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    ていな

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    DONEまだ付き合っていない両片思いの魚仙。
    インターハイ予選、海南との試合の数日前の2人。

    2月に出す予定だった2冊目の魚仙本に収録予定だったものです。けっこう前に書いたものなのでおかしな箇所や誤字脱字あるかもしれません‥
    天気雨のち虹(わっ‥マジかぁ‥)
    自主練習を終え体育館を出た途端に聞こえ始めた音に思わず眉を寄せた。雨だ。これから帰ろうかと思っていたタイミングになんと運の悪い。いや、地面の濡れ具合から考えればおそらくずっと前から降っていたんだろう。ボールの弾む音とバッシュが鳴らすスキーム音にかき消されていただけで。
    徐にその場にしゃがみ込み、ザァザァと雨が降っている割に明るい空を見上げた。空には薄い雲しかかかっておらず隙間から日差しも差し込んでいる、おかしな天気だ。こういうのを天気雨と言うんだったか。
    しかしどうしたものか。東京からやって来たオレは今神奈川のアパートに1人下宿をしており、家にテレビがなく天気予報を見ることがない(テレビがあったら見るのかと言われれば微妙なところだが)ため翌日の天気の情報源といえば友人やチームメイトとの世間話くらいだ。彦一と魚住さんは気を使ってわざわざ教えてくれたりもするけど。ありがたいことに。しかし昨日は今日と同じく遅くまで残って自主練習をしていて1人で下校したため、誰からも天気の話を聞くことがなかったのだ。まさか雨の予報だったなんて。頼みの綱の置き傘もこの間使って家に置いたまま。仕方がない、今日は走って帰るか。
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    朝月@おえかき

    DONEシス(→)リル

    なにも始まらなかった世界線

    教団設立時にシスがリルを勧誘していたけど、本編ではそれを聞いていなかった為に離別した。
    もしそれを聞いていたら一緒にしてただろうな……の話。
    この世界線では桃源郷は存在していないので本編が始まらない。

    年齢指定ではないけど接触多……?
    ちゅうけん だだっ広い広間の真ん中をロングスカートのように丈の長い神父服を揺らしながら歩く。
     楽しそうな話し声、笑い声、泣き声、嗚咽、悲鳴、いいものも悪いものも平等に耳に入ってくる。
     耳を塞ぎたくなるような言葉にはいつまで経っても慣れない。

    「リル……様」

     力無い声でそう呼び止められてリルは振り返る。
     それと同時に目の前で倒れ込んだ女はリルの服を力強く掴む。
     白い服を着た女、錯乱しているのか視線は定まらず、涙やなんやら色々でぐちゃぐちゃな顔をしている。
     その信者服を着た女はリルの服を掴んだまま離さない。

    「神父様」
    「神父様」
    「教祖様が見つからないんです」
    「助けて」
    「今すぐ殺し――」

     震える手を薙ぎ払うわけにもいかず、リルは徐にしゃがみ込むと相手の口を手で塞ぎ、止められなくなっていたであろう言葉を無理やり止める。
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