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    バルサミコ

    降志強火固定

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    バルサミコ

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    第12回 #降志ワンドロワンライ 開催ありがとうございます

    お題 「夏風邪」「噂話」
    所要時間 1時間

    付き合ってる降志。
    事後です。具体的な描写はないですが、ちょっと下ネタ気味なので自衛してください。

    安室さんのかわいい彼女「くしゅん」

    自分のくしゃみで志保が目を覚ますと、薄暗いベッドの上で、恋人の腕枕で布団もかけずに寝ていたようだ、全裸で。
    体温の高い降谷も表面は汗を冷房で飛ばされて冷えてしまっている。
    事の最中は暑くて冷房をガンガンに効かせていたが、終わると一気に冷えてしまったようだ。

    志保はこういうことをする時、限界まで絶頂し続けた後に気を失うように眠ってしまうことが多いのだが、今までは降谷が責任をとって志保の体を清めて服を着せるところまでやってくれていた(志保の限界を超えて嬲って楽しんでいるのだから当然だ)。
    しかし今日は、降谷もかなり疲労が溜まっていたようだったから、寝落ちしてしまったのだろう。

    (だから、大人しく休みましょうって言ったのに…)

    志保はエアコンを消すために、ヘッドボードに置いてあるリモコンを探そうと身を起こした。
    時計を見ると夜11時。してる最中は時間の感覚がないので何時間眠ってしまっていたのかわからないが、このベッドに押し倒されてからおよそ二時間なので、そう長い時間寝ていたわけではなさそうだ。
    そこで、もう一度、くしゅん、とくしゃみをすると、降谷も目を覚ました。

    「ん……、寝てた…」
    「冷えすぎてるから、エアコン一旦消すわね」
    「…うん…」
    冷房をオフにすると、部屋はまだ涼しいものの、じきに過ごしやすい温度になってくるだろう。
    降谷がこのまま寝るようなら、ひとまず下に敷いてしまっている布団の中になんとか潜り込ませよう、などと考えながら、志保はベッドサイドに腰掛けた。

    「私、シャワー浴びてく、く、くしゅん。……こんな間抜けな夏風邪ひきたくないわ」
    志保のくしゃみのかわいらしさに降谷が微笑んだ。
    「噂話でもされてるんじゃないか」

    「別に噂されるようなことは何もないわよ」
    「一昨日、ポアロで大学生たちと恋バナになってさ。今頃酒の肴にされてる頃かも」
    「は?私がこの街の人たちと話すときに困るから『安室』のときは恋人については黙ってるっていうことになってたはずよね?」

    志保が米花町の人たちに話す恋人の像と安室のキャラにズレがあるためだ。
    降谷の事情を多少知っている世良はいいのだが、蘭や園子、ポアロで会話に入ってくる梓と言った面々は、降谷が安室であるということを知らない。

    「梓さんは誰なのか詮索してきてたけど、名前まで言ったわけじゃないよ。すごくかわいい美人の年下恋人がいるって惚気てきただけ」
    「私のことかわいいと思う人もいないだろうし、仕事一辺倒の生真面目な社会人大人彼氏と言われて、”安室サン”と結びつける人もいなさそうだし、大丈夫かしら…」


    今心配しても仕方ないわね、シャワーを浴びてくるわ、と志保が立ち上がる。
    「あ、僕も行く」
    「あなた疲れてるんだから、えっちなことは厳禁よ!」
    「今のところ4勝2敗、だったかな…」
    二人で風呂に入った時にそういうことに至った回数を「勝敗」というなんて、と、降谷のやる気を感じ取った志保がムッとする。
    「わかってる、僕の体のこと心配してくれてるんだよな。はぁぁ、志保、優しい…好き…。惚気話したかった僕の気持ちわかるかい?」
    志保の隣にきた降谷が志保を覗き込もうとするので、全裸の志保は体を隠そうと腕を自分の体に巻き付ける。
    さっきまで舐めるように見ていて(降谷は夜目が効くのでベッドルームの薄明かりでも十分に堪能できる)(というか文字通り舐めていた)、これからシャワールームでじっくり戯れるというのに、ささやかに恥じらう姿も降谷にとってはとても愛おしい。いずれ恋人の正体を突き止められたらちょっと志保が困るかなとは思ったのだが、もう少しで安室の仮面も不要になるという気の緩みもあって、年甲斐もなくかわいい恋人に骨抜きにされて浮かれてしまっているのだから仕方ない。
    本日の1勝を確信した降谷だった。
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    バルサミコ

    DONE第4回 #降志ワンドロワンライ 開催ありがとうございます。
    「桃の節句」「寿司」
    所要時間 2時間くらい?

    同棲中の降志。例によってどこかの研究所勤務の志保はなんか捜査協力もしている設定です。
    一応「夕陽に染まった雛人形」を踏まえたお話です。
    ワンドロクオリティですがご容赦ください。
    やっぱりオチ考えずに書き始めるのは苦手だ。
    朝ごはんに食べたセロリも滋養強壮効果があるらしい本日は祝日で業務は休みだが、学会の準備が間に合っていないとのことで同棲中の恋人・志保が勤め先の研究所に出かけて行った。
    珍しく祝日に休みが取れたのに恋人と過ごすことができず落胆してはいるのだがお互い様である。
    余裕を持って準備したはずなのに…とブツブツと文句を言いながら家を出て行った志保のスケジュールを大幅に遅延させてしまったのは、降谷からの依頼も責任の大部分を占めているという自覚もあるので、降谷も志保に頭が上がらない。

    午前中に軽い家事とトレーニングを終えた降谷は、スーツに着替え、お昼のお弁当と差し入れを持って志保の勤める研究所を訪ねた。
    お詫びと激励をかねて、差し入れには春分にちなんだ牡丹餅や軽食を差し入れに行くことにする。
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    DOODLE第4回目降志ワンドロワンライ参加作品です。
    お題:「桃の節句」「寿司」「顔だけはいいのよね」
    (気持ち、↓の続きですが単話で読めます)
    https://poipiku.com/3237265/8260579.html
    「桃の節句」「寿司」「顔だけはいいのよね」 春の訪れを感じる季節。ポアロのバイトを終えた降谷が米花町を歩いていると、目の前に小さな背中が見えた。
     背中の正体は、大きなビニール袋を手に提げた茶髪の少女、一人だ。
     今日は桃の節句。雛祭りという呼び名の方が一般的だろう。幼い女子のいる家庭では、健やかな成長を祈り雛人形を飾る日。

    「哀ちゃん」
     背後から声を掛ける。夕飯の買い物だろうか、大きな荷物のせいでいつも以上に彼女の身体が小さく見える気がした。
    「今日は、博士の家でパーティはしないのかな」
    「しないわ。うち、雛人形ないし」
    「……そっか」

     彼女の買い物袋を引き、奪い取るように持った。彼女は「いいのに」と言いつつ、降谷の横を大人しく歩く。
     先月の節分では博士の家で探偵団らと豆まきを楽しんでいたが、今日は一人なのだろうか。幼少期からアメリカに留学していた彼女は、雛人形を見たことがあるのだろうか。遠く離れた国で一人過ごす彼女に思いを馳せ、勝手に寂しい気持ちになる。
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