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    たんぼの稲

    MOURNING全国の卒業生におめでとうの気持ちを込めて書……きたかったけど無理だった
    デキてる村米村の卒業式の日の話「明日からは学校来ても鋼さん居ないんすよねー」

    「そうだな。でも今までも、校内ではあまり会わなかっただろ」



    まーそうなんだけど。気持ちがちげーじゃん?



    「外で体育やってる鋼さんとかもっと見たかったなー」
    
「なんだ、見てたのか」
    
「見える範囲に鋼さんいたら見るに決まってるじゃないすか!てか鋼さんも、オレが体育の時見てましたよね?何回か手振ったし振り返された覚えもあるんすけど」

    「あーまぁ……おまえが見えたら、見るに決まってるだろ」

    「っすよね!そういうの無くなんのも寂しーなー」




    野球やってる鋼さんも、サッカーやってる鋼さんも、マラソンやってる鋼さんも、体育祭の練習してる鋼さんも、全部教室から見てた。最初の頃は、これ鋼さん手抜いてね?絶対そんなもんじゃねーだろ、って感じだったの、今思えば昔のこと気にしてたんだろーな。当時は付き合う前だったから知らなかったけど。途中から急にやる気出した感じだったから、多分3-Cの先輩たちにぶん殴られたか、話を聞いた荒船さんにぶった切られたか。「授業だからって手ェ抜いてんじゃねーよ!」って言われてたじたじになって「わかった、わかったから!」って返す鋼さんが簡単に想像できる。
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    iduha_dkz

    DONE綾と桃吾の高校での卒業式の話です。
    前半は1年時、後半は3年時。
    3年一緒に過ごすうちに色々理解して仲良くなり情も湧いたけど、それでも桃吾の一番は円なので綾の一番にはなれないことを最後に突きつける、一番のために他の大事なもの切る痛みを伴う別れが100通り見たくて書きました。
    最後の日を迎えて卒業式で久しぶりに会った二つ上の先輩は、綾瀬川と桃吾が二人で花束を持ってきたのを見て、はじめは落第点しか取れていなかった学生が百点満点を取った時の教師のような顔で微笑んだ。
    「二人一緒に来るとは思ってなかった」
    「元主将を心配させるなって、二年の先輩たちが二人で行けゆうてくれはったんです」
    「桃吾、それ言っちゃったら不安にさせるやつじゃない?」
    「大丈夫だよ綾瀬川。雛がどうしても俺に渡したかったって言えない照れ隠しなのはわかってるから」
    「主将ぉ!」
    「あ、ならよかったです」
    抗議の声を出した桃吾を綾瀬川はまったく気遣わず「ほら渡すんでしょ」と花束を差し出すように促す。長持ちすることを考慮してドライフラワーで作られた花束を二人から受け取り、鮮やかな花束に一度視線を落とした後、彼は自分より身長の高い後輩二人を見上げた。
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