声に拗ねが滲んで、そこに戸惑いもかすかに揺れる。見えないけれど、視線もきっと揺れているのだろう。その手が水心子の手の指に触れそうで触れない位置に所在なさげにあって、こちらももどかしさを握った。
「……どうして……抱いてくれないの?」
不安が、水を張ったキャンバスに絵の具を垂らしたように広がった声音。それでも肩への甘えは確かなのだった。擦り寄りながらこんなふうに窺う様子はまるで猫のようで。
水心子の恋人の清麿は、今まで何度も夜のお誘いをくれた。
けれど水心子はそのたび断り続けてきた。
2165「……すいしんし」
すこし甘えた声に拗ねが滲んで、そこに戸惑いもかすかに揺れる。見えないけれど、視線もきっと揺れているのだろう。その手が水心子の手の指に触れそうで触れない位置に所在なさげにあって、こちらももどかしさを握った。
「……どうして……抱いてくれないの?」
不安が、水を張ったキャンバスに絵の具を垂らしたように広がった声音。それでも肩への甘えは確かなのだった。擦り寄りながらこんなふうに窺う様子はまるで猫のようで。
水心子の恋人の清麿は、今まで何度も夜のお誘いをくれた。
けれど水心子はそのたび断り続けてきた。