トモフジ
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描きたいところだけ描いた曦澄のスケベ漫画(4頁)
寝台の上でも終始笑顔で優しくて穏やかだけど全然話聞いてくれないし容赦もない兄上が好きなんだというアレ。 5
ゆづる
PROGRESS結婚をしようねと約束した初恋の人と再会したけど曦はさっぱり覚えてないしあーやお♡と仲良くしてる相手がもう居るから関わらないようにしてるのにめちゃくちゃ関わられて結局好きになってしまって諦めるために恋をするにも自分がゲイなのか分からないからとりあえず一度試そうとしたら諦めたい相手からお試し志願されてしまう澄の話。のお試し冒頭部分。パスワードは曦澄二人の誕生日続けて8桁(MMDDMMDD) 1938
sgm
DONETwitterに上げてた蓮花塢恒例。夏のラジオ体操と曦澄。雲夢在住モブ少女(5)視点。8/10のみオーダーができるっていう豊島屋さんの鳩印鑑可愛いよね。ってとこからできた話。
夏の蓮花塢恒例体操大会 犬印の秘密 雲夢江氏では毎年七月八月になると蓮花塢の近隣住民に修練場を解放して卯の刻から毎日体操をしている。参加は老若男女問わず自由だ。
十日間参加すると菓子が褒美としてもらえ、二か月休まずに参加すると、庶民ではなかなか手に入れることが難しい珍しい菓子がもらえるということで、幼い子どもから老人まで参加者は多い。
雲夢江氏の大師兄を手本として、太鼓の音に合わせて全身を動かす体操を一炷香ほど行う。
体操が終わった後は一列に並んで、参加初日に配られた日付の書かれた紙に江宗主から参加した証拠となる印を押してもらうのだ。
その印は江宗主が東瀛へと船を出している商人から献上されたもので、可愛らしい鳩の絵と「江晩吟」と宗主の姓と字が彫られたものだった。なんでも八月十日にのみ作ることが許されているという特別な物らしい。ただ、あまりにも鳩が可愛らしいものだから、江宗主の通常業務では利用することが憚られ、また子ども受けが非常に良いこともあり体操専用の印となっているとのことだった。
3499十日間参加すると菓子が褒美としてもらえ、二か月休まずに参加すると、庶民ではなかなか手に入れることが難しい珍しい菓子がもらえるということで、幼い子どもから老人まで参加者は多い。
雲夢江氏の大師兄を手本として、太鼓の音に合わせて全身を動かす体操を一炷香ほど行う。
体操が終わった後は一列に並んで、参加初日に配られた日付の書かれた紙に江宗主から参加した証拠となる印を押してもらうのだ。
その印は江宗主が東瀛へと船を出している商人から献上されたもので、可愛らしい鳩の絵と「江晩吟」と宗主の姓と字が彫られたものだった。なんでも八月十日にのみ作ることが許されているという特別な物らしい。ただ、あまりにも鳩が可愛らしいものだから、江宗主の通常業務では利用することが憚られ、また子ども受けが非常に良いこともあり体操専用の印となっているとのことだった。
nino_0904
PROGRESSはなさんのフリー素材から妄想してたんですが、長くなりそうな上に全く始まらない曦澄にとりあえず、進捗だけあげておきます。タイトル未定1観音堂において、義兄弟を手に掛けた。その瞬間、世界はひび割れた。
なぜ
どうして
いつ
どうすれば
どこで
私は
私が
私を
私の
……
…
世界が途端に鮮やかさを失い、音は小さくなった。
膜が張った外側から、辛うじて家族の声が言葉を成していた。対応をしなくては……そう思うのに、自分が何かをすることで起こる弊害が恐ろしく、身動きが取れず、考えることが出来ず、言葉を音にすることも出来なくなった。
弟が仙督となり、宗主としての仕事は叔父上が行ってくれていることは理解していた。迷惑を掛けていることを、心苦しいとは思うことが出来た。しかし、宗主として戻るべきと、寒室から出ようとしたら、扉に掛けた手が赤く染まって見えた。ぎくりと固まり、背けるように目を閉じ、恐る恐る開ければ扉が見えていたはずが、自分以外何も無い闇の中に居た。手が震え、喉がひりついた。
7476なぜ
どうして
いつ
どうすれば
どこで
私は
私が
私を
私の
……
…
世界が途端に鮮やかさを失い、音は小さくなった。
膜が張った外側から、辛うじて家族の声が言葉を成していた。対応をしなくては……そう思うのに、自分が何かをすることで起こる弊害が恐ろしく、身動きが取れず、考えることが出来ず、言葉を音にすることも出来なくなった。
弟が仙督となり、宗主としての仕事は叔父上が行ってくれていることは理解していた。迷惑を掛けていることを、心苦しいとは思うことが出来た。しかし、宗主として戻るべきと、寒室から出ようとしたら、扉に掛けた手が赤く染まって見えた。ぎくりと固まり、背けるように目を閉じ、恐る恐る開ければ扉が見えていたはずが、自分以外何も無い闇の中に居た。手が震え、喉がひりついた。
倭耶*WAKA
MOURNING〇r.&Mrs.ス〇スパロです。さくらさん(@cherry_skrsk)がここにいきつくまでを書いてます。
https://poipiku.com/3259703/5268821.html
私は、とりあえず大乱闘する推しが書きたかっただけなので、スケベはオマケみたいなもんです。
何も考えないでさらーっと読んでいただけると良いのかな?と思います。 6558
takami180
PROGRESS恋綴4-11金丹とか、霊力とか、独自解釈含みます。
藍曦臣と安学逸と師兄の三人は厳しい表情で額を突き合わせていた。
安学逸が昨晩のうちに臥室から見つけ出した呪織は十点にも上った。牀榻の帳子にはじまり、裁断されていて効力は失われていたものの、敷布や箱の貼布、壁掛けの一部にもなっていた。
「上等な織物でしたから、家僕も宗主の房室にと使ったのでしょう」
眉間のしわをもみながら師兄が言った。彼は今朝になって家僕から織物の行方を聞き出して、すべてかきあつめた。幸い、半分は反物のままだった。
「一番大きな呪紋は帳子ですね。これはいったいどのような効果がありますか」
「夢と現実を錯誤させる呪紋です」
「ああ、やはり……」
師兄が両手で顔を覆った。
「呪織が霊力を少しずつ吸い上げて、どんどん寝ている時間が延びます。そのうちに主人は衰弱する」
2913安学逸が昨晩のうちに臥室から見つけ出した呪織は十点にも上った。牀榻の帳子にはじまり、裁断されていて効力は失われていたものの、敷布や箱の貼布、壁掛けの一部にもなっていた。
「上等な織物でしたから、家僕も宗主の房室にと使ったのでしょう」
眉間のしわをもみながら師兄が言った。彼は今朝になって家僕から織物の行方を聞き出して、すべてかきあつめた。幸い、半分は反物のままだった。
「一番大きな呪紋は帳子ですね。これはいったいどのような効果がありますか」
「夢と現実を錯誤させる呪紋です」
「ああ、やはり……」
師兄が両手で顔を覆った。
「呪織が霊力を少しずつ吸い上げて、どんどん寝ている時間が延びます。そのうちに主人は衰弱する」
takami180
PROGRESS恋綴4-10霊力の使い方がよくわかりません。
寝待月が天頂に差しかかる頃、外から声がかかった。
「沢蕪君、申し訳ございません」
江澄の代わりに政務に従事している師兄の声だった。
藍曦臣は牀榻から下りると、深衣を羽織って外廊に出た。
「なにか急事ですか」
「お休みのところ失礼いたしました。宗主は……」
「お休み中です」
「実は、宗主の異変について手がかりを得まして」
「まことですか」
「門弟をふたり、次の間に連れてまいります」
藍曦臣は急いで室内に戻った。
牀榻の内で、江澄は静かに眠っている。藍曦臣はその頬をそっとなでた。青白い顔だ。早くどうにかしなければならない。
藍曦臣は身なりを整えると、房室を移った。家僕もすでに休んでいる時間である。手ずから明かりをともす。
3580「沢蕪君、申し訳ございません」
江澄の代わりに政務に従事している師兄の声だった。
藍曦臣は牀榻から下りると、深衣を羽織って外廊に出た。
「なにか急事ですか」
「お休みのところ失礼いたしました。宗主は……」
「お休み中です」
「実は、宗主の異変について手がかりを得まして」
「まことですか」
「門弟をふたり、次の間に連れてまいります」
藍曦臣は急いで室内に戻った。
牀榻の内で、江澄は静かに眠っている。藍曦臣はその頬をそっとなでた。青白い顔だ。早くどうにかしなければならない。
藍曦臣は身なりを整えると、房室を移った。家僕もすでに休んでいる時間である。手ずから明かりをともす。
takami180
DONE曦澄ワンドロワンライ第十二回お題「中秋節」
本編終了後、付き合ってる曦澄。
まだ、月が満ちるには少しだけ日が足りていない夜のことだった。
江澄は露台の端に座り込み、手すりの間から足を空に投げ出した。片手に持った酒壺から杯に酒を満たす。
雲夢の、飲みなれた酒だ。
味は良く知っているのに、今晩はそのおいしさが逃げてしまった。
中秋節を数日後に控え、江澄は十日ほど前からひどく忙しい毎日を送っていた。屋台の仕切り、出し物の準備、食材の調達、ぜんぶ宗主の仕事である。
そんな中でも楽しみはあった。同じく忙しくしているであろう藍曦臣から、どうしても一日だけ会いに行きたいと、時間を作ってほしいと文があった。
互いに宗主の身である。多忙ゆえになかなか会うこともかなわない。それは承知の上だった。
2324江澄は露台の端に座り込み、手すりの間から足を空に投げ出した。片手に持った酒壺から杯に酒を満たす。
雲夢の、飲みなれた酒だ。
味は良く知っているのに、今晩はそのおいしさが逃げてしまった。
中秋節を数日後に控え、江澄は十日ほど前からひどく忙しい毎日を送っていた。屋台の仕切り、出し物の準備、食材の調達、ぜんぶ宗主の仕事である。
そんな中でも楽しみはあった。同じく忙しくしているであろう藍曦臣から、どうしても一日だけ会いに行きたいと、時間を作ってほしいと文があった。
互いに宗主の身である。多忙ゆえになかなか会うこともかなわない。それは承知の上だった。
takami180
PROGRESS恋綴4-9ひさしぶりですみません。
短いですが、尻叩きの意味も含めて上げさせてください。
夕方になって江澄は目を覚ました。
藍曦臣が古琴を弾き続けていたことに気が付くと、彼は申し訳なさそうにするでもなく笑顔を浮かべた。
「本当だ、いてくれたのだな」
「ええ、約束いたしましたので」
「うれしい」
藍曦臣が牀榻に腰かけると、彼はすぐに腕を伸ばして抱きついてきた。やはり体が細い。背中をなでるとよくわかる。
「今日はなにをしたんですか」
「いつもどおりだ。仕事が片付かなくてな」
「起きている間はずっと仕事ですか?」
「そうだな。最近は仕事しかしていない」
「夜狩りにも行っていないのですね」
「そういえば、行っていないな」
藍曦臣は少し体を離して、両手で江澄の頬を包んだ。
「私が来るまで、夢の中ではなにをしていました?」
2108藍曦臣が古琴を弾き続けていたことに気が付くと、彼は申し訳なさそうにするでもなく笑顔を浮かべた。
「本当だ、いてくれたのだな」
「ええ、約束いたしましたので」
「うれしい」
藍曦臣が牀榻に腰かけると、彼はすぐに腕を伸ばして抱きついてきた。やはり体が細い。背中をなでるとよくわかる。
「今日はなにをしたんですか」
「いつもどおりだ。仕事が片付かなくてな」
「起きている間はずっと仕事ですか?」
「そうだな。最近は仕事しかしていない」
「夜狩りにも行っていないのですね」
「そういえば、行っていないな」
藍曦臣は少し体を離して、両手で江澄の頬を包んだ。
「私が来るまで、夢の中ではなにをしていました?」
amaneazumaa
DONE曦澄ワンドロワンライのお題「香り」なんだけれどもワンライどころかツーライ掛かったという代物。すけべはしてないんですが戦闘シーンの描写が微グロかもなのでワンクッション&ご注意して下さい。
多分この後は風呂に入ってから会いに行った。 7
takami180
DONE曦澄ワンドロワンライ第十一回お題「香、香り」
本編終了後、付き合ってないけど体の関係はある曦澄。(支部の雨路を通う、の二人です。単体でも読めます)
阿瑶の名前が出てきます。ご注意ください。
藍曦臣の袖からふわりと広がった香りに、江澄は眉根を寄せた。
白檀にかぶせるようにして、甘い気配がただよう。常であれば清涼で透明感のある白檀の香が、まるで霞がかっているかのようだ。
かつて、江澄が金鱗台を訪れたときには親しんだ香りだった。常に金光瑤の隣に立つ藍曦臣からただよっていた香りそのものだ。
「今日は姑蘇からいらっしゃったのではなかったか」
「いいえ、金鱗台から参りました。本当は一昨日には雲深不知処に戻っているはずだったのですが、あいにく雨に降られてしまって」
「それは災難だったな」
藍曦臣は微笑んで窓から空の様子をうかがった。
長い黒髪が重たそうに揺れる。
「また、雨ですね」
「ここのところ雨続きでな。しかし、弱い雨だ。明日には上がるだろう」
1540白檀にかぶせるようにして、甘い気配がただよう。常であれば清涼で透明感のある白檀の香が、まるで霞がかっているかのようだ。
かつて、江澄が金鱗台を訪れたときには親しんだ香りだった。常に金光瑤の隣に立つ藍曦臣からただよっていた香りそのものだ。
「今日は姑蘇からいらっしゃったのではなかったか」
「いいえ、金鱗台から参りました。本当は一昨日には雲深不知処に戻っているはずだったのですが、あいにく雨に降られてしまって」
「それは災難だったな」
藍曦臣は微笑んで窓から空の様子をうかがった。
長い黒髪が重たそうに揺れる。
「また、雨ですね」
「ここのところ雨続きでな。しかし、弱い雨だ。明日には上がるだろう」
takami180
DOODLE雨の夜にばったり出くわして一線越えちゃう傷の舐め合い曦澄の話なんですが。澄は曦に押し倒されたことに驚きつつも、この人ならまあいいか、と許してしまう、の続き。(小説じゃないです)江澄は必死で首筋に吸いつく藍曦臣に、この人はきっとさみしいのだ、となぜかしんみりしてしまう。
同じなのだ、この人と俺は。
ろくに手順も踏まず、入れられたあとも、痛くて苦しくてつらいのに、自分の上で「江澄、江澄」と一所懸命腰を振る様子を見てたらかわいそうになってしまって、文句もいわずに受け入れる。
翌朝、目を覚ましてからは、ぼんやりしている藍曦臣に「昨日は満足できたか?」と聞く。
「ええ、すばらしい夜でした」
「それはよかった」
これは慈善事業だ、と江澄は無理に笑顔を作る。
たった一度のことだ。
思い出にすればいい。
そう思っていたのに、なぜか次には寒室に招かれて、そこで抱かれる。
そうして月に一度か二度、藍曦臣に呼び出されては関係を持つという日々が続く。
946同じなのだ、この人と俺は。
ろくに手順も踏まず、入れられたあとも、痛くて苦しくてつらいのに、自分の上で「江澄、江澄」と一所懸命腰を振る様子を見てたらかわいそうになってしまって、文句もいわずに受け入れる。
翌朝、目を覚ましてからは、ぼんやりしている藍曦臣に「昨日は満足できたか?」と聞く。
「ええ、すばらしい夜でした」
「それはよかった」
これは慈善事業だ、と江澄は無理に笑顔を作る。
たった一度のことだ。
思い出にすればいい。
そう思っていたのに、なぜか次には寒室に招かれて、そこで抱かれる。
そうして月に一度か二度、藍曦臣に呼び出されては関係を持つという日々が続く。
eleven__rain
DONE以前アンケートを取った内容をもとに書き上げた曦澄です。お付き合いありがとうございました!【お題】「悪い子ですね」という曦臣兄様と、「悪い事をするんだろう?」という江澄
【曦澄】君と未来の話をしよう
→付き合いも長い江澄と曦臣兄様が、羽目を外しつつも、未来についてを考える話。
全22ページ、ハピエン。推敲してないので誤字あったらごめんな!!! 23
sgm
DONEお野菜AU。雲夢はれんこんの国だけど、江澄はお芋を育てる力が強くてそれがコンプレックスでっていう設定。
お野菜AU:出会い 藍渙が初めてその踊りを見たのは彼が九つの年だ。叔父に連れられ蓮茎の国である雲夢へと訪れた時だった。ちょうど暑くなり始め、雲夢自慢の蓮池に緑の立葉が増え始めた五月の終わり頃だ。蓮茎の植え付けがひと段落し、今年の豊作を願って雲夢の幼い公主と公子が蓮花湖の真ん中に作られた四角い舞台の上で踊る。南瓜の国である姑蘇でも豊作を願うが、舞ではなくて楽であったため、知見を広げるためにも、と藍渙は叔父に連れてこられた。
舞台の上で軽快な音楽に合わせて自分とさほど年の変わらない江公主と弟と同じ年か一つか二つ下に見える江公子がヒラリヒラリと舞う姿に目を奪われた。特に幼い藍渙の心を奪ったのは公主ではなく公子だった。
江公主は蓮茎の葉や花を現した衣を着て、江公子は甘藷の葉や花を金糸で刺繍された紫の衣を着ていた。蓮茎の国では代々江家の子は蓮茎を司るが、なぜか江公子は蓮茎を育てる力よりも甘藷を育てる力が強いと聞く。故に、甘藷を模した衣なのだろう。その紫の衣は江公子によく似合っていた。床すれすれの長さで背中で蝶結びにされた黄色い帯は小さく跳ねるのにあわせてふわりふわりと可憐に揺れる。胸元を彩る赤い帯もやはり蝶のようで、甘藷の花の蜜を求めにやってきた蝶にも見えた。紫色をした甘藷の花は実を結ぶことが出来なくなった際に咲くというから、藍渙は実物をまだ見たことないが、きっと公子のように可憐なのだろうと幼心に思った。
2006舞台の上で軽快な音楽に合わせて自分とさほど年の変わらない江公主と弟と同じ年か一つか二つ下に見える江公子がヒラリヒラリと舞う姿に目を奪われた。特に幼い藍渙の心を奪ったのは公主ではなく公子だった。
江公主は蓮茎の葉や花を現した衣を着て、江公子は甘藷の葉や花を金糸で刺繍された紫の衣を着ていた。蓮茎の国では代々江家の子は蓮茎を司るが、なぜか江公子は蓮茎を育てる力よりも甘藷を育てる力が強いと聞く。故に、甘藷を模した衣なのだろう。その紫の衣は江公子によく似合っていた。床すれすれの長さで背中で蝶結びにされた黄色い帯は小さく跳ねるのにあわせてふわりふわりと可憐に揺れる。胸元を彩る赤い帯もやはり蝶のようで、甘藷の花の蜜を求めにやってきた蝶にも見えた。紫色をした甘藷の花は実を結ぶことが出来なくなった際に咲くというから、藍渙は実物をまだ見たことないが、きっと公子のように可憐なのだろうと幼心に思った。
takami180
DONEワンライで書いた曦澄の続きの続き(完結)「嫉妬」
翌朝、藍曦臣は優しかった。
江澄を気遣って、「もう少し眠ってください」と牀榻を明け渡し、彼自身は卯の刻だからと身支度を整えて、外へと出ていった。
江澄はその隙に自分の客室へと戻り、供人をまとめ上げて金鱗台を去った。
きっと藍曦臣は酔っていたに違いない。酒精を金丹で消すといっても、多少の影響はあったのだろう。牀榻で、なにもかもを間違えた江澄を見て、彼はきっと冷静になったのだ。だからこそ、何もないままに朝を迎えることになったのだ。
沢蕪君とはじまるものがあるはずがなかった。
ところが、それから三日も経たないうちに文があった。
上等な紙には美しい手跡が映える。
白檀が香った。
——体調はいかがでしょう。清談会も終わり、繁忙も落ち着きましたので、あなたに会いに行きたいと思っています。ご都合をお聞かせください。
2919江澄を気遣って、「もう少し眠ってください」と牀榻を明け渡し、彼自身は卯の刻だからと身支度を整えて、外へと出ていった。
江澄はその隙に自分の客室へと戻り、供人をまとめ上げて金鱗台を去った。
きっと藍曦臣は酔っていたに違いない。酒精を金丹で消すといっても、多少の影響はあったのだろう。牀榻で、なにもかもを間違えた江澄を見て、彼はきっと冷静になったのだ。だからこそ、何もないままに朝を迎えることになったのだ。
沢蕪君とはじまるものがあるはずがなかった。
ところが、それから三日も経たないうちに文があった。
上等な紙には美しい手跡が映える。
白檀が香った。
——体調はいかがでしょう。清談会も終わり、繁忙も落ち着きましたので、あなたに会いに行きたいと思っています。ご都合をお聞かせください。