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    閣下

    syunkyo_t

    MOURNINGマニクロ・アマラエンド後、妄想与太話。
    魔界で暮らす人修羅が、閣下からタイトル通りの指令を受ける、プロローグ。
    世界観・キャラ共に、ゲームにはない設定があります。ご注意ください。

    【注意】
    ※完結できる自信がないので、中途で終わっても許せる方だけお読み下さい。
    ※今回は、ライドウの出番なし。続けば、ライ修羅になる予定。
    ※ルイ→修羅っぽい表現あり
    ※色々下品
    混沌王ちゃまのハニートラップ大作戦(仮) 1


     厄介ごとが、歩いてやってきた……。
     金髪碧眼の堕天使が、似つかわしくない満面の笑みで現れた瞬間から、これから降り注ぐであろう災難に人修羅は身構えた。生憎、この手の嫌な予感は外れた試しがない。

     悪魔に身を窶して数十年。魔王ルシファーから暴投される、無茶振りと理不尽には辟易していた。
     数え上げればキリがない……「天使三万の軍団を、ボルテクス界から連れ添う仲魔のみで殲滅しろ」だの、「敵方につく歴史上名のある英雄たちを、表舞台に出る前に暗殺しろ」だの、「カオス勢のプロモーション活動の一環として、異世界へ赴き爪痕を残してこい」だの……。気乗りしない殺戮、破壊、蹂躙、エトセトラ。それらすべてを悪態と舌打ち一つで了承し、遂行してきた自分は本当に偉いと思う。
    7508

    last_of_QED

    DONE「好きなもの」のことぐらい、わかるから。
    【ボーナスゲージ!】ヴァルバトーゼ閣下とフェンリッヒ、それからボーナスの話。全年齢。
    ※文字書き遊びのためにプロットをユスノキさん(Twitter ID:@arufurato)よりいただき書いたものです。記録用にupしておきます。
    【ボーナスゲージ!】 小気味良くノックをすれば聞き馴染んだ声で「入れ」との返答。扉を開けると、そこには複数匹のプリニーが行儀良く列をなして自分の番を今か今かと待っている。一体何がどうなって、我が主のそう広くない部屋にプリニーどもがみっちりと詰まっているのか。

    「閣下、これは一体……」
    「こやつらを表彰してやろうと思い立ってな。優秀な者は評価されて然るべきだ」
    「なるほど、それで『イワシを準備しろ』と仰せでしたか」

     フェンリッヒはようやく状況を理解する。それならそうと「プリニーへの褒美としてイワシを準備しろ」ともう一言、付け足してくだされば良いものを。主人の言葉足らずにそんな気持ちを抱いたのも束の間、罪人であるプリニーにさえ褒美を与えんとする精神性に「さすがは我が主」と胸の内で独りごちる。過去に犯した罪が消えることはない。けれど今なされる行いは善きものとして認めてやる。これが出来る者が果たしてこの世にどれだけいるだろうか。
    2045

    あまや

    DOODLESSS/凪茨
    閣下と茨とホットケーキ
    寮に戻ると玄関先まで甘い匂いが漂ってきていた。すでに夕飯時を過ぎているのにこんな時間から甘いものを食べるなんてあり得ないなと思う反面、ここ最近で最も精神的に堪える商談を終え疲弊した脳が糖分を欲しているのを感じた。
    「あ、茨おかえり」
    まさか殿下などが自分の居ぬ間にこっそり間食をしようとしているのではあるまいなと念のため共有キッチンに顔を出すと、なんと閣下がホットケーキを焼いている最中だった。エプロンをつけて束ねた髪をさらにクリップで留めている姿は大変衛生的で料理をする人間としては大正解であったが、あまりにも庶民的なその姿にすでに疲労困憊だった脳のヒューズが飛ぶかと思った。今の俺には負荷が大きすぎる。駄目だろう、乱凪砂がホットケーキを焼いてるなんて。高圧的な男性性を売りにしているAdamの乱凪砂が、かわいいエプロンでホットケーキ。イメージとギャップがあり過ぎておかしいだろ。いやまてよ、料理男子は世の女性からは好意的に受け取られる傾向が強いのだから悪くはないのか。いやいや、絆されるなそれはイメージ戦略と真逆の方向性だ。良くない、全くもって良くない。だいたいあのファンシーなエプロンはどこから持ってきたんだ。誰だ貸し与えたやつ、絶対許さない。
    1925