ゼルダが戻った砦が大騒ぎになって、全種族揃って宴会する話 その日、ゼルダの帰還に砦は歓喜に沸いた。
鳴り止まぬ彼女を称える声が鳴り止まない。
リンクは集まる人々からゼルダを守りつつ、自らももみくちゃにされ、多くの物が彼の腕を、その背中を叩いた。
「よくやった!」と、そう誰かが言った。リンクの胸が熱くなる。
リンクとゼルダがようやく中央まで進むと、「どいてっ!ちょっとどいてよっ」と、突然プルアが人垣を押しのけて現れゼルダに抱きついた。
涙を浮かべるプルアにゼルダは、感謝を口にしてその体を抱きしめかえした。
その光景に、地下の梯子によじ登り氷柱に顔を出した者達も腕を振り上げる。
「ゼルダ様、万歳!」
「ハイラルに安寧を!」
皆が口々に叫ぶ。
この数ヶ月、誰もが不安の中、できる限りの務めを果たした。ここに──この世界にいる誰しもがそうだった。そこにゼルダは、百年前と変わらぬ命の輝きを見た気がした。
1808