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    nachi_osora

    @nachi_osora

    GW:T、K暁にゴロゴロしてる。書くのはほぼ固定、読むのは雑食。だいたいけけ受肉してるしアジトメンバー全員わちゃわちゃしています。

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    nachi_osora

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    140字にならなかった今日の短いK暁。
    お題は「ずるい人」で、けけの執着ネタ。
    あきとくんが自分から離れようとするの大地雷なけけの独白。ずるい大人による、優しい子どもの捕まえ方。

    #K暁

    ずるい人 嗚呼、ずるい子どもだなァと、KKはひとりごちた。
     子どもとは弟子で助手で相棒な、伊月暁人その人のことだ。短くて長い夜を二心同体で過ごしたふた周りは下の青年は、社会的には成人済みであるがKKからすればいとけない子どもだ。同時にその子どもはKKにとっては唯一で、代えなどない魂の片割れだ。

     そう、なのにだ。
     今あの子どもはKKを諦めようとしている。勝手にこちらを慮って、気持ちにふたをして距離を置こうとしている。
     ――ずるいだろう。
     と、もう一度KKは思う。
     諦められる程度の気持ちでいるのかオマエは。オレはとうにオマエを手放せないというのに? オマエなしに生きていくことなど無理だというのに?
     そんなことけして許さない。自分たちは二人で一つで、今更離れていくなんてそんな選択肢あってはならないのだ。
     だからKKは暁人の名を呼び、褒める。距離を置かれればその分そっと近づく。気づかれない程度の欲を込めてその身に触れる。
     ……その度に熱が灯る幼子の瞳に口角をあげた。

     諦めろよ、暁人。
     優しくしてやろうと思ってた。隣にいるだけでもいいと思ってた。
     ――だが離れようとするなら話は別だ。
     どんな手段を使ったって、あの夜明けの子どもを自分に縛りつけよう。
     元よりKKは執念深く、同時に我慢強い男だ。刑事なんて仕事、そうじゃなきゃやってられない。

     さあ根比べだ暁人。
     少しずつ絡まっていくKKの執着に、逃げようなんていつまで思っていられるのか。
     愛と呼ぶにはどす黒くて粘ついたこの想い。同じ気持ちを抱いてほしい。

    「堕ちてこいよ」
     きれいなだけの想いで逃げてゆくというなら、同じ色に染めてやりゃあいい。
    「オレは『ずるい大人』だからな」
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    nachi_osora

    DONE素敵企画『K暁小説プロット交換企画』に参加させていただきました。企画してくださったサブ様(@subaccount3210)には大感謝です!
    いただきましたプロットはサブさんのものでした!
    素敵プロットはこちら
    https://x.com/subaccount3210/status/189562569526

    とんでもない夢を見てしまって頭を抱えるあきとくんお話。
    R15程度ではあるかもしれない。
    夢に堕ちて、夜の淵 ――とんでもない夢を見てしまった。

     目が覚めた瞬間がばりと跳ね上がるように起き上がると、暁人は勢いよく布団をはねのけ己の下半身を確認してしまう。――異常なし、だ。思わず顔を覆って地の底よりも深いため息をつく。それは安堵のものであり、当惑のものでもあり、自己嫌悪からのものでもある。
    「なんで、あんな夢……」
     夢に出てきたのは年の離れた相棒――KKと呼ばれる男だ。あの夏の夜に(強制的ではあったが)体を共有し、共に戦い、事件を無事に解決へと導いたのはまだ記憶に新しい。そのまま別れることを覚悟していたのに、どういうわけか彼を含め事件の関係者(般若除く)は無事に己の体を取り戻して甦った。
     あれから凛子とエドの熱心な勧誘により暁人もアジトのメンバーとして過ごしている。だが当たり前にKKと別々の体になった現状では、相棒とは言いつつも師と弟子のような関係になっていた。KKというバフがなくなった暁人は筋が良いと褒められはするもののあの夜に比べれば弱体化は否めないし、そして年上との経験値の差というものは一朝一夕で埋まるものでもない。KKという男は一人でそれだけの場数を踏んできたのだ。
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