プロポーズ
makot_shin
DONE一応レイチュリのつもりで書いている。帰ってきたチュリにシオがプロポーズされる短いやつ。シオ視点。書き手の頭が弱い。誤字脱字はあると思うんだ。ともにパチリと、ごく自然に当たり前のように朝を迎えたかのように目を開けたアベンチュリンと目が合う。
夢から醒めたばかりの焦点の定まらない瞳が光を取り戻し、レイシオを見据えた。
衝動的に動いてしまいたくなる己を律し、伸ばしかけた腕を仕舞う。彼とはそのような関係ではない。
適切な言葉が出てこない。本来在るべき場所に帰った者に言う言葉をかけるべきか、眠りから目覚めた者のへ挨拶をすべきか。
医者としての言葉、友人としての言葉、そして……。
「レイシオ。僕と結婚してくれないか」
あまりにも突然の言葉に、脳内にあったものが全てが吹き飛んだ。
頭を抱えたくなるような常識はずれの物言いに、己自身が夢からまだ醒めていないのかと思わず頬をつねりたくなった。
2032夢から醒めたばかりの焦点の定まらない瞳が光を取り戻し、レイシオを見据えた。
衝動的に動いてしまいたくなる己を律し、伸ばしかけた腕を仕舞う。彼とはそのような関係ではない。
適切な言葉が出てこない。本来在るべき場所に帰った者に言う言葉をかけるべきか、眠りから目覚めた者のへ挨拶をすべきか。
医者としての言葉、友人としての言葉、そして……。
「レイシオ。僕と結婚してくれないか」
あまりにも突然の言葉に、脳内にあったものが全てが吹き飛んだ。
頭を抱えたくなるような常識はずれの物言いに、己自身が夢からまだ醒めていないのかと思わず頬をつねりたくなった。
ワアー
DOODLE最終回後、スミ→イサ←ブレが成立した世界で三人で宇宙に旅立つ時の小競り合いお前傾国…?って感じのイ 二人からプロポーズされて選べなくて断ろうとしたけどじゃあ二人で共有!てなって宇宙空間てブ頼りだから三人で過ごすのはたいへんだねみたいな 狭い船内 何事も起こらないハズもなく…
デブリの件は適当 そういうことありそう 単なる破綻のきっかけだから…適当です 4
BMB_hatomaru
MOURNING同居している大人譲テツ(設定は不明)、譲介がプロポーズする話です。「結婚しませんか」和久井譲介にも、素朴な寂しさに動かされることがある。
その日譲介は、ダイニングテーブルに肘をつきながら、ぼんやりしていた。
ソファにもたれて、背を丸くして座っているだけだ。
金色のふさふさした長い前髪は、顔の右半分を隠している。
露出している左側には、印象的な瞳。切れ長な眼窩の中に、磨いたガラスのような結膜と青みがかった黒い丸い虹彩がある。
その目で譲介は、ただただ見ていただけだ。
同居人である真田徹郎の、コーヒーカップの端だの、徹郎の指だのを。
譲介にとって徹郎は親のようなもの、彼はもう空気みたいなものである。
だが、親ではない。同居人である。契約も約束も、徹郎と譲介の間にはない。
ただ一緒にいるだけだ。空気のように重さを感じさせず傍にいられるというのは、今までは難しかったことなので、そこは変化であるが。
4439その日譲介は、ダイニングテーブルに肘をつきながら、ぼんやりしていた。
ソファにもたれて、背を丸くして座っているだけだ。
金色のふさふさした長い前髪は、顔の右半分を隠している。
露出している左側には、印象的な瞳。切れ長な眼窩の中に、磨いたガラスのような結膜と青みがかった黒い丸い虹彩がある。
その目で譲介は、ただただ見ていただけだ。
同居人である真田徹郎の、コーヒーカップの端だの、徹郎の指だのを。
譲介にとって徹郎は親のようなもの、彼はもう空気みたいなものである。
だが、親ではない。同居人である。契約も約束も、徹郎と譲介の間にはない。
ただ一緒にいるだけだ。空気のように重さを感じさせず傍にいられるというのは、今までは難しかったことなので、そこは変化であるが。
shiranami_bbb
DONE若主のプロポーズについて本気出して考えてみた若主のプロポーズについて本気出して考えてみた あの頃の私はまだ子供で、ただの生徒にすぎなくて、先生のためになることをなに一つできずにいた。
なじみの定食屋さんが一週間ほど閉まるから、しばらく缶詰とご飯で過ごさなくてはいけない。先生がそう言っていた高校二年の秋も、私は食事の差し入れすらできる立場にいなくて、ただ「献立を一緒に考えましょうか」なんて言うことしかできなかった。
そのときの、ぱっと花開くような優しい笑顔、素直すぎるくらいに喜ぶ無邪気さ——先生の全てが眩しくて、ただひたすらに「好き」だと思った。
自分の感情がいけないものだということはわかっていた。誰も幸せにしないということも、なんとなく気がついていた。
だからあの時、私は溢れ出しそうになる「好き」を必死に呑み込んで言ったのだ。
2605なじみの定食屋さんが一週間ほど閉まるから、しばらく缶詰とご飯で過ごさなくてはいけない。先生がそう言っていた高校二年の秋も、私は食事の差し入れすらできる立場にいなくて、ただ「献立を一緒に考えましょうか」なんて言うことしかできなかった。
そのときの、ぱっと花開くような優しい笑顔、素直すぎるくらいに喜ぶ無邪気さ——先生の全てが眩しくて、ただひたすらに「好き」だと思った。
自分の感情がいけないものだということはわかっていた。誰も幸せにしないということも、なんとなく気がついていた。
だからあの時、私は溢れ出しそうになる「好き」を必死に呑み込んで言ったのだ。
ごむひだ(D兄関係)
DONEジャジボミンドニより、ヤバロリのプロポーズ話。ワーさんに贈ったお話その④。PASS:英小文字3文字
※ジャジボミンドニとは
料理器具の宣材で4人に分裂したミンと浮華宴にてジャージーボーイズ(4人)なドの幻覚強めのCPです。各4人のお名前等の設定は、久須あんと様(@Antlerxxxxx)よりお借りしました。いつもありがとうございます。 6
ごむひだ(D兄関係)
DONEジャジボミンドニより、純デカのプロポーズ話。ワーさんに贈ったお話その③。PASS:英小文字3文字
※ジャジボミンドニとは
料理器具の宣材で4人に分裂したミンと浮華宴にてジャージーボーイズ(4人)なドの幻覚強めのCPです。各4人のお名前等の設定は、久須あんと様(@Antlerxxxxx)よりお借りしました。いつもありがとうございます。 6
ごむひだ(D兄関係)
DONEジャジボミンドニより、ナルモミのプロポーズ話。ワーさんに贈ったお話その②。PASS:英小文字3文字
※ジャジボミンドニとは
料理器具の宣材で4人に分裂したミンと浮華宴にてジャージーボーイズ(4人)なドの幻覚強めのCPです。各4人のお名前等の設定は、久須あんと様(@Antlerxxxxx)よりお借りしました。いつもありがとうございます。 5
ごむひだ(D兄関係)
DONEジャジボミンドニより、眼鏡リダのプロポーズ話。ワーさんに贈ったお話4つの掲載許可がいただけたので、その①となります。PASS:英小文字3文字
※ジャジボミンドニとは
料理器具の宣材で4人に分裂したミンと浮華宴にてジャージーボーイズ(4人)なドの幻覚強めのCPです。各4人のお名前等の設定は、久須あんと様(@Antlerxxxxx)よりお借りしました。いつもありがとうございます。 6
para_dach
PROGRESS付き合ってる太中。太がナカハラにプロポーズをしようか、その時には指輪があった方がいいのか、贈るならどんな指輪がいいのか、ずっと考えてうじうじしている感じの話。脱稿したらサンプルで上がる部分です。脱稿出来たら。進捗は絶望的。
6月JBのプロポーズ短編に入れる予定の書きおろし 太宰は悩んでいた。千頁を超えるフルカラーの雑誌をテーブルに広げて、睨めっこをする。社員寮の自室は沈黙に満ちていた。この状況になって、かれこれ一時間が経過した。簡素に済ませた夕飯の蟹缶とパックの白米の空箱が、追いやられるようにテーブルの隅に置かれている。窓の外に浮かぶ月が、今夜の空気がいっそう透き通っていることを報せていた。しかし、太宰の視線は外ではなく下に向けられている。
眉根を寄せて真剣な表情を浮かべる横顔は、滅多にお目に掛かれないものだ。超人的だと云われる頭脳、精神年齢二千歳の仙人。人間の領域から大きく離れた太宰を表現する言葉はいくつもある。
そんな太宰を悩ませられるものがこの世に存在するのか? ――存在するのだ。
3580眉根を寄せて真剣な表情を浮かべる横顔は、滅多にお目に掛かれないものだ。超人的だと云われる頭脳、精神年齢二千歳の仙人。人間の領域から大きく離れた太宰を表現する言葉はいくつもある。
そんな太宰を悩ませられるものがこの世に存在するのか? ――存在するのだ。
_souta1012_
DONE轟出webオンリー『ショーデク日和2』展示作品になります。・プロヒ同棲済み
・プロポーズ話
・糖度120%、イチャイチャしてるだけ
書いてるのが私という時点でお察しの、いつも通りの轟出イチャラブ話です。
umiさん(@sobaka2_tdiz)にリクして描いていただいた、『お揃いコーデでデートする轟出』の前日譚イメージで書きました。
少しでも楽しんでいただけたら幸いです。 5836
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DOODLE凛潔/プロポーズする凛と鈍感力Maxな潔最低で最上な 心地よい闇から意識が浮上する。
未だ重たい瞼を何度か瞬かせ、ついでに仰向けになっていた体を重力のままに横向きに変えた潔は自身の視界が鮮明になるにつれて、些細ながらも確実な違和感を覚え心臓が跳ねた。
そのまま五本の指を動かし、ゆっくりとこれまでとは異なる感触を確かめてから目の前に引き寄せる。
左手の薬指、そこに嵌った銀色のリング。何回見ても消えないそれが幻影ではない事を察した潔は、瞼同様に重たい身体の上半分を持ち上げてから隣でかすかな寝息を洩らしている凛を見つめる。
と、同時にすぐさま両手で頭を抱えた潔は、グルグルと回る思考をまとめようと必死に昨夜の事を思い出していた。
何故なら、この指輪の意図と嵌められたタイミングにまるで覚えが無いからだった。
5784未だ重たい瞼を何度か瞬かせ、ついでに仰向けになっていた体を重力のままに横向きに変えた潔は自身の視界が鮮明になるにつれて、些細ながらも確実な違和感を覚え心臓が跳ねた。
そのまま五本の指を動かし、ゆっくりとこれまでとは異なる感触を確かめてから目の前に引き寄せる。
左手の薬指、そこに嵌った銀色のリング。何回見ても消えないそれが幻影ではない事を察した潔は、瞼同様に重たい身体の上半分を持ち上げてから隣でかすかな寝息を洩らしている凛を見つめる。
と、同時にすぐさま両手で頭を抱えた潔は、グルグルと回る思考をまとめようと必死に昨夜の事を思い出していた。
何故なら、この指輪の意図と嵌められたタイミングにまるで覚えが無いからだった。
Sachi
DOODLE鯉月DK坊メ(18坊31メ島)
卒業したらOKだってさ💒おめでと!🥳
(坊ちゃん毎日プロポーズしてた💍)
もしかして「永久就職」って言い方は死語なのか…
検索🔍してみてね。
坊メの世界観ってちょっと前の時代のつもりなので…
2枚目ノン加工 2
hei_0079
DOODLE菊有と門キラ門ってプロポーズしようとした日に限って他の人のプロポーズ報告受けそうだし、だからと言って日にちずらすと後追いみたいで格好つかないからこういうかんじになりそうだなって。晩酌時にポケットから箱出しそう。
キラは「ジジィ無理するな😂」って笑いながら泣いてくれそう。
ぴー🥜
DONE #聖ギ_腐公式#早瀬の水は泉に溢るる
はやいずの誕生日プロポーズ大作戦エピローグ
人生で一番幸せになった日 ーエピローグーベッドの上で見上げる快惺の顔は、なんだかいつもと違って見えた。こうして触れあえるのも久しぶりな気がする。聞けば、触れてしまったらせっかくのサプライズが我慢できなくなりそうだったから、とのこと。
触れられない間は、寂しくて、怖くて。でも知ってしまえばそれは全部泉の為だった。それまでの寂しさなんてあっという間に喜びに変わって、別れ話どころかプロポーズされたことがもうこのまま死んでもいいと思うくらい嬉しくて。
快惺の背に回そうと上げた左手の薬指に、しっかりと輝く指輪があることに知らず知らず笑みが零れる。
「……泉、オレのもの……なんだな」
ぎゅうっと抱きしめられるその力強さにすごく安心する。触れる素肌は暖かくて、鼓動のリズムが心地よくて。
981触れられない間は、寂しくて、怖くて。でも知ってしまえばそれは全部泉の為だった。それまでの寂しさなんてあっという間に喜びに変わって、別れ話どころかプロポーズされたことがもうこのまま死んでもいいと思うくらい嬉しくて。
快惺の背に回そうと上げた左手の薬指に、しっかりと輝く指輪があることに知らず知らず笑みが零れる。
「……泉、オレのもの……なんだな」
ぎゅうっと抱きしめられるその力強さにすごく安心する。触れる素肌は暖かくて、鼓動のリズムが心地よくて。
nanasenao
DOODLE「なんて格好をしているんだシリーズ」のタイユニが知り合ったのは大学でなのでタイオンはセーラー服姿のユーニちゃんを見たことがないという設定。因みに新婚タイユニの年齢は23歳の設定。多分タイオンが我慢出来なくて大学卒業してすぐにプロポーズしたんだと思う。
ふすまこんぶ
DONE副ギルオメガバース、続き将軍にプロポーズをした副官だったが、とあるアクシデントに見舞われ…
オリキャラ出てきます
かぐわしのあなた(5)番になりたい、と伝えてから1週間経った。俺たちの生活に変化はない。一緒に部屋へ帰って、ご飯を食べて、寝て、朝起きる。いつもと変わらない日常だ。
ただ、時折ギルモアさんが、じっと俺を見つめることが増えた。何か考え込んでいるような、そんな目つきをして。
今日、俺は休みだけどギルモアさんは仕事だ。体を動かしたい気分になって、ぶらぶらとピリポリスの駅前を歩く。クーデターの時は酷く寂れていた大通りも、今やすっかり人で賑わう場所になった。
デパ地下にでも行って、ギルモアさんの好きそうな菓子かつまみでも探してこようかな。人混みの中を歩いていると、通りに面したガラス張りの店が目に入った。モノクロのシックな外装に、シルバーの看板。ガラスの向こうでは若い男女が何人か、小さなケースの中を覗き込んで話している。彼らの目線の先には、煌めく腕輪があった。
10683ただ、時折ギルモアさんが、じっと俺を見つめることが増えた。何か考え込んでいるような、そんな目つきをして。
今日、俺は休みだけどギルモアさんは仕事だ。体を動かしたい気分になって、ぶらぶらとピリポリスの駅前を歩く。クーデターの時は酷く寂れていた大通りも、今やすっかり人で賑わう場所になった。
デパ地下にでも行って、ギルモアさんの好きそうな菓子かつまみでも探してこようかな。人混みの中を歩いていると、通りに面したガラス張りの店が目に入った。モノクロのシックな外装に、シルバーの看板。ガラスの向こうでは若い男女が何人か、小さなケースの中を覗き込んで話している。彼らの目線の先には、煌めく腕輪があった。
oyoy0211
DONEプロポーズ五乙。モブ補助監督が出ます。バラを投げたらワルツを踊ろう「あーもしもし伊地知いる?憂太が帰ってくる日に合わせて花束用意してくんない?もちろんバラね」
そんじゃよろしく、と一方的に締められた電話は決して留守電では無い。運転していた伊地知に変わってスマホをスピーカーに切り替えていた若い補助監督は伊地知の顔を伺う。
「明後日、ですよね?乙骨術師」
分かります、気持ち、よく分かります。怪訝な顔をした補助監督に伊地知は心の底から共感したかったが、如何せん業務中である。ごほん、とひとつだけ咳払いをするに留める。
「ええ、五条さん毎回乙骨くんを迎えに行く時に必ずバラの花束持っていきますから、明日五条さん迎えに行く途中でお店に取りに行きましょう」
「あっはい、そうなんですね!気をつけます!」
3304そんじゃよろしく、と一方的に締められた電話は決して留守電では無い。運転していた伊地知に変わってスマホをスピーカーに切り替えていた若い補助監督は伊地知の顔を伺う。
「明後日、ですよね?乙骨術師」
分かります、気持ち、よく分かります。怪訝な顔をした補助監督に伊地知は心の底から共感したかったが、如何せん業務中である。ごほん、とひとつだけ咳払いをするに留める。
「ええ、五条さん毎回乙骨くんを迎えに行く時に必ずバラの花束持っていきますから、明日五条さん迎えに行く途中でお店に取りに行きましょう」
「あっはい、そうなんですね!気をつけます!」
piyopirapiyoco
DONE211 五年目の同窓会展示作品ですディミトリとベレスが海に行く話・プロポーズをやり直したいディミトリの話です
webで丸々読めますが紙媒体もあります!BOOTH:https://grats.booth.pm/items/5491705
当初はweb漫画のみのつもりでしたが一度やりたかった装丁と合っていたので思い切って本にしました!
ディミトリはイメージカラー的にとても海と空が似合う 13
hpdoumei
DONEHP300%展示作品。スロットお題による珠亜未さん@arxc_oの小説です。読み応え十分✨お楽しみください。
スロットお題:「記憶喪失になったヒュンが強引に公開プロポーズをした」
「記憶喪失になったヒュンが強引に公開プロポーズをした」久しぶりにポップの元に帰ってきたヒュンケルは、一見何も変わらないように見えた。
パプニカ城の男性陣の中で、一番雅で美しいと噂された銀糸のように揺れる髪。その銀髪に縁取られた白磁の肌、奥底で深く光を湛える紫水晶の瞳。
ただ。
「ポップ」
久しぶりに自分を呼んだ声色が、心もとなげに揺れた気がする、以外は。
レオナ姫から騎士団帰還の報を貰ったポップは、午後の仕事を放り投げ足早に騎士団詰所を訪れた。入口から右手に設置されている休憩用の革張りの長椅子に座り、はぁっと一息つく。
「ヒュンケル、久しぶりだな!」
「………」
ヒュンケルは寡黙な男だ。
常に人を優先し、自信を律する人格者と言われて男女共に羨望の的と噂されている。
それも変わらない、はずだ。
11907パプニカ城の男性陣の中で、一番雅で美しいと噂された銀糸のように揺れる髪。その銀髪に縁取られた白磁の肌、奥底で深く光を湛える紫水晶の瞳。
ただ。
「ポップ」
久しぶりに自分を呼んだ声色が、心もとなげに揺れた気がする、以外は。
レオナ姫から騎士団帰還の報を貰ったポップは、午後の仕事を放り投げ足早に騎士団詰所を訪れた。入口から右手に設置されている休憩用の革張りの長椅子に座り、はぁっと一息つく。
「ヒュンケル、久しぶりだな!」
「………」
ヒュンケルは寡黙な男だ。
常に人を優先し、自信を律する人格者と言われて男女共に羨望の的と噂されている。
それも変わらない、はずだ。