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    手料理

    mmmmomonamo

    TRAINING第二回のお題「看病」「手料理」「秘密」
    ぜんぶ、ぶっ込んでみました。雰囲気SS。DK🐯🌸
    久々にヘマをした。

    虎次郎は大きく溜息を吐く。
    ここのところ、夜はかなり蒸し暑かった。その為、クーラーをガンガンにつけて寝ていたのだが。

    朝、目を覚ましたら頭は痛いわ鼻は出るわ、どことなく顔も身体も熱い気がしてならない。

    取り敢えず体温計を、と思い気怠い身体に鞭打てばリビングへと向かい、家族に声を掛けようとしてふと思い出した。

    『明日、朝一で本土にいってくるから宜しくね。』

    ああ、そうだった。今日は家に自分一人だった。
    だから夜は薫と目一杯夜更かしして、そして俺んちに泊めて…そうだ、薫…

    ぼんやりとする思考の中、薬箱を漁り目当ての体温計を取り出せば脇の下に挟む。そしてリビングのソファに力無く身を預けた。

    ふと、無意識に握っていた携帯が震え出す。
    脳裏に浮かんでいた人物の名がそこに表示されており、通話ボタンを押すと耳に当てる。

    「おいこじろう」
    いつも通りの薫の声が心地良い、頭痛が少しだけ和らいだ気がした。

    「わり、今日学校休む。」

    何とか声を振り絞って呟く。
    薫が何かを言っていた様だが声色の心地良さだけを感じ、虎次郎はそのまま目を閉じ意識を手放した。





    ―と 1693

    れんこん

    DONE第6回ベスティワンドロ用
    お題「手料理」
    アカデミー捏造のフェイビリです。
    窓からカーテン越しに差し込む光が、もう夜が明けてしまったのだと伝えてくる。
    朝といっても、もうきっと世の中の一般の人達は遅いと言う時間だろう。ほんの少しだけ重い瞼を持ち上げて、日差しの差し込み加減から勝手に時間を判断すると、ゆっくりと伸びをした。
    ……あぁ、お腹空いた。

    ほんの少しだけ腰に軋むような痛みがあるけれど、きっと普通に過ごしていたら忘れてしまう。
    ゆっくりとベッドから降りて、ベッドサイドにきちんと畳んでおいた下着を身につけて。
    今日はホリデー。制服に着替える必要も無いから、適当な服で良いかな。
    緩めのパーカを選んで袖を通し、あくびをしながら部屋にひとつだけ付いている洗面台へ。
    いつもみたいに顔を洗ってから歯磨きをして。
    それからベッドサイドに置かれていたゴーグルを取っていつものように隙間なくきっちりとつける。ゴムで締め付けられて変な形になった髪の毛を、鏡を見ながら整えて。最後に馴染みの黒い手袋……これは洗濯したての新しいやつを出してきて身につける。
    これでいつものオイラの完成。

    ベッドのゴミ箱に捨てられている様々な痕跡は、同室の子が帰ってくる前に、忘れる前に処分しなくちゃ 4276