おもち
TRAININGPsyBorg。泣きそうな横顔。二人でベッドに入って過ごした後、寝落ちた浮奇に布団をかけて俺はバスルームに向かった。サッとシャワーを浴びて水を飲み、物音を聞いて起きてきた愛犬におやすみを言って寝室に戻る。
髪を濡れたままにすると怒ってくれる恋人はもう夢の中だし気がつかれないだろうと、そう思ってベッドに近づいたのに、壁の方を向いて眠っていたはずの浮奇は予想外に目を開けていてその瞳に涙を浮かべていた。
今にも泣き出しそうなその横顔を見てギョッとし、俺は何も考えずに「浮奇」と声をかけた。ぱちっと瞬きをしても涙は溢れずに浮奇は潤んだ瞳のまま俺を見上げる。
「ん……あ、おかえり」
「ただいま……どうかしたか? 腹が痛いとか?」
「ううん、ちがう、ごめんね」
2404髪を濡れたままにすると怒ってくれる恋人はもう夢の中だし気がつかれないだろうと、そう思ってベッドに近づいたのに、壁の方を向いて眠っていたはずの浮奇は予想外に目を開けていてその瞳に涙を浮かべていた。
今にも泣き出しそうなその横顔を見てギョッとし、俺は何も考えずに「浮奇」と声をかけた。ぱちっと瞬きをしても涙は溢れずに浮奇は潤んだ瞳のまま俺を見上げる。
「ん……あ、おかえり」
「ただいま……どうかしたか? 腹が痛いとか?」
「ううん、ちがう、ごめんね」
おもち
TRAININGPsyBorg。深夜一時のフレンチトースト。リビングのソファーに横になってスマホをいじっていたらいつのまにか日付を超えていた。かと言って今すぐ起き上がってシャワーを浴びベッドに向かうほどのやる気と眠気は持ち合わせていない。朝早くに起きなくちゃいけない用事もないし、まあ、いいか。何の役にも立たない夜中のネットサーフィンは、他人から見たら時間の無駄かもしれないけれど、その無駄な時間を過ごすのが好きだから。
ほんの少し体勢を変えて、でもソファーから起き上がることはせずそのままスマホを見つめていた。ゲームアプリを開いて溜まっている体力を消費するため画面を数回タップする。惰性で操作して体力を使い切り、アプリを閉じてSNSをチェックする。一通り見終わると、更新しても新しい投稿はなかなか出てこなくなった。みんな寝ちゃったかな。
1981ほんの少し体勢を変えて、でもソファーから起き上がることはせずそのままスマホを見つめていた。ゲームアプリを開いて溜まっている体力を消費するため画面を数回タップする。惰性で操作して体力を使い切り、アプリを閉じてSNSをチェックする。一通り見終わると、更新しても新しい投稿はなかなか出てこなくなった。みんな寝ちゃったかな。
途綺*
DONE🔮🐑//君色の指先甘えたり、寄り添ったり、振り回したりする話。
「浮奇、髪を…」
風呂から上がって雑にタオルドライした髪先からポタポタと雫を落としながらリビングへと向かったファルガーは、先に風呂を上がってソファに座っている浮奇に声を掛けようとして途中で言葉を止めた。熱心に手元を見つめる浮奇の前には、黒いネイルの瓶が置いてある。静かに近寄れば足音に気付いた浮奇が顔を上げた。
「ふーふーちゃん、上がったの?おかえり。」
「あぁ、ただいま。ネイルしてるのか?」
「ううん、これから。ちゃんと髪拭いてきた?」
母親のような口調で問いかける浮奇に、頷くことで返事をする。そのまま浮奇の隣へと腰掛ければ、動いたことで髪先から落ちた雫がソファに染みを作った。
「うそつき。」
「…拭いた、軽く。」
2200風呂から上がって雑にタオルドライした髪先からポタポタと雫を落としながらリビングへと向かったファルガーは、先に風呂を上がってソファに座っている浮奇に声を掛けようとして途中で言葉を止めた。熱心に手元を見つめる浮奇の前には、黒いネイルの瓶が置いてある。静かに近寄れば足音に気付いた浮奇が顔を上げた。
「ふーふーちゃん、上がったの?おかえり。」
「あぁ、ただいま。ネイルしてるのか?」
「ううん、これから。ちゃんと髪拭いてきた?」
母親のような口調で問いかける浮奇に、頷くことで返事をする。そのまま浮奇の隣へと腰掛ければ、動いたことで髪先から落ちた雫がソファに染みを作った。
「うそつき。」
「…拭いた、軽く。」
しろ🐾
DONE🐑🔮「これを読んでいる頃には、俺はもういません」・全然シリアスじゃ無い
・ほぼ🐑ちゃんの独り言
・一緒に暮らしている設定
突発ワンライ企画参加させていただきました
テーマ「泣きそうな横顔」
ツイッターに上げたものを加筆修正
愛するきみへ 7:20
朝身体を起こすと、深酒をしたわけでもないのに随分と頭が痛かった。バスルームで用を足し、鏡に映ったふて腐れた顔を横目に洗面台から鎮痛剤の入れ物を掴む。キッチンに行くと、カウンターに折りたたまれた手紙が置いてあった。
二つ折りになった紙の真ん中に良く知った筆跡で自分の名前が、右下には彼のサインがしてある。
ことりと薬の容器をカウンターに置いて、代わりに重ねて折られた紙を開く。
『ふぅふぅちゃんへ
この手紙を読む頃には、俺はもういません』
息を大きく吸って胸に溜めてから、長く吐く。頭痛が酷くなった気がした。
8:00
薄い塩味のビスケットを二枚食べてからオレンジジュースをグラスに半分だけ飲む。グラスを空にしてから水を一杯までいれて、痛み止めを二錠口の中に放り込む。舌に乗った苦みを水で流し込みながら、手紙の続きを読んだ。
3220朝身体を起こすと、深酒をしたわけでもないのに随分と頭が痛かった。バスルームで用を足し、鏡に映ったふて腐れた顔を横目に洗面台から鎮痛剤の入れ物を掴む。キッチンに行くと、カウンターに折りたたまれた手紙が置いてあった。
二つ折りになった紙の真ん中に良く知った筆跡で自分の名前が、右下には彼のサインがしてある。
ことりと薬の容器をカウンターに置いて、代わりに重ねて折られた紙を開く。
『ふぅふぅちゃんへ
この手紙を読む頃には、俺はもういません』
息を大きく吸って胸に溜めてから、長く吐く。頭痛が酷くなった気がした。
8:00
薄い塩味のビスケットを二枚食べてからオレンジジュースをグラスに半分だけ飲む。グラスを空にしてから水を一杯までいれて、痛み止めを二錠口の中に放り込む。舌に乗った苦みを水で流し込みながら、手紙の続きを読んだ。
ketaketa_kkk
DOODLE※まiほiやiくパロ東iのi国で出会うふたりの話。さまざまな捏造があります。なんでも許せる方向け。まだ付き合ってない 続くかも
#PsyBorg #CyChic 🔴🟣 7787
𝓪𝓶𝓾
DONE突発ワンライ企画!テーマ「泣きそうな横顔」🐑🔮です。
不安な🔮の感情表出どんなかなって思って書きました。
手をつないで:🐑🔮「ふぅふぅちゃん」
甘えたような声で俺を呼ぶのは、教室の後ろの引き戸にもたれかかった浮奇だった。もう夏も目前で特別気温が低いわけでもないのに、ジャケットの下にパーカーを着ていた。体調でも悪いのかと心配になるが、近づいてみてもそこまで顔色は悪くなさそうだ。
「どうした、浮奇。寒いのか?」
「んん……、ちょっとね。今日って放課後空いてる?」
「今日は委員会もないし、予定もないから空いてるぞ?」
「OK、じゃあ今日は放課後デートね。じゃあ」
用は済んだと足早にその場を離れようとする浮奇を呼び止めて、急ぎ足で自分の机まで戻り、偶然にも持ってきていたカーディガンを手に、浮奇の元へと戻る。
「寒いなら、これも」
差し出したカーディガンを受け取った浮奇は、両手に抱えてにっこりと笑い、
1807甘えたような声で俺を呼ぶのは、教室の後ろの引き戸にもたれかかった浮奇だった。もう夏も目前で特別気温が低いわけでもないのに、ジャケットの下にパーカーを着ていた。体調でも悪いのかと心配になるが、近づいてみてもそこまで顔色は悪くなさそうだ。
「どうした、浮奇。寒いのか?」
「んん……、ちょっとね。今日って放課後空いてる?」
「今日は委員会もないし、予定もないから空いてるぞ?」
「OK、じゃあ今日は放課後デートね。じゃあ」
用は済んだと足早にその場を離れようとする浮奇を呼び止めて、急ぎ足で自分の机まで戻り、偶然にも持ってきていたカーディガンを手に、浮奇の元へと戻る。
「寒いなら、これも」
差し出したカーディガンを受け取った浮奇は、両手に抱えてにっこりと笑い、
途綺*
DONE🔮🐑//君の愛に溺れる静かに追い詰められている話。彼は一体何をやらかしたんでしょうね?
ファルガーがソファに座っていると、手に持っているのが本でもスマホでも構わず浮奇はいつも膝に乗りたがる。時に正面だったり後ろ向きだったり気分によって変わるそれは、猫が自分の心を許した存在に寄り添うのと良く似ていて、少し擽ったい愛おしさに心を解されるようなファルガーの好きな瞬間だった。サイボーグであるため浮奇の体重が何の問題にもならないことを伝えてからは遠慮なく距離を詰めてくるようになったことだって、ファルガーにとってこの上なく嬉しいことだった。
だが長所と短所は紙一重とはよく言うもので、ファルガーは嬉しそうな顔で近づいてきた十数分前の浮奇を膝に乗せたことを酷く後悔していた。
「ふーふーちゃん、聞いてる?」
2079だが長所と短所は紙一重とはよく言うもので、ファルガーは嬉しそうな顔で近づいてきた十数分前の浮奇を膝に乗せたことを酷く後悔していた。
「ふーふーちゃん、聞いてる?」
しろ🐾
DONE🐏🔮🐏 「🐏ちゃんに入れたい」「はい?!」・首にキスしてたら予定外のことになった話
・お腹にキスする話の続き
・単体でも読めます
・R18じゃないです
日頃、思っていたよりは俺とのスキンシップに時間を割いてくれる君のことは大好きだし、愛しているし、可能な限り応えたいとは思っている。
思っているんだけどさ。
最近、君への応え方がちょっとよくわからない。
「……お腹揉んだら蹴り飛ばすから」
「んー」
わかってるんだかわかってないんだか、よくわからない返事が、首とうなじの境目で聞こえてくる。
夜のスキンケアを終えて、小腹が空いたからチーズを食べて、もう寝ようか、もう少し起きていようかとスマホを見ながら迷っていると、彼に捕まった。
今日は後ろから抱き込まれて首やうなじに顔をくっつけられている。くすぐったいし、お腹に手が当たっているから居心地は悪い。でも、身じろぐと、「どこに行くんだ」って言うみたいに腕に力を入れられて、抱え込まれる。
2293思っているんだけどさ。
最近、君への応え方がちょっとよくわからない。
「……お腹揉んだら蹴り飛ばすから」
「んー」
わかってるんだかわかってないんだか、よくわからない返事が、首とうなじの境目で聞こえてくる。
夜のスキンケアを終えて、小腹が空いたからチーズを食べて、もう寝ようか、もう少し起きていようかとスマホを見ながら迷っていると、彼に捕まった。
今日は後ろから抱き込まれて首やうなじに顔をくっつけられている。くすぐったいし、お腹に手が当たっているから居心地は悪い。でも、身じろぐと、「どこに行くんだ」って言うみたいに腕に力を入れられて、抱え込まれる。
おもち
TRAININGPsyBorg。料理人パロ5つ目。とりあえずこれで終わり〜!最後にちょろっと料理させられたけどほとんど料理人感ゼロでした。楽しかったから良し。ひとつめ→https://poipiku.com/5487879/8623090.html
郊外の一軒家は隣の家から距離があり、しんと静かに佇んでいた。
鍵を開けたふーちゃんの後について中に入って、電気が付いていない薄暗い玄関で躓き彼に手を伸ばす。しっかりと抱き止めてくれた彼が俺の顔を覗き込んで「大丈夫か?」と聞いた。
ここに来るまでに少し酔いが覚めた気がしたのに、俺は欲望のままにその唇にキスをした。一度触れてしまえばそれまで我慢していた分止まれずに何度も繰り返し重ねて、食んで、そうしているうちに彼もわずかに口を開いたから心臓が震えるのを感じながら舌を伸ばした。熱い口内で、舌と舌が触れ合う。泣いちゃいそうなくらい気持ちいいのは、酔ってるからかな。
「んっ……、うき、浮奇、ストップ、っは」
「ぁ、んん……。……う、ごめん、なんかもう、……だって、ずっと、さわりたたくて」
4985鍵を開けたふーちゃんの後について中に入って、電気が付いていない薄暗い玄関で躓き彼に手を伸ばす。しっかりと抱き止めてくれた彼が俺の顔を覗き込んで「大丈夫か?」と聞いた。
ここに来るまでに少し酔いが覚めた気がしたのに、俺は欲望のままにその唇にキスをした。一度触れてしまえばそれまで我慢していた分止まれずに何度も繰り返し重ねて、食んで、そうしているうちに彼もわずかに口を開いたから心臓が震えるのを感じながら舌を伸ばした。熱い口内で、舌と舌が触れ合う。泣いちゃいそうなくらい気持ちいいのは、酔ってるからかな。
「んっ……、うき、浮奇、ストップ、っは」
「ぁ、んん……。……う、ごめん、なんかもう、……だって、ずっと、さわりたたくて」
おもち
TRAININGPsyBorg。うきがふちゃの家の猫ちゃんたちと初めて会う話。好き勝手書いてます。インターホンを押して家の前で待っていた俺は、いつもより時間がかかって開いた扉の向こうから現れたふーふーちゃんを見て言葉をなくした。正確には、ふーふーちゃんが両脇に抱える猫を見て。
「いらっしゃい浮奇。待たせて悪かった」
「……えっと、……」
「……とりあえず入るか?」
一歩後ろに下がって場所を開けてくれたふーふーちゃんに曖昧にお礼を言って、俺は家の中に入り玄関の扉を閉めた。
ふーふーちゃんはホッとした表情で両手を下げ二匹の猫を床に下ろす。途端、その子たちは弾丸のようなスピードでリビングの方に向かって駆けて行った。
「……猫、飼ってたっけ?」
「先週末に迎えたんだ。驚かせようと思ってナイショにしていた」
「あぁ……驚いたよ……めちゃくちゃ驚いた……。だってふーふーちゃん、犬派じゃん」
4163「いらっしゃい浮奇。待たせて悪かった」
「……えっと、……」
「……とりあえず入るか?」
一歩後ろに下がって場所を開けてくれたふーふーちゃんに曖昧にお礼を言って、俺は家の中に入り玄関の扉を閉めた。
ふーふーちゃんはホッとした表情で両手を下げ二匹の猫を床に下ろす。途端、その子たちは弾丸のようなスピードでリビングの方に向かって駆けて行った。
「……猫、飼ってたっけ?」
「先週末に迎えたんだ。驚かせようと思ってナイショにしていた」
「あぁ……驚いたよ……めちゃくちゃ驚いた……。だってふーふーちゃん、犬派じゃん」
途綺*
DONE🐑🔮//スターチスを迎えに知らない人から贈り物を貰う話。傷つくのは怖いから遠回しにしか伝えられない、ちょっとずるい大人の恋愛。スターチスの花言葉は「変わらぬ心」
インターホンの鳴る音に、浮奇は作業をしていた手を止める。窓から見えたのは運送業者の車だが、ルームメイトに受け取りを頼まれた覚えはなかった。とはいえ頼んでいたこと自体を忘れることはお互いに多々あるため、待たせるわけにもいかず足早に玄関へと向かう。
「はーい!」
「浮奇・ヴィオレタさん、お荷物が届いてます。」
この地域を担当するいつもの配達員が笑顔でダンボールを渡してくる。浮奇より同じかやや歳下であろう彼は、イケメンな上に配達業をやっているだけあって適度に筋肉もついている浮奇の推しである。丁寧にお礼を言って受け取った浮奇は、帽子をとって挨拶する彼が背中を向けたのを確認してからドアを閉めた。
ちなみに引っ越してから初めて受け取りに出た時の話をルームメイトにした際に、自分が出る時に気まずいから電話番号を渡すなと強めに言われたのも今となっては笑い話だ。浮奇だって誰彼構わずアプローチを掛けている訳でなはいのに。
3834「はーい!」
「浮奇・ヴィオレタさん、お荷物が届いてます。」
この地域を担当するいつもの配達員が笑顔でダンボールを渡してくる。浮奇より同じかやや歳下であろう彼は、イケメンな上に配達業をやっているだけあって適度に筋肉もついている浮奇の推しである。丁寧にお礼を言って受け取った浮奇は、帽子をとって挨拶する彼が背中を向けたのを確認してからドアを閉めた。
ちなみに引っ越してから初めて受け取りに出た時の話をルームメイトにした際に、自分が出る時に気まずいから電話番号を渡すなと強めに言われたのも今となっては笑い話だ。浮奇だって誰彼構わずアプローチを掛けている訳でなはいのに。
honamin106
DONE🐑🔮身体の一部に花が咲く奇病に罹った二人の話
⚠️明るくて暗い。奇病自体は重くないです安心してください✋
ふぉろわっちの誕生花がテーマだったのですがとてもお祝い事の話じゃなくなったので供養( ˆ̑‵̮ˆ̑ )(全6ページ) 7
ketaketa_kkk
DOODLE以前べったーにあげていたものを移動しました。珍しく弱る🟣と助ける🔴、に見せかけた話
※能力捏造などあり 何でも許せる方だけ読んでください
※のく同居設定
#PsyBorg #CyChic 🔴🟣 4009
おもち
TRAININGPsyBorg。構われたがりのいい子が一人と一匹。愛犬と散歩をした帰り、ふと思いついた俺は玄関から上がらずに家の裏に回り庭に面する大きな窓からリビングを覗き込んだ。この時間ならもう起きてきているはず、という予想通り、家の中にはマグカップ片手にソファーでくつろぐ浮奇がいる。まだぼんやりしているからきっと起きたばかりなのだろう。
驚かせて目を覚まさせてやろうと、浮奇に怒られることは覚悟の上でむくむくと湧いたイタズラ心に笑みを浮かべた。おすわりをしていい子に待っている相棒にシィーっと指を立て、音を立てないようにそっと窓を開ける。と、窓から入り込んだ風がふわっとレースのカーテンを揺らしてしまった。
「……ふーふーちゃん?」
寝起きの声で小さく問いかけられ、身を固まらせていた俺はイタズラ失敗にため息を吐いてカーテンをめくった。少し驚いたふうな浮奇に曖昧な笑みを浮かべて見せる。
2929驚かせて目を覚まさせてやろうと、浮奇に怒られることは覚悟の上でむくむくと湧いたイタズラ心に笑みを浮かべた。おすわりをしていい子に待っている相棒にシィーっと指を立て、音を立てないようにそっと窓を開ける。と、窓から入り込んだ風がふわっとレースのカーテンを揺らしてしまった。
「……ふーふーちゃん?」
寝起きの声で小さく問いかけられ、身を固まらせていた俺はイタズラ失敗にため息を吐いてカーテンをめくった。少し驚いたふうな浮奇に曖昧な笑みを浮かべて見せる。
おもち
TRAININGPsyBorg。料理人パロ4つ目。好き勝手書いてます。あと一回で終わらせたい。次(最後)→https://poipiku.com/5487879/8753086.html
ひとつめ→https://poipiku.com/5487879/8623090.html
食べ方の綺麗な人だと思った。調理の仕事をしているのだから当然と言えば当然かもしれないが、それでも綺麗に食べる人はそれだけで気持ちが良くなる。
見つめた視線に気が付いたのか彼が顔を上げて俺を見た。視線が絡まり、ふわりと目を細めて微笑む表情が胸をつく。
「どうかした?」
「……いいや、なんでも」
「ふふ、そう? なんでも言ってくれていいよ? なんでも聞きたい」
「……浮奇は、……食べるのが綺麗だな」
「え。……えぇ、そういう……ふ、ふふ、もう……。そうかな? ありがとう」
くすくす笑って首を傾げる仕草が可愛らしい。ほんのわずか彼に見惚れ、それを誤魔化すために顔を伏せて食事に手をつけた。ここの店の料理はどれも美味しくて勉強になるのに、それよりも目の前の彼に意識が向いてしまってさっきから食事にはあまり集中できていなかった。
5096見つめた視線に気が付いたのか彼が顔を上げて俺を見た。視線が絡まり、ふわりと目を細めて微笑む表情が胸をつく。
「どうかした?」
「……いいや、なんでも」
「ふふ、そう? なんでも言ってくれていいよ? なんでも聞きたい」
「……浮奇は、……食べるのが綺麗だな」
「え。……えぇ、そういう……ふ、ふふ、もう……。そうかな? ありがとう」
くすくす笑って首を傾げる仕草が可愛らしい。ほんのわずか彼に見惚れ、それを誤魔化すために顔を伏せて食事に手をつけた。ここの店の料理はどれも美味しくて勉強になるのに、それよりも目の前の彼に意識が向いてしまってさっきから食事にはあまり集中できていなかった。
𝓪𝓶𝓾
DONE🐑🔮:まくら飛行機の中でイチャイチャしてるカップル見ながら書きました……
フライト時間1時間でも🐑🔮もしてそうよね……可愛いね
まくらゴーッと耳の奥に響く機内の音と、頬に感じる冷たい冷房が、これからの長いフライトのために寝よう寝ようとしていた俺の意思を削いでいく。
俺はこんななのに、と俺の左側で腕を組んで口を薄く開けて事も無げに眠る男をジトリと見つめた。
アイマスクもなし、耳栓もなし、俺みたいにスリッパに履き替えてもないし、ゆるゆるの服を着てる訳でもない。あるのは機内で配られた茶色のブランケット、それだけ。
唯一いつもと違うことと言えば、搭乗前に義手義足のネジの緩みがないかどうかを入念に確認していたぐらいだった。
「ふふ、眉が下がってるよ」
まるで家で寛いでいる時と変わりなくて、少しだけイラッとした俺は、見るからに硬そうなふーふーちゃんの肩にブランケットを適当に丸めて押し当てて、グリグリと顔を押し付けた。
1172俺はこんななのに、と俺の左側で腕を組んで口を薄く開けて事も無げに眠る男をジトリと見つめた。
アイマスクもなし、耳栓もなし、俺みたいにスリッパに履き替えてもないし、ゆるゆるの服を着てる訳でもない。あるのは機内で配られた茶色のブランケット、それだけ。
唯一いつもと違うことと言えば、搭乗前に義手義足のネジの緩みがないかどうかを入念に確認していたぐらいだった。
「ふふ、眉が下がってるよ」
まるで家で寛いでいる時と変わりなくて、少しだけイラッとした俺は、見るからに硬そうなふーふーちゃんの肩にブランケットを適当に丸めて押し当てて、グリグリと顔を押し付けた。
途綺*
DONE🔮🐑//フールズメイト初手からチェックメイトで背水の陣を強いられる話。※全てフィクションです
それは夢のような時間だった。
まだ合格したことすら上手く飲み込めていないのに、気づけば同時にデビューするというメンバーとの初顔合わせの日を迎えていた。緊張と不安を抱えて通話へ参加すれば、同じく緊張の伺える声が聞こえて、ファルガーは小さく息を吐いた。
自己紹介後にマネージャーからの軽い説明を受けて、それぞれの好みについて当たり障りのない雑談を交わして、数時間の会話を終える。グループのメンバーと会話できたことで、ようやくデビューに対しての実感が湧いてきたのを感じていた。
「...少し寝るか。」
無事に終えられたことへの安心感からか身体が睡眠を求めていて、ファルガーは大人しくベッドへ向かうことにした。背中を伸ばしてストレッチをしてから立ちあがろうとした瞬間に、通話のコールが鳴る。
1562まだ合格したことすら上手く飲み込めていないのに、気づけば同時にデビューするというメンバーとの初顔合わせの日を迎えていた。緊張と不安を抱えて通話へ参加すれば、同じく緊張の伺える声が聞こえて、ファルガーは小さく息を吐いた。
自己紹介後にマネージャーからの軽い説明を受けて、それぞれの好みについて当たり障りのない雑談を交わして、数時間の会話を終える。グループのメンバーと会話できたことで、ようやくデビューに対しての実感が湧いてきたのを感じていた。
「...少し寝るか。」
無事に終えられたことへの安心感からか身体が睡眠を求めていて、ファルガーは大人しくベッドへ向かうことにした。背中を伸ばしてストレッチをしてから立ちあがろうとした瞬間に、通話のコールが鳴る。
𝓪𝓶𝓾
INFOOlea5月5日にじそで出す短編小説のサンプルです
良ければどぞーーー
Olea幸いにも自分の時代で運用していた仮想通貨はこの時代も運良く使われていることがわかり、この時代の通貨を手に入れることができそうだった。
いくらかを現金に換えてポケットに突っ込んだ後に、漸くといった感じで、落ち着いて周囲を見渡して安全確認をする。
この時代の人間たちは生身で生活できているところを見ると、汚染レベルの低い環境であるということは容易に確認できた。
俺が今まで飽きるほど毎日見ていた今にも崩れそうなビルも、そこかしこで聞こえていた喧噪も、日常的に敵対している勢力なんかもない。
あまりにも今の状況に現実味がなくて、夢の世界に迷い込んだ様に錯覚しそうだ。
眼に馴染まない美しい街並みと、穏やかな時間を生身で生きる人間たち。
1907いくらかを現金に換えてポケットに突っ込んだ後に、漸くといった感じで、落ち着いて周囲を見渡して安全確認をする。
この時代の人間たちは生身で生活できているところを見ると、汚染レベルの低い環境であるということは容易に確認できた。
俺が今まで飽きるほど毎日見ていた今にも崩れそうなビルも、そこかしこで聞こえていた喧噪も、日常的に敵対している勢力なんかもない。
あまりにも今の状況に現実味がなくて、夢の世界に迷い込んだ様に錯覚しそうだ。
眼に馴染まない美しい街並みと、穏やかな時間を生身で生きる人間たち。
おもち
TRAININGPsyBorg。🐏🔮。ワードパレットの「チャロアイト」なぞる・唇・秘密がお題でした。例えばデートの時。
俺はどこでも隣でくっついて手を繋いで歩きたいけれど、フツーの人たちがそれを奇異の目で見ることを分かってる。自分がどう見られようがもうどうだっていい。だけど彼が知らないヤツにじろじろ見られるのを好まないことも知っていたから、俺は彼と友人の距離を保ち、触れるのも最小限に抑えていた。
彼の優しい瞳が俺を映すとキスをしたくて堪らなくなるけれどそれも外ではグッと我慢だ。行きたいところも、食べたいものも、俺に聞いて選ばせてくれようとする彼の優しさだけ受け取って、本当の答えを半分以上隠した綺麗な上澄みをそれらしく答えてみせる。俺のしたいことを全てしてたら一日中デートしても足りなくなってしまう。彼を困らせたくないし、わがままだと思われたくないから、いつからか言葉を飲み込むのが当たり前になっていた。
5866俺はどこでも隣でくっついて手を繋いで歩きたいけれど、フツーの人たちがそれを奇異の目で見ることを分かってる。自分がどう見られようがもうどうだっていい。だけど彼が知らないヤツにじろじろ見られるのを好まないことも知っていたから、俺は彼と友人の距離を保ち、触れるのも最小限に抑えていた。
彼の優しい瞳が俺を映すとキスをしたくて堪らなくなるけれどそれも外ではグッと我慢だ。行きたいところも、食べたいものも、俺に聞いて選ばせてくれようとする彼の優しさだけ受け取って、本当の答えを半分以上隠した綺麗な上澄みをそれらしく答えてみせる。俺のしたいことを全てしてたら一日中デートしても足りなくなってしまう。彼を困らせたくないし、わがままだと思われたくないから、いつからか言葉を飲み込むのが当たり前になっていた。
おもち
TRAININGPsyBorg。料理人パロの3つ目。引き続き料理はしてません🤔まだ続きます。次(4つ目)→https://poipiku.com/5487879/8704722.html
ひとつめ→https://poipiku.com/5487879/8623090.html
五時ピッタリにキッチンを出て俺はすぐに更衣室へ向かった。スマホを視界に入る場所に置いて素早く着替え、ロッカーの中に置いているメイクボックスを取り出す。もしかしたらすぐに電話が来ちゃうかもと思って急いでメイクを直したのに、十分経っても二十分経ってもスマホはうんともすんとも言わなかった。
嘘でしょ、まさか電話してこないなんてことある? 絶対に悪く思われてはいないはずだ。もしかしたら、あのショップカードを家に置いて来ちゃって急いで取りに戻ってるとか、何か電話できない事情が、……それとも、デザートがおいしくなかったかな。自信を持って出してるし俺は自分の作るものが好きだけど、でも、彼も料理をする人だ。あのレストランで働いてるくらいだし舌は肥えているだろう。
2178嘘でしょ、まさか電話してこないなんてことある? 絶対に悪く思われてはいないはずだ。もしかしたら、あのショップカードを家に置いて来ちゃって急いで取りに戻ってるとか、何か電話できない事情が、……それとも、デザートがおいしくなかったかな。自信を持って出してるし俺は自分の作るものが好きだけど、でも、彼も料理をする人だ。あのレストランで働いてるくらいだし舌は肥えているだろう。
おもち
TRAININGPsyBorg。いっぱいキスするキス魔の話。空港に着いたという連絡をもらってから作り始めた料理がちょうど完成する頃に、浮奇の「ただいま」の声が家の中を彩った。
火を止めて玄関に向かい、靴を脱いでいた浮奇を見つけて「おかえり」と言う。浮奇は手を止めて俺を見上げると久しぶりに見る花のような美しい笑顔でもう一度「ただいま」と言ってくれた。何も言わなくても腕を伸ばせば浮奇は俺の手を取って、一歩踏み出し胸に飛び込んでくる。ぎゅっと抱きしめて俺はほうっと息を吐いた。
「楽しかったか? 体調は? 腹は減ってるか?」
「うん、とっても楽しかったよ。ずっと動き回ってて疲れたけど体調は大丈夫。いい匂いがするね、ごはん作ってくれたの?」
「ああ……でも、もうちょっと」
1268火を止めて玄関に向かい、靴を脱いでいた浮奇を見つけて「おかえり」と言う。浮奇は手を止めて俺を見上げると久しぶりに見る花のような美しい笑顔でもう一度「ただいま」と言ってくれた。何も言わなくても腕を伸ばせば浮奇は俺の手を取って、一歩踏み出し胸に飛び込んでくる。ぎゅっと抱きしめて俺はほうっと息を吐いた。
「楽しかったか? 体調は? 腹は減ってるか?」
「うん、とっても楽しかったよ。ずっと動き回ってて疲れたけど体調は大丈夫。いい匂いがするね、ごはん作ってくれたの?」
「ああ……でも、もうちょっと」
おもち
TRAININGPsyBorg。料理人パロ、一個前の続きです。まだ続き書きます。次(3つ目)→https://poipiku.com/5487879/8652323.html
昼ピークが終わり午後二時を過ぎるとランチセットの小さなデザートではなく単品のケーキやパフェの注文が増えてくる。バタバタしつつもこだわりを持って盛り付けていると、ホール担当のバイトの子達がきゃあきゃあと楽しそうに話をするのが聞こえた。出来上がったケーキを出すついでに「どうしたの?」と声をかけてみると、三人が「イケメンがいるの!」「一人でケーキ頼んでんの可愛くない?」「私が持ってっていい?」と同時に喋り出す。その全てを聞き取った上で「まとめて?」と笑えば一人が手を上げ「イケメンのお兄さんが一人でケーキ頼んでいて盛り上がってます!」と俺に向かって言った。次いで「それは私が持って行きます!」と言うと左右から二人が手を伸ばす。俺は笑いながらプレートを持ち上げ彼女たちの手を全て避けた。
2002おもち
TRAININGPsyBorg。別のお店でそれぞれ調理の仕事をしているさいぼぐの話です。続き書きます。次→https://poipiku.com/5487879/8624975.html
「んん〜……おいしい!」
幸せそうなその声に、俺は手元から顔を上げた。平日でも店は空席が残りわずかなほどに賑わっていて、ドリンクの注文も間を空けずに続いていた。俺は休みのバーテンダーに代わりバーカウンターに出ていたから客席が見渡せて、その声の主もすぐに見つけることができた。
その人は赤い唇の口角を上げ、目を細めて料理を味わっていた。美味しそうに食べる人だ、とつい観察するように見てしまう。白い肌に整った顔立ち、紫色の艶やかな髪は毛先がふわりと跳ねて柔らかそうだった。動くとシアー素材の服が煌めいて見えてその人を余計に特別に見せる。彼の向かい側にもモデルのようにスラッとして綺麗な男性が座っていて、彼らのテーブルの上には今日のメインの肉料理である鶏のポワレが乗っていた。
2606幸せそうなその声に、俺は手元から顔を上げた。平日でも店は空席が残りわずかなほどに賑わっていて、ドリンクの注文も間を空けずに続いていた。俺は休みのバーテンダーに代わりバーカウンターに出ていたから客席が見渡せて、その声の主もすぐに見つけることができた。
その人は赤い唇の口角を上げ、目を細めて料理を味わっていた。美味しそうに食べる人だ、とつい観察するように見てしまう。白い肌に整った顔立ち、紫色の艶やかな髪は毛先がふわりと跳ねて柔らかそうだった。動くとシアー素材の服が煌めいて見えてその人を余計に特別に見せる。彼の向かい側にもモデルのようにスラッとして綺麗な男性が座っていて、彼らのテーブルの上には今日のメインの肉料理である鶏のポワレが乗っていた。
𝓪𝓶𝓾
DONE🐑🔮髪の毛の話…
作業で頭おかしくなりそうなので、しあわせさいぼでリセットします。
ふわふわぽす、
頭に少しの重さを感じると同時に、グリグリと撫でられる。
それはペットを撫でるような、慣れない手で幼い子をあやす様な手つきで少しだけぎこちない感じもする。
リビングの床に座ってソファの足元に背中を預けている俺の頭を無言で撫で始めたふーふーちゃんは俺の真後ろのソファに座っていて、さっきまで難しそうな顔で読んでいたハードカバーの小説は、俺の前にあるテーブルの上に置かれている。いつの間に?
「セット崩れちゃうじゃん」
「形がいいからつい、な」
少しだけ申し訳なさそうな顔をして、でも手は退けないで撫で続けている。俺も本当に嫌じゃない分、なんだか収拾がつかない。
「子供じゃないんだから……」
「浮奇が子供じゃないのは俺も知ってるよ」
1554頭に少しの重さを感じると同時に、グリグリと撫でられる。
それはペットを撫でるような、慣れない手で幼い子をあやす様な手つきで少しだけぎこちない感じもする。
リビングの床に座ってソファの足元に背中を預けている俺の頭を無言で撫で始めたふーふーちゃんは俺の真後ろのソファに座っていて、さっきまで難しそうな顔で読んでいたハードカバーの小説は、俺の前にあるテーブルの上に置かれている。いつの間に?
「セット崩れちゃうじゃん」
「形がいいからつい、な」
少しだけ申し訳なさそうな顔をして、でも手は退けないで撫で続けている。俺も本当に嫌じゃない分、なんだか収拾がつかない。
「子供じゃないんだから……」
「浮奇が子供じゃないのは俺も知ってるよ」
おもち
TRAININGPsyBorg。いじわるされるの好きでしょう。足元に愛犬が寝転がっていることにも、俺に寄りかかるようにして猫が二匹丸まって眠っていることにも気が付かないほど、俺は読書に夢中になっていた。ずっと追いかけている作者の新作がようやく英語に翻訳され、予約していた本が今朝届いたところだった。時間も忘れてストーリーの中に入り込み現実のことなんて少しも考えられていなかった俺の感覚を呼び戻したのは、キッチンから漂ってくるほろ苦いコーヒーの香り。普段は嗅ぐことのないソレが誰の手によって生み出されているかは考えるまでもなく、俺はハッと本から顔を上げた。そして、自分の周りに集まっていた家族の存在にようやく気がつく。
「う、お……おまえたち、いつのまにここに」
「俺が起きた時にはもうみんなそこで寝てたよ」
2254「う、お……おまえたち、いつのまにここに」
「俺が起きた時にはもうみんなそこで寝てたよ」
honamin106
DONE🐑🔮🐑あむ姉(@Dream1uv)のお誕生日リクエストで書いたさいぼです😍遅くなっちゃったから入稿おめでとうのプレゼントかな( ◜︎࿀◝︎ )
独占欲/🐑🔮🐑
🔮が犬猫達に嫉妬するお話
独占欲が強いのは果たしてどっち?🥰(全5ページ) 6
おもち
TRAININGPsyBorg。🐏バーテンダー設定ですがただお家でいちゃついてるだけなので関係ないです。好きに営業できるとはいえお客がいれば店は遅くまで開けていて、閉店作業を終えて家に帰る頃にはとっくに日付が変わっていた。いつもなら適当にシャワーを浴びて一杯飲んでだらしなく眠るだけだけれど、今日はそうはいかない。
「お邪魔しまぁす」
「いらっしゃい。すぐに風呂に入るか?」
「一緒に?」
「……」
可愛らしく笑みを浮かべる恋人は俺が無言で見つめれば嬉しそうに表情を緩めた。年上を揶揄って翻弄するのが好きなイタズラ好きの男にデコピンを喰らわすと、彼はくすくすと笑い声を溢す。
「へへ。ふーふーちゃん眠くない? 先に入っていいけど」
「……いや、大丈夫だよ。部屋を片付けておきたいから浮奇が先の方がありがたい」
「え、俺、掃除得意だよ」
2790「お邪魔しまぁす」
「いらっしゃい。すぐに風呂に入るか?」
「一緒に?」
「……」
可愛らしく笑みを浮かべる恋人は俺が無言で見つめれば嬉しそうに表情を緩めた。年上を揶揄って翻弄するのが好きなイタズラ好きの男にデコピンを喰らわすと、彼はくすくすと笑い声を溢す。
「へへ。ふーふーちゃん眠くない? 先に入っていいけど」
「……いや、大丈夫だよ。部屋を片付けておきたいから浮奇が先の方がありがたい」
「え、俺、掃除得意だよ」
おもち
TRAININGPsyBorg。保育士🐏とお花屋さん🔮の話。これ(https://poipiku.com/5487879/7786040.html)読んでからじゃないと分からないかも。引き続き好き勝手書いてます。お客さんが多い日曜日なのにどこか物足りなく感じるのは、いつもお昼前に来る小さなお客さんたちと会えないからかな。目をキラキラさせて花を見つめ舌足らずな可愛らしい声で花の名前を聞いてくるこども達に自分が思ってる以上に癒されていたらしい。それに、こども達を見守る優しいあの人にも。
最近は仕事が忙しいらしく、二人きりで会うどころか、彼がこども達のお散歩で通ってくれる時以外は顔を見れてすらいなかった。会いたいなぁと思うけれど、仕事なら文句は言えない。彼があの仕事を、こども達のことを、とても愛していることを知っているから。それでも、ねえ、やっぱり会いたいよ。花を見るみたいに俺を見つめて微笑んでくれるあなたに、名前を呼んでほしい。
2943最近は仕事が忙しいらしく、二人きりで会うどころか、彼がこども達のお散歩で通ってくれる時以外は顔を見れてすらいなかった。会いたいなぁと思うけれど、仕事なら文句は言えない。彼があの仕事を、こども達のことを、とても愛していることを知っているから。それでも、ねえ、やっぱり会いたいよ。花を見るみたいに俺を見つめて微笑んでくれるあなたに、名前を呼んでほしい。