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    甘い

    hiromu_mix

    DOODLEファ切で、7.甘い夜明け
    「寝息 おはようのキス 枕」
    うたた寝と狸寝入りふ、と意識が浮上する。
    気を失うように寝ていたようで、片手に飲みかけのペットボトルを握りしめていた。多分時間にしては30分程度だろう。寝る前に朝日が出てきたなと思った空は、だいぶ白々としていて、背中側に窓のあるファットガムのデスクの上をぼんやりと明るくしていた。
    ペットボトルを置き、ガシガシと頭を掻く。最近、徹夜がきつくなってきた。今日みたいに二日も続くとさすがに身体にこたえる。この二日ですっかり身体は低脂肪になってしまった。
    ふわ、と漏れた欠伸をかみ殺して、とにかくカフェインで誤魔化すかと立ち上がれば、やはりこちらもすうすうと寝息を立てて、組んだ腕を枕にして切島が自分のデスクで寝ていた。ファットガムが寝てしまったのでつられたのだろう。着替える暇もなかったので、寒そうなヒーロースーツのまま。これはちょっとあかんやろ、とファットガムは手近なところを見回してみても、ちょうどよく身体に掛けられるものなどなく。仕方なく、自分の私服のパーカーを手に取った。まあ、ええか。若干の下心が自分に存在するせいで、こういう行為にあざとさを感じてしまう。いや、違うからな、他になかったから仕方ないんや、と頭の中で言い訳。
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    rrKonrr

    DONE⚠️自然災害についての描写があります。フラッシュバック等ご心配な方は閲覧をお控えください。⚠️

    一回別れたけど未練たらたらなえんじがヨリを戻したいはなし。
    結局ホはどこまでもえんじに甘いし、えんじはホの愛情にあぐらをかいてるから、周りは「絶対やめといた方がいいってー!」ってなるんだけど、本人たちが幸せならそれでいいよとしか言えない。
    このえんじ、常くんには今後もずっと睨まれててほしい。
     それが彼のためだと、本当に思ったのだ。

     分かりましたと、ホークスは言った。どこまでも静かな瞳だった。振り返れば、彼はいつもそうだった。人付き合いというものは大なり小なり、すれ違いや意見の相違の連続であるはずだ。しかし、彼と付き合う中でそういうズレをろくに感じたことがなかったことに気が付いたのは、「もう辞めるべきだ」という終わりの台詞を口にしてからだった。
     自分の言葉に対して、ホークスが首を横に振ったことはなかった。そうですね、了解です、それがいい、そうしましょう、さすがです——いつもそう言って、楽しそうに笑うばかりで。
    「分かりました」
     出会い頭に何の前置きもなく別れを切り出された、こんなときでさえ。
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