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    Cxcy75jjuu

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    Cxcy75jjuu

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    こっちはななご♀
    といいつつ、ななみさんとげとうさんのはなし(呪専時代の一コマ)

    #七五♀

    かえる七五♀「七海、ちょっと時間ある?」
    「はあ、まあ」
    談話室に呼ばれて、七海と夏油は向かい合って、座った。
    「なんです?」
    「悟はさ、七海のことが好きなんだって」
    「………は?」
    晴天の霹靂というか、突然の爆弾を落とされた気分だった。
    「いえ、どう考えても、嫌いでしょう」
    入学して出会ってから、猫が胡瓜を見て飛び跳ねるが如く、七海は五条に避けられている。夏油はそれらを思い出して、くっと喉で笑い、目を細めた。
    「あれはどうかと思うけど」
    「おもってるんじゃないですか」
    「思うよ。でも、真正面から七海と会う以外は、目で追ってるからね」
    「はあ?」
    しかし、それがどうしたという話でもある。五条が自分のことを好きだろうが、嫌いだろうが、別に構いやしないのだ。だって、七海は五条の事をなんとも思っていない。むしろ、避けたいタイプの人間だと思っている。
    「少し、悟の話をしてもいいかい?」
    「すでにしてますが」
    「これは主観で、所感なんだけれど、あ、所々、硝子と話をして、概ね正解だと思うんだけど、ただ、悟には確認はしてないから」
    とそんな風に切り出した。
    五条悟は、男を、男性恐怖症、いや、嫌悪している。御三家というものは、概ね腐りきっていて、五条家もまさに、といった具合だ。入学した当初、悟はチグハグだった。髪はバサバサに切ってあって、傲慢、横柄に振る舞う。最初は先が思いやられたけれど、付き合ってみれば、チグハグ、繊細な少女だった。何処がって?まあ、ちょっと踏み込んだらわかるよ。私は男だから、それに時間がかかったけれど、たぶん七海はそれをクリアしているから。
    六眼と無下限術式の抱き合わせは数百年ぶりで、悟は生誕を祝福された、祝福される筈だった、男だったらね。御三家は総じて糞で、女性蔑視が強くて、悟でさえもそれに晒された。男を立てるべし、支えるべし、家を繁栄させるべし、その為にはどうするか、徹底的にそういう教育を受けていた。ただ、悟は術式を持っていたことと、頭が良かった。それがすべてではないと理解しているから、高専に入学した。御三家って、別に高専に入らなくとも階級を貰えるらしいよ、独自の判断らしいけど、概ね高専と変わらないんだって。兎も角、悟はそこから抜け出したかった。高専は所謂高校デビューだったんだよ。傲慢に横柄に振る舞う、男のように振る舞う、男物の制服だし、身長も高いから、一見見間違えるよね、とんでもなく顔が良いというのも考えものだね。
    や、脱線したな。あるときに、五条家の、あればたぶん母親なんだと思う、その人が乗り込んで来たことがあって、そう、乗り込んできた。悟が高専で、あまりにも傍若無人の、男のように振る舞っているから、あーなんだっけかな?女なのだから、そのふるまいはやめなさい、今すぐ家に戻ってきなさい、五条家をなんだと思っているのですか!とかかな。もっとなにか言ってたかもしれないけど、悟は全部無視した。見えてないように振る舞った。そのひとは、話を聞こうとしない娘に苛立ち、矛先を私に変えた。娘を誑かしたのはおまえかってね。昼ドラも驚きの、罵詈雑言だったなぁ。見た目、そう、目元は悟に似ていたかな、あのきつそうな感じが。美人だったよ、そう美人が、娘の胎にはどれくらい価値があるかを高校生に話すんだよ、引いたね、流石に。そもそも、私達はそう関係ではないし、別れなさいとかなんとか、手切れ金がとかも話してたかな、で、悟がブチ切れて、大暴れ。や、棟がいくつか無くなったから、大変な事件だったね……。で、これに晒されてたんだろうなって、思った。だから、女であるのが嫌だったんだろう。術式に関しては自信を持っているから、それを軸に、性格を作り上げたんだ。別に同情する必要はないと思うよ、一種の防衛反応に近いし、あれはあれで楽しんで振る舞ってる。
    そうだな、最初に男性を嫌悪してると言ったけれど、でも、人間不信に近いのかもね。その中でも男性を嫌悪してるのだろう。男はみんな生殖活動を最終的に求めてくる生き物だとおもってる。私に対しては、結構凄かったんだよ。まあ、お世辞にも線が細いタイプじゃないし、間違っても女性的じゃないし、でもまあ面白くて、つつきまくって、なんとかまあるくしたんだよって感じかな。
    「で、なんですか、結局」
    七海はそう聞いた。時折気になったところに口を出してみたが、なにが言いたいのかわからなかった。
    「で、最初に戻るんだけど、悟は七海のことが好きなんだよ」
    「はあ?この話で?私だって、決して女性らしくはないと思いますが」
    五条は女性にしては身長が高く、現在178センチの七海と同じくらいだろう。だが七海とて、日本人からすれば高い。目つきも悪いと自負しているし、まだ身長も伸びているので、筋肉もあまりつけることは出来ないが、しっかりと男性の体躯だ。女性に間違われたことはない。
    「王子さま信仰してるんだって」
    「………?なんです、それ」
    「金髪碧眼の、七海は緑だね、緑だと翠眼かな?七海は王子さまなんだって」
    「?????」
    はてなが頭を飛んだ。
    「新興宗教過ぎません?」
    「うん。私は生粋の日本人だからね、髪は黒、瞳は黒で、王子さまには含まれないんたって」 
    「意味わかりませんけど」
    「うん、私にも硝子にも理解できない、けど、悟の口から王子さまなんてワードがでるのが面白くて、」
    思い出し笑いで、顔を隠した。七海としては、なんだこれと思わざるを得ない。
    「だから、」
    「?」
    「だから、私のことを好きだと?」
    腕時計を見た。かなり時間を消耗した、と思ったのだ。
    五条は七海を見ると、飛び上がりそそくさと消えるのだ、毎回。既に慣れの境地だ。そもそも、七海は五条悟に関わりたいと思っていない。相手がそうなら、ラッキーというべきだ。ま、もし任務で一緒になれば、その支障の出ない範囲で、お願いをしたいだけ、と思う。
    「すみません、明日は任務なので、部屋に帰ります」
    「え、まだまだこれからなのに?」
    「夏油さん、後輩で遊ぶのはやめてください」
    「心外だな」
    「では」
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    Cxcy75jjuu

    DONEじゅそしになったごじょうさん
    またのお越しを「うぃーういっしゅあめりくりっすまっす、うぃーういっしゅあめりくりっすまっす」
    口ずさむ、このフレーズが好きなので、僕は年がら年中歌っている。黒のカソックを着て、こんな歌を歌っていたらまるで教徒だけれど、僕は神に仕えるタイプじゃないし、そもそも一神教って好きじゃないのよね。神様って沢山居てもいいじゃない。宗教論争をしたいわけじゃないので、控えておくけれど、どっちかてと僕は崇め奉られる方なんだよね。
    僕の名前は、五条悟。呪術師にして、史上最悪の呪詛師だ。加茂家のおっさんを越えた。ま、といっても加茂憲利のおっさんは倫理観の欠如したマッドサイエンティストの毛が強くて、呪術界に名前を刻んだのだけれど。僕は違う。単純に方向性が違う。僕は人を殺した。呪力で殺した。呪術で殺した。術式で殺した。この手で殺した。頼まれて、気紛れに殺した。そう、つまり、呪詛師ってわけ。元々僕の首には賞金が掛かっていたけど、それが跳ね上がった。え〜ふっしぎ〜呪術師でも首を狙われたけど、呪詛師でも変わんないんじゃ〜〜〜ん。でも、命を狙われる回数は減った、まともな術師は、僕の首なんか狙わない。だって、圧倒的に僕のが強いし。それに僕は、僕を殺しに来たやつに容赦しない。術師だろうが、非術師だろうが、別け隔てなく殺す。逆に殺さないときは、単純に気乗りしないときだけで、それこそ別け隔てなく殺さない。気紛れだ。
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