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    迷子

    dia_harurun

    DONE円宛のラブレターを預かる桃吾のお話(カプなし)

    ※モブ女子がそこそこ出張ります
    ※時系列ふんわり。たぶん小5の秋
    ※寝屋川バッテリーは同校別クラス設定
    ※寝屋川バッテリーの恋愛遍歴に多大な捏造を含みます
    ※関西弁は迷子です
    寝屋川ラブレター騒動「これ、巴くんに渡してくれへん……?」
     言葉と共に桃吾に差し出されたのは、ハートのシールで封された淡い色の封筒。目の前で顔を赤くしている少女の姿を鑑みても、それがいわゆるラブレターであるのは明白だった。
    「はあ?自分で渡せばええやん」
     対する桃吾はといえば、ラブレターの配達役を頼まれるという初めての経験にやや戸惑いつつ、この上なくデリカシーのない返答をしていた。感情としては、面倒くささと呆れが半々といったところである。基本的に思ったところは率直に発言する──それによって数々のトラブルを引き起こしてきた桃吾からすれば、少女の行動は理解不能であった。
    「雛くんはなんも分かっとらん‼」
    「おっ⁉おぉ……」
     少女が突然出した大声に、桃吾は面食らう。このクラスメイトの少女は、どちらかと言えば大人しい方だと認識していたのだが。ちなみに、桃吾は下級生のころ数回女子を泣かせて死ぬほど怒られて以降、女子に対して大声を出すことは封印している。
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    ichizero_tkri

    DOODLE🌟🎈 将参
    拙作「それから迷子は愛を知る」の世界線の話
    参謀をいじめたくなりました。続くかは未定です。

    以下の要素を含みます。
    ・参謀が可哀想
    ・参謀がモブに罵倒される
    ・嘔吐表現有
    その日は壊れた橋の修繕に手を貸すために、将校を参謀や部下を引き連れて町へ出ていた。存外作業は順調に進んでおり、明日までかかる予定だった修復は夕方頃には片が付いた。対応が早くて助かったよと町の民たちがそれぞれに感謝を述べてくるのをルイは戸惑いを必死に飲み込んだ様子で対応していて、ツカサはそれを眺めて密かに口角を上げていた。
    いつか、自分から与えられる愛情以外でも、他者から向けられる感情を上手に受け止められるようになってくれればいいなと、ツカサはどこか微笑ましく彼を見守っていた。

    そうして戻った館は、大勢が橋の修繕作業に出向いていたため手薄だった。開こうとした執務室の扉の向こうにその気配を感じて、ツカサとルイはほぼ同時に剣を手に取った。木製の扉を蹴破り、予想通り室内に潜んでいたそれが飛びかかってくるのに合わせて刃を振った。二つのそれが刺客の手足にそれぞれ傷を作り、暗殺者は鈍い悲鳴を上げながらその場に倒れ込んだ。
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    ichizero_tkri

    DOODLE🌟🎈 将参
    拙作「それから迷子は愛を知る」世界線の話

    以下の要素を含むご都合話です。ご注意を。
    ・たぶん夢オチ(重要)
    ・将校が参謀のセカイに迷い込む夢オチ
    ・参謀ショタ化の夢オチ
    ・参謀のセカイのミクが出てくる夢オチ
    目を覚ませばそこは花畑だった。しかしあの森の中のそれとは違い見覚えはない場所で、ツカサはどうしてこんなところに迷い込んだのだったかと悩んで、次第に考えるのを諦めた。直前の記憶が殆どなく、どこか現実味がなかったからだ。

    「……ルイ?どこだ?」

    ここに愛しの彼がいる確証はなかったが、なんとなくいないはずがないと思った。なにせ彼は自分の傍に在ることを何より望み、王命なのだから常に共にいなくてはならないなどと言い訳半分に宣うほどツカサのことを好いてくれているのだ。見知らぬ場所に迷い込んだくらいで安々と離れてくれるような子でないことは、ツカサが最も理解していた。

    広い花畑を、彼を探してツカサは歩く。見上げた空は雲一つない晴天で、代わりに近くで祭りでもあるのだろうか、色とりどりのバルーンが飛んでいる。そういえば、彼とショーを見に馬車で訪れた街でも同じように風船が飛んでいたっけと思い出しながら歩くツカサの視界に、ようやく人影が現れる。一瞬ルイかと期待して、しかし別人のシルエットに落胆を隠しきれないままツカサは歩み寄った。
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