odgr
SPOILERクリア程度バレ有りです。しかし時間軸はクリア前です。チェズルクワンドロ/ワンライ様第14回分提出作品です。
お題は『ハロウィン』『失言』で。他カプの意図は一切ございませんが、ヤな偶然が重なってルにあの男の影がまあまあチラついて苦々しいチェの話です。チェはフォーマルな格好が趣味なんだろうなって…
本編の同居軸だと時期的にハロウィンを経過しないんですがカレンダーは見なかったことにします。して下さい。 2618
odgr
MOURNINGチェズルク版ワンドロ/ワンライ第12回参加作品です。お題は「嫉妬」をお借りしました。もし特別な関係になったとしても、成り得ない関係というものはあるのではないかという話。 2510
odgr
SPOILER大遅刻参加で失礼致します。チェズルク版ワンドロ/ワンライ様参加作品です。お題は第10回のお題「遊園地」「恋人」をお借りしております。
パレードを見に行くふたりの話で、クリア済推奨程度バレ含みます。
お気づきの方もおいでかもですが某SKOWの炎と森のアレがすきでしていろんなジャンルでやってたりしますすいません。 2781
emotokei
DONEじれったいお題ったー 6/20江本のチェズルクのお題より『かなわない』
「母の愛です」
ことある度にそう言って、僕を抱き締めたりキスをくれる美しい人は、血のつながりなんて欠片もないはずの僕に、家族に近い親愛を抱いている。そんなこと誰に言われるまでもなく何度も繰り返し伝えられたことで充分わかっているけど、潔癖なその人が自分を相手にしたときは触れることも触れられることも許してくれる事実が嬉しくて、抱きしめる度に鼓動が早鐘を打つ意味に気付いていながら、決してそれを口に出してはいけないと思っていた。
僕の心の動きなんて、彼はとっくに知っているはずだ。
はじめのうちは、よくわかっていなかった。父さんとだってこんなにしょっちゅうハグをするようなコミュニケーションを取ったことはほとんどなかったし、こんなに近い距離で誰かと接することは、取り戻した記憶を探っても覚えがない。だから、人と肌を重ねるという行為にドキドキしているのだと考えていた。もしかしたら、そんな風に自分へ言い聞かせていた時点で、頭が気付くより早くこころが知っていたのかもしれない。
1141ことある度にそう言って、僕を抱き締めたりキスをくれる美しい人は、血のつながりなんて欠片もないはずの僕に、家族に近い親愛を抱いている。そんなこと誰に言われるまでもなく何度も繰り返し伝えられたことで充分わかっているけど、潔癖なその人が自分を相手にしたときは触れることも触れられることも許してくれる事実が嬉しくて、抱きしめる度に鼓動が早鐘を打つ意味に気付いていながら、決してそれを口に出してはいけないと思っていた。
僕の心の動きなんて、彼はとっくに知っているはずだ。
はじめのうちは、よくわかっていなかった。父さんとだってこんなにしょっちゅうハグをするようなコミュニケーションを取ったことはほとんどなかったし、こんなに近い距離で誰かと接することは、取り戻した記憶を探っても覚えがない。だから、人と肌を重ねるという行為にドキドキしているのだと考えていた。もしかしたら、そんな風に自分へ言い聞かせていた時点で、頭が気付くより早くこころが知っていたのかもしれない。
emotokei
DONEじれったいお題ったー 6/20江本のチェズルクのお題より『ひっそり、ふたりきり』
朝から晩まで捜査で駆けずり回って、ようやく僅かな手がかりを掴み帰ってきたかと思えば、すぐに自室へと籠ってしまう。そんな生活を繰り返すボスに食事をとらせる役目は、いつの間にか私になっていた。
コンコンコン。
ノックを三回繰り返せば「はい」と、いらえが届く。許しを得てノブを回し、室内へと入り込んだ。
オフィスナデシコには充分な部屋数が用意されていて、BONDのひとりひとりに部屋が用意されている。僅かな時の重なりの中で、彼に割り当てられた室内はルーク・ウィリアムズの色を纏い始めていた。
パソコンデスクの上に鎮座しているMJのサイン色紙。ひかえめに置かれた小さな絵葉書のセット。事件の捜査内容を記したメモに紛れたスイーツのチラシが机の上に何枚か。
1814コンコンコン。
ノックを三回繰り返せば「はい」と、いらえが届く。許しを得てノブを回し、室内へと入り込んだ。
オフィスナデシコには充分な部屋数が用意されていて、BONDのひとりひとりに部屋が用意されている。僅かな時の重なりの中で、彼に割り当てられた室内はルーク・ウィリアムズの色を纏い始めていた。
パソコンデスクの上に鎮座しているMJのサイン色紙。ひかえめに置かれた小さな絵葉書のセット。事件の捜査内容を記したメモに紛れたスイーツのチラシが机の上に何枚か。
emotokei
PROGRESS第9回お題「野菜」お借りしました。#チェズルク版ワンドロワンライ
分厚い紙の束を取り出すと、つやつやとした様々な色合いが目に飛び込んでくる。
グリーン、ホワイト、パープル、レッド、イエロー……派手な色が多い割に、目に優しいと思えるのは、きっとそれらが自然と調和していた色だから、なんだろうな。
大ぶりの葉野菜に手をのばして、またよくわからない植物が入っているな、と首を傾げる。
世界中をひっちゃかめっちゃかにかき回し続けている「ピアノの先生」から送られてくる荷物は、半分が彼の綴るうつくしい筆致の手紙で、もう半分は野菜で埋め尽くされていることがほとんどだ。時折、隙間には僕の仕事に役立ちそうなので、等と書いたメモや資料が入っていることもある。惜しげもなく呈されたそれらに目を通すと、何故か自分が追っている真っ最中、外部に漏らしているはずのない隠匿された事件にかかわりのある証拠や証言が記載されていたりする。助かる……と手放しで喜べるような状況じゃないよな、と思いながらも、見なかったフリをするには整いすぎたそれらの内容を無視するわけにもいかず、結局善意の第三者からの情報提供として処理をすることにしている。とてもありがたい反面、ちょっと困るんだよなあ。
2091グリーン、ホワイト、パープル、レッド、イエロー……派手な色が多い割に、目に優しいと思えるのは、きっとそれらが自然と調和していた色だから、なんだろうな。
大ぶりの葉野菜に手をのばして、またよくわからない植物が入っているな、と首を傾げる。
世界中をひっちゃかめっちゃかにかき回し続けている「ピアノの先生」から送られてくる荷物は、半分が彼の綴るうつくしい筆致の手紙で、もう半分は野菜で埋め尽くされていることがほとんどだ。時折、隙間には僕の仕事に役立ちそうなので、等と書いたメモや資料が入っていることもある。惜しげもなく呈されたそれらに目を通すと、何故か自分が追っている真っ最中、外部に漏らしているはずのない隠匿された事件にかかわりのある証拠や証言が記載されていたりする。助かる……と手放しで喜べるような状況じゃないよな、と思いながらも、見なかったフリをするには整いすぎたそれらの内容を無視するわけにもいかず、結局善意の第三者からの情報提供として処理をすることにしている。とてもありがたい反面、ちょっと困るんだよなあ。
emotokei
PROGRESSチェズルクワンライ20min …のところで、超眠いからねる。
分厚い紙の束を取り出すと、つやつやとした様々な色合いが目に飛び込んでくる。
グリーン、ホワイト、パープル、レッド、イエロー……派手な色が多い割に、目に優しいと思えるのは、きっとそれらが自然と調和していた色だから、なんだろうな。
大ぶりの葉野菜に手をのばして、またよくわからない植物が入っているな、と首を傾げる。
世界中をひっちゃかめっちゃかにかき回し続けている「ピアノの先生」から送られてくる荷物は、半分が彼の綴るうつくしい筆致の手紙で、もう半分は野菜で埋め尽くされていることがほとんどだ。時折、隙間には僕の仕事に役立ちそうなので、等と書いたメモや資料が入っていることもある。惜しげもなく呈されたそれらに目を通すと、何故か自分が追っている真っ最中、外部に漏らしているはずのない隠匿された事件にかかわりのある証拠や証言が記載されていたりする。助かる……と手放しで喜べるような状況じゃないよな、と思いながらも、対処が取れないままだ。
1106グリーン、ホワイト、パープル、レッド、イエロー……派手な色が多い割に、目に優しいと思えるのは、きっとそれらが自然と調和していた色だから、なんだろうな。
大ぶりの葉野菜に手をのばして、またよくわからない植物が入っているな、と首を傾げる。
世界中をひっちゃかめっちゃかにかき回し続けている「ピアノの先生」から送られてくる荷物は、半分が彼の綴るうつくしい筆致の手紙で、もう半分は野菜で埋め尽くされていることがほとんどだ。時折、隙間には僕の仕事に役立ちそうなので、等と書いたメモや資料が入っていることもある。惜しげもなく呈されたそれらに目を通すと、何故か自分が追っている真っ最中、外部に漏らしているはずのない隠匿された事件にかかわりのある証拠や証言が記載されていたりする。助かる……と手放しで喜べるような状況じゃないよな、と思いながらも、対処が取れないままだ。
emotokei
DONE #チェズルク版ワンドロワンライ第8回お題「海」お借りしました。
――潮騒の音が聴こえる。
ミカグラは島だから、四方を海に囲まれている。
それはもちろん知っていたのだけれど、夏場と違って肌寒さを感じる時期しか知らなかったから、あまり実感はないままでいた。DISCARD事件の捜査の合間、海へ足を向ける事はついぞなかったし、労いにとナデシコさんが用意してくれた保養地は温泉で、長い時間を過ごしたマイカの里は山あいだ。
海沿いの街をそぞろ歩くことはあっても、潮の香りが届く場所には縁がないままこの土地を離れた。
だからこうやって、潮騒が耳に届く庭先でぼんやりと涼む時間を過ごすことは初めてだ。僕はと言えば、休暇中の穏やかな時間を存分に楽しんでいた。
久しぶりに訪れたミカグラは、ますますマイカの影響を受けているように見える。朱塗りの電柱にはびっくりした。小さな島で異彩を放つ高層建築が立ち並ぶ中、平屋や二階建ての慎ましやかな家が新たにいくつも軒を連ねていた。事件の直後には、ほとんど木造の家なんてなかったけれど、マイカの里のひとたちが少しでも穏やかな気持ちで暮らせるようにと、ブロッサムの人たちが心を砕いた結果なのだと、コズエさんが嬉しそうに話していたことを思い出す。
3227ミカグラは島だから、四方を海に囲まれている。
それはもちろん知っていたのだけれど、夏場と違って肌寒さを感じる時期しか知らなかったから、あまり実感はないままでいた。DISCARD事件の捜査の合間、海へ足を向ける事はついぞなかったし、労いにとナデシコさんが用意してくれた保養地は温泉で、長い時間を過ごしたマイカの里は山あいだ。
海沿いの街をそぞろ歩くことはあっても、潮の香りが届く場所には縁がないままこの土地を離れた。
だからこうやって、潮騒が耳に届く庭先でぼんやりと涼む時間を過ごすことは初めてだ。僕はと言えば、休暇中の穏やかな時間を存分に楽しんでいた。
久しぶりに訪れたミカグラは、ますますマイカの影響を受けているように見える。朱塗りの電柱にはびっくりした。小さな島で異彩を放つ高層建築が立ち並ぶ中、平屋や二階建ての慎ましやかな家が新たにいくつも軒を連ねていた。事件の直後には、ほとんど木造の家なんてなかったけれど、マイカの里のひとたちが少しでも穏やかな気持ちで暮らせるようにと、ブロッサムの人たちが心を砕いた結果なのだと、コズエさんが嬉しそうに話していたことを思い出す。
emotokei
CAN’T MAKEチェズルク版ワンドロワンライ第8回お題「デート」お借りしました。+30min付き合っています。お部屋デートです(言い張る)
色んなかげが見え隠れしているようなそうでもないような。
「次のデートプランは、僕が考えるからな!」
ボスがそう宣言したのは、前回会った時のこと……目元を赤く染めながら、木漏れ日に溶けだすような柔らかな緑が挑むように私を見据えていた。
気を逆立てた子猫のような愛らしさながらも、恋仲の相手に向ける視線ではないと思いつつ、自分は確か「楽しみにしています」と答えたのだったか。
モクマさんのところにコソコソと連絡を取っていたことは当然知っている。ふたりが話した内容を知ろうと思えば、ハッカー殿の手を借りるまでもなく容易く出来ただろうけど、久しぶりの心躍る時間を、ネタばらしが済んだ状態で過ごすのも野暮というものだ。
あまりかしこまった恰好じゃなくていいから……そう告げられたけれど、あまりにラフな格好は性に合わない。やや砕けたジャケットスタイルで空港に降り立った私に、迎えに来ていた彼が大きく手を振る。
2144ボスがそう宣言したのは、前回会った時のこと……目元を赤く染めながら、木漏れ日に溶けだすような柔らかな緑が挑むように私を見据えていた。
気を逆立てた子猫のような愛らしさながらも、恋仲の相手に向ける視線ではないと思いつつ、自分は確か「楽しみにしています」と答えたのだったか。
モクマさんのところにコソコソと連絡を取っていたことは当然知っている。ふたりが話した内容を知ろうと思えば、ハッカー殿の手を借りるまでもなく容易く出来ただろうけど、久しぶりの心躍る時間を、ネタばらしが済んだ状態で過ごすのも野暮というものだ。
あまりかしこまった恰好じゃなくていいから……そう告げられたけれど、あまりにラフな格好は性に合わない。やや砕けたジャケットスタイルで空港に降り立った私に、迎えに来ていた彼が大きく手を振る。
emotokei
DONE #チェズルク版ワンドロワンライお題「眠り」お借りしました。
付き合ってます。事後です。
「眠れないのですか?」
何度か寝返りを繰り返していたら、優しくてどこか蠱惑的な声が耳をくすぐる。
自分よりも冷たいしなやかな手が額を滑るように髪をかき上げて、こめかみあたりに口付けられた。幼い子供相手にするような触れるだけで離れていくキスを幾度も受けて、くすぐったさにクスクス笑いが零れる。
「眠れないわけじゃない……と、思うんだけどさ」
目を閉じていると、視覚以外の感覚が過敏になる。ふわりと甘い香りが届いて、心臓がひときわ大きく跳ねた。。菓子や蜜に与えられるどこか安心する甘さじゃなくて、鳥や虫へ誘いをかける花の少し不穏でけだるい甘さだ。発散したはずの熱がじわりと集まりかけたけれど、意識的に切り離した。
1193何度か寝返りを繰り返していたら、優しくてどこか蠱惑的な声が耳をくすぐる。
自分よりも冷たいしなやかな手が額を滑るように髪をかき上げて、こめかみあたりに口付けられた。幼い子供相手にするような触れるだけで離れていくキスを幾度も受けて、くすぐったさにクスクス笑いが零れる。
「眠れないわけじゃない……と、思うんだけどさ」
目を閉じていると、視覚以外の感覚が過敏になる。ふわりと甘い香りが届いて、心臓がひときわ大きく跳ねた。。菓子や蜜に与えられるどこか安心する甘さじゃなくて、鳥や虫へ誘いをかける花の少し不穏でけだるい甘さだ。発散したはずの熱がじわりと集まりかけたけれど、意識的に切り離した。
ふく@ame29_
DONEおそらくこれはチェ→ルク←アロです…。チェ中心のお話で、謎時間軸なのでたいしたネタバレはないはず。
前編チェ視点、後編モ視点になります。
(※追記)
めちゃくちゃ後から気づいたのですが、アロって視覚だけでなく聴覚も、五感すべて超越していましたね…そこはチェのほうが一枚上手だったということで、どうか目をつぶってやってください。ごめんなさい。 16
emotokei
DONE #チェズルク版ワンドロワンライお題「髪」お借りしました。
ED後の設定です。
年齢制限の必要な表現はありませんが
致しているのでご注意ください
「どうぞ、お入りください」
馥郁たる紅茶に琥珀の蜜をひとしずくたらしたような、やわく甘い声が耳に響く。
久々に直接顔を合わせて、ホテルで食事を楽しんだ後、部屋に招き入れられる。自分のことを、友人として以上に好きだと告げる相手から誘いを受けるその意味を、流石に理解しているつもりだ。
チェズレイのいる部屋の中と、僕が佇んでいる廊下。
隔てる扉の内側に足を踏み入れることがどういうことがわかっているからこそ、思わず足を止めた。
そんな僕に気付いているのに、視線で促されることすらなく、チェズレイはただその場所に在り続ける。
いっそその手で引き寄せてくれれば……! 責任転嫁みたいに浮かぶ考えに、小さく溜息を吐いた。
1383馥郁たる紅茶に琥珀の蜜をひとしずくたらしたような、やわく甘い声が耳に響く。
久々に直接顔を合わせて、ホテルで食事を楽しんだ後、部屋に招き入れられる。自分のことを、友人として以上に好きだと告げる相手から誘いを受けるその意味を、流石に理解しているつもりだ。
チェズレイのいる部屋の中と、僕が佇んでいる廊下。
隔てる扉の内側に足を踏み入れることがどういうことがわかっているからこそ、思わず足を止めた。
そんな僕に気付いているのに、視線で促されることすらなく、チェズレイはただその場所に在り続ける。
いっそその手で引き寄せてくれれば……! 責任転嫁みたいに浮かぶ考えに、小さく溜息を吐いた。
emotokei
DONE #チェズルク版ワンドロワンライお題「メイク」お借りしました。
作中から3年くらい経ってる設定です。
朝も、昼も、夜も、チェズレイのメイクは崩れない。
例えば世の女性は、化粧は毎日落とさないとすぐに肌が荒れてしまうなんて言っていたけれど、彼にそういう懸念はないんだろうか。
「チェズレイの目元のそれって、メイク……だったよな?」
「ええ、よろしければ、触れてみますか?」
「え、いいのか?」
「他でもないあなたですから……触れてみたいなら、どうぞお好きに」
思わせぶりな嘯きにどきりとしたけれど、チェズレイに他意がないことはわかっている。
潔癖症のきらいがあるということは、本人からも聞いていたし、モクマさんからも言われていた。けれど、彼は僕に対しては、どれだけでも障壁を取り除く気持ちでいてくれるらしい。
許しを得た誘惑に抗えず、おそるおそる手を伸ばす。
897例えば世の女性は、化粧は毎日落とさないとすぐに肌が荒れてしまうなんて言っていたけれど、彼にそういう懸念はないんだろうか。
「チェズレイの目元のそれって、メイク……だったよな?」
「ええ、よろしければ、触れてみますか?」
「え、いいのか?」
「他でもないあなたですから……触れてみたいなら、どうぞお好きに」
思わせぶりな嘯きにどきりとしたけれど、チェズレイに他意がないことはわかっている。
潔癖症のきらいがあるということは、本人からも聞いていたし、モクマさんからも言われていた。けれど、彼は僕に対しては、どれだけでも障壁を取り除く気持ちでいてくれるらしい。
許しを得た誘惑に抗えず、おそるおそる手を伸ばす。
emotokei
DONE #チェズルク版ワンドロワンライお題「星」お借りしました +15min
ED後の設定です。
少し静養を取った方が良い、と。
突然あらわれたチェズレイに、ほとんど着の身着のまま攫われたのは、職場から休暇を取るように言われた翌日のことだ。
たまりにたまった代休を消化するといっても、特にすることもなくてどうしようかなと考えていたところへ、不意を突くようにチェズレイが突然現れた。
当たり前のように帰宅したら家にいたのは、正直なところどうかと思う。アーロンといい、チェズレイといい、せめて玄関から入ってきてほしい。言ってくれれば鍵を渡すのに、と溜息を吐くのはいつものことだ。
連れてこられた先は、ログハウスのような場所だった。チェズレイのチョイスにしてはなんだか不思議なくらい素朴な場所だ。それが顔に出ていたのか、このこじんまりした木目調の空間を選んだのはモクマさんだと種明かしを受ける。けれど、当の本人は邪魔をしたくないからね、と来ないらしい。
1845突然あらわれたチェズレイに、ほとんど着の身着のまま攫われたのは、職場から休暇を取るように言われた翌日のことだ。
たまりにたまった代休を消化するといっても、特にすることもなくてどうしようかなと考えていたところへ、不意を突くようにチェズレイが突然現れた。
当たり前のように帰宅したら家にいたのは、正直なところどうかと思う。アーロンといい、チェズレイといい、せめて玄関から入ってきてほしい。言ってくれれば鍵を渡すのに、と溜息を吐くのはいつものことだ。
連れてこられた先は、ログハウスのような場所だった。チェズレイのチョイスにしてはなんだか不思議なくらい素朴な場所だ。それが顔に出ていたのか、このこじんまりした木目調の空間を選んだのはモクマさんだと種明かしを受ける。けれど、当の本人は邪魔をしたくないからね、と来ないらしい。
emotokei
DONEチェズルクワンライ お題 傘 ぽつり、と。
頬に当たった冷たさに、誘われるようにして空を見上げた。
ぽつ、ぽつ、と。
肌になじまない水滴は、空から静かに降り出した。薄曇りに灰を足したような空の色は暗鬱として、風の流れに沿って渦巻くように流れている。
出る前に降水確率は確認したけれど、高くはなかったからまあいいやと思ってそのまま出てきてしまったことが今更ながらに悔やまれた。
久しぶりの非番の日。四隅にたっぷり埃の積もった室内と、キッチンのシンクにうずたかく積まれた皿やコップ、洗濯機から溢れた洗濯物の山を見て途方に暮れながら、ひとまず空っぽになってしまっていた冷蔵庫に入れておくものを仕入れるために街へと繰り出した僕は、両手に山ほどの荷物を抱えていた。
2029頬に当たった冷たさに、誘われるようにして空を見上げた。
ぽつ、ぽつ、と。
肌になじまない水滴は、空から静かに降り出した。薄曇りに灰を足したような空の色は暗鬱として、風の流れに沿って渦巻くように流れている。
出る前に降水確率は確認したけれど、高くはなかったからまあいいやと思ってそのまま出てきてしまったことが今更ながらに悔やまれた。
久しぶりの非番の日。四隅にたっぷり埃の積もった室内と、キッチンのシンクにうずたかく積まれた皿やコップ、洗濯機から溢れた洗濯物の山を見て途方に暮れながら、ひとまず空っぽになってしまっていた冷蔵庫に入れておくものを仕入れるために街へと繰り出した僕は、両手に山ほどの荷物を抱えていた。
troubadour3021
SPOILER【全ミッション後のネタバレ含む】「チェズルクワンライ」のお題『楽譜』で小話です。
discardとの決着がついた後ですが細かいところはフワッと流し読みしてください。いつどこの話だ。 6
odgr
SPOILERクリア後推奨。チェズルクワンドロワンライ様提出作品です。開催おめでとうございます。
お題は「桜」で。忙殺中のボスにおチェズが花を贈る話。
チェズレイ不在ですがチェズルクと言い張ります。 3834
Ritsu_FGO_0410
SPOILERここしばらく公表されたプロフなどの諸々を深読みと曲解して練り上げたバディミ続編の幻覚です。ダイジェスト会話のみ。ルク愛され。本当に自分の性癖にしか考慮していないため、なんでも許せる方のみお読みください……!雪のようなルークの過去に迫る物語。 8
ポンタタの萼
SPOILERネタバレは無いと思いますが、本編終了後時空のため念の為ネタバレ注意です。make magic聴きながら書いてたらめちゃくちゃ時間経ってて草
キメ細かな肌チェリーなリップとろけるようなキュートな瞳!近頃、同僚のルーク・ウィリアムズの様子がおかしい。……と、思う。
その変化に気づいているのは俺だけではないらしく、署内の視線はちらちらとあいつに向けられてはいるものの、どうやら肝心のウィリアムズ本人はその視線には気が付いていないようだ。
そして、同じ部屋にいる同僚たち──特に女性職員たちからは、際立って熱い視線を向けられている。だが、それには恋慕の情は混じっていないだろう。
彼女たちの視線に込められているのは、そう。興味と羨望だ。
ルーク・ウィリアムズは、最近綺麗になった。
◇◇◇
休職から復帰したウィリアムズは、パッと見では以前とそう変わりない。だが、ある時、特に目ざとい一人の後輩署員が気が付いたのだ。
『……ウィリアムズさん、最近肌が綺麗じゃありませんか?』
『そうかな? ありがとう』
『何か変わったことしてるんですか?』
『いや? ……ああ、でも。近頃貰い物のいい野菜を食べているし、……その、友人から貰ったスキンケア用品を使っているんだ。駄目にしてしまったら悪いからね』
その短い会話は人の多く行き交いする室内で行われており、さして隠すように話された訳でも 3847