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    エルモ

    yaginoura0811

    PROGRESSマナリア学園に再び禁薬騒動の予兆を聞きつけた教授達がエルモート、ツバサ、ショウに解決助力を求める話。
    前半。
    最近は落ち着きつつあったマナリア学園に再び妙な噂が立ったのはつい3日前の事だった。
    ジル教授に呼ばれたツバサとショウはエルモートとミランダ先生に連れられて職員室に来ていた。

    「ジル教授、話ってなんだ?」
    「すみません急にお呼びだてして。実は、また折り入って頼みたいことがあるのです」
    「…また面倒な事ですか?」
    「度々申し訳ない…。実は最近ドモン君のお仲間たちが集まって何か行動を起こしている様です」

    ドモン、荒狂学園で名を馳せた荒暮愚連隊のリーダーで過去にショウにタコ殴りにされた恨みを持って復讐しにやってきた男だ。
    ショウやツバサのお陰もあって事件は解決に向かっていたのだが…。

    「ほう…なんだかヤな予感がプンプンしやがる」
    「ドモン君がいない今荒狂学園も束ねていたお仲間たちは別々に行動しているようでして…」
    「…ヒエラルキーの崩壊…か」
    「はい。自由度の増した荒狂学園ではさまざまな問題が横行していると、知り合いの先生達から助けの声が届いたのです。是非ともまた力を貸して頂きたい」
    「で?その依頼ってのは?」
    「今回特に根が深そうな案件なのですが……ドモン君が使っていたという禁薬とは別 4260

    ▶︎古井◀︎

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    見えるモさんと祓えるチェのチェズモク洒落怖話
    「あ、」
     それに気付いてしまった瞬間、モクマは気付かなければよかったと心の底から後悔した。
     日の入り、夕暮れ、黄昏時――あるいはマイカでは逢魔が時、なんて呼んだりもする、そんな時間。
     モクマはとある雑居ビルの前で、別件で離れた相棒が戻ってくるのを待っていた。立ち並ぶ無数のビルが照り返す西日が妙にまぶしい。細めた目でふらふらと視線をさまよわせながら、ただ眼前の交差点を行き交う人の流れを追っていた。なんてことはない、相棒が来るまでのただの暇つぶしだ。本当に、それだけのつもりだった。
     最初に違和感を覚えたのは、横っ腹に突き刺さるような視線の濃さだった。多少ハデな風体をしていることもあって、モクマが街中でじろじろと見られること自体は珍しくもない。そんなときは大抵、その視線の主を見つけて目を合わせて、にっこり微笑んでやれば気圧されたようにその無礼者はいなくなるのだ。だからいつも通り、同じように対処しようと考えて、モクマは視線の大元を探してしまった。
     しかし今回に限っては、その行動は完全に誤りだった。探してはいけなかったのだ。そうとも知らず、モクマは送られ続けている視線と気配を手繰って周 5795