Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    gorogoro_ohuton

    MOURNINGモブ目線※捏造
    【狂聡】紳士服売り場の多部田くん
    【狂聡】紳士服売り場の多部田くんお客様のお出迎えために駐車場で待機して早10分。僕はソワソワと遅々として進まない腕時計を眺めていた。僕と一緒にお客様をお出迎えするのは、外商部チーフの茂田さんだ。茂田さんはここ阪京百貨店勤続20年のベテランで、物腰柔らかなな50間際の男性だ。すらっとした痩せ型の体でスーツをビシッと着こなし、営業トークもとても上手い。外商部で1番の売り上げを誇っている稼ぎ頭だ。
    不景気ということもあり、全国の百貨店に共通していえることだが、外商部はどちらかといえば縮小傾向にある。一昔前はお客様のご自宅にカタログや商品をお持ちした時代もあったときいているが、それは僕が生まれるよりも昔の話だ。もちろん、長年のお客様の中にはご自宅にお伺いし、商談を進めることもあるらしいが、そのようなお客様もほんの一握りだ。近年は、カタログをお送りしてからご自宅にお電話をし、こちらにお越しいただくことが多い。僕が働くスーツ売り場でも、茂田さんや外商部の方たちがお連れしたお客様を対応することがある。そのほとんどが僕のような新卒2年目のペーペーではなく、ベテランの先輩たちが対応していた。
    6184

    じゅに

    DONE怪異退治パロ、イチサマ。
    怪異が蔓延る戦後、霊能家「中王家」が政権を握ったことにより、霊力のある男達は「言霊」を使い怪異退治が義務付けられた。
    街は区域に分けられ、怪異の討伐成績によって結界の効力が決まる。討伐成績1位のチームは区域ごとのリーダーとして街を任される。
    かつては最強のチームだったイケブクロ代表山田一郎と、ヨコハマ代表碧棺左馬刻の話。

    ※ホラーではないけど妖とか出る
    夜は黒色 ヨコハマ中華街の路地を幾つか曲がると、ふと現れる中国茶専門店がある。茶色い看板には『横濱茶荘』と金文字で書かれ、大きな硝子窓からは小綺麗な店内が一望できる。
     碧棺左馬刻は痛む左腕を庇いつつ重い硝子戸を押した。店内には音楽が流れている。近くの公園で老人が奏でているような、ゆったりとした大陸の曲だった。
     右手の壁は作り付けの棚になっていて、天井まで銀色の大きな茶缶が並ぶ。カウンターに置かれた秤には茶葉が乗せられている。左手に目を向ければ丸いテーブル席が二つ。陶器の器がまだ湯気を立てていた。
     今さっきまで、そこに人がいたかのような。だがこの店はいつだって無人だ。
     左馬刻はのろのろと進み、暖簾を退けた。短い廊下の突き当たりに鉄の扉がある。ちょうど目線の高さに逆三角形の銀のプレートが嵌められていた。
    9004