karehari スタンプ大喜び※デ受いろいろ混在してます※更新順になってないことがあります。続き物とかはキャプションを頼りにしてください🙌 ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 17
karehariDONEフェイディノが道歩きながら喋ってるだけの話●付き合ってないビューティフルレシート あ、と跳ねたような声が隣から上がって、フェイスはそちらに視線を向けた。ディノが持っている白い紙切れは大人の両手には小さくて、そのちんまりとした様子がちょっと可愛い。大の男がそんなものを一生懸命に見て。とても三十前には思えなかった。 「何か珍しい印字でもあった? そのレシート」 歩きながら見る、といった器用なことは出来ないらしく、立ち止まったディノに合わせてフェイスも足を揃えた。 ブルーノースの歩道は綺麗に舗装されている。ちょうど靴の爪先の部分にタイルの目地があって、なんとなくはみ出さないように足を退かせた。陸上選手みたいな気分だ。スタートラインに見立てて走り出すほどフェイスはわんぱくではないが。なんなら子供っぽさをどこかへ置いてきたような小悪魔的な男である。小首を傾げて隣人の顔を覗き込むのが非常に様になっていた。 8454 karehariREHABILIキスディノ短文。挿入なしなのでR15くらい。デに口でしてほしかったんです。慣れたら上手くなりそうですね彼。※キースの方がかわいい描写あり 5167 karehariDONEニコセイ●CP要素ほぼなし 書いた人間だけがCPと思ってます●Sitdの後日談なので最終章バレ注意●しんみりとほのぼの●花言葉は良い部分のみ信じるのが好きです瑠璃風 大切な人が亡くなったとき、本当の悲しみは後から重くやってくる。 事後処理、街の復興、上層部による質疑応答。すべきことは山積みだ。ロビンがいなくなってしまった以上、彼以外で最も渦中にいた存在はセイジとなる。知っていること、思い出してしまったことは全て洗いざらい吐かされたとニコは聞いた。 主犯として扱われるリヒトは言動こそ落ち着いて大人顔負けではあるものの、あまりに子供だ。齢十ほどの幼児を尋問したなんてことが世間に知れたら。外的要因のせいであったとはいえ、ヒーローを罵り糾弾してしまった市民らの心は今ただでさえ繊細だ。あって当たり前だった、街のシンボルたる橋は強大な力でいびつに切り取られ、家族を喪った者も確かに存在する。エリオスに対しての不信感や、日常を平穏に過ごせないような不安感を抱かせるような自体は避けねばならない。 7177 karehariTRAININGニコセイ短文 ハロウィン衣装が好きで書いたなんにも気にせずふんわり読むやつです●ハロウィン・リーグからふんわり数ヶ月~一年経ってるタイミング●普通に欲のある🍳●恋情の🍳と友情の🥧Cute aggression 初めてのハロウィン・リーグは成功に終わった。ニコはそう記憶している。 研修チーム五人に共有された写真は皆柔らかな表情を浮かべていて、日頃決して喜怒哀楽に富んでいるとはいえないニコも、どこか上機嫌に写っている自分の姿を金の瞳で捉えながら、過日をぼんやりと思い返す。 着付ける際の煩雑さに反し、とても着心地の良かった白と黒の衣装。ビアンキがヒーロー業の傍ら、忙しい合間を縫って一から仕立てたものだ。金糸の刺繍、星のアクセサリー、天使の輪をアレンジしたような髪飾りは射し込む後光にも似て、それから左胸を彩る羽細工はニコとセイジ、二人だけの揃いである。清廉潔白。本当に天使みたいだった。 「セイジに、よく似合ってた」 4106 karehariDONEディノハッピーバースデー!●例年通りどんどん不健全な会話になる●例年通りルーキーに申し訳ない●例年通り付き合ってる二人なんだ例年通りか…ってかんじで読んでください祝福はシークレットベースにて 誰も彼もが屈託ない笑顔で浮かれている。 いつにもまして明るい部屋、過ぎるほど賑やかな空間の中心に、とうに顔の筋肉の緩みきった男がいた。本日の主役である彼はふにゃふにゃと、アッシュ曰く「腑抜けたツラ」をしていて、幸せを絵に描けばきっとこのような、などと思いながらキースは新たな缶ビールの蓋を開ける。 今日は飲んでもいい日なのだ。日頃やかましく叱ってくる小さいメンティーも大きい同期もなんにも言わない。自分の誕生日と同等かそれ以上に、三月二十二日を喜んでいる。他者もご機嫌にさせる、ディノ・アルバーニという男はそういう人間だ。 「MVP貰ってもいいくらいの働きだよなあ、オレ」 そんな賞、まあ別に欲してはいない。あれだけ喜んでくれたのだ、報われてなおお釣りまで来る。賑わいから二人分ほど離れたところからピンク色の髪を眺めて、キースは一人満足げに口角を上げた。 3492 karehariREHABILI勝てない●副題~キースはとっくに知っている~●ブラ→←ディノ●付き合ってない●いつも通り捏造たとえ夕陽だって君には「オレを間に挟むなよ」 辟易したような顔、しっしっと手で払うような仕草、それだけ残してキースはアルバイト先へ向かった。 学費と生活費を自らの身体一つで調達する彼のことは素直に尊敬している。普段の態度も良かったのならもっと手放しで褒められるのだが──などと考えて、ブラッドは一度キースを頭から追い出した。友人相手にしては無礼、否、友人相手だからこその雑な扱いか。 なんにせよあばよと去っていった男に対していつまでも不満を抱いているわけにはいかなかった。ブラッドには今からすべきとても重大なミッションがある。 「ブラッド、お待たせ!」 駆けてくる足音がすぐ傍で止んで、水色の瞳が覗き込んでくる。よく共に過ごす三人のなかで一人だけ、空想みたいな淡い色ばかり持つ友人。 5157 karehariDONEキデwebイベント用展示小説。恋人じゃない二人が恋人になる話。イベント後もこのまま、もしくはpixivに投稿しますので、開催期間中でなくとも閲覧いただけると思います。●健全●いつにも増して捏造過多●性別の明記のない司令が出ます お好きな解釈でどうぞゲーム本編と齟齬が生じましたら齟齬ごと大きな心で包み込んでください。One more shot.One more shot. クリスマスオーナメントで飾り付けるには早いが、風はもう随分と肌寒い。変わらず温度を保ったままのものといえば若者たちの熱気だろうか。西の街の空気は本日も享楽的である。 馴染みの街を馴染みの男が二人並び歩く。片方がパステルカラーの出で立ちであるから、隣がくすんだ色合いでちょうど目に優しい。性格の差も影響しているのか、ディノとキースはそういう、まるで季節の変わり目をかたちにしたような印象を持たれるヒーローだった。通りすがりのちびっこに手を振られて、ディノが笑顔で振り返す。ほら、と肘で軽くつつかれたキースもまた緩慢な動きで手を振った。 本日の彼らは揃ってオフで、行き当たりばったりの適当なコースでぶらついている。 27016 karehariTRAININGキスディノハロウィン話●そこまでいちゃついてない●CP話というよりキースの話寄り●実は付き合ってない●モブ男児がものすごい喋るイエローウエストの雑然とした路地のうちのひとつ。その端っこで小脇にかぼちゃを抱えて怠そうにしているキースを見て、ハロウィンは先週だよ、と思わずまともに返してしまったディノは悪くない。そしてキースも別に悪くはないので、ため息で返した。 「向こうの角家んとこのガキにもらったんだよ……めちゃくちゃかさばるわ」 「向こうの角家……って、ジョーンズさんのとこ?」 「そ」 出所が判明したかぼちゃを覗き見る。これで煮物でも作ってくださいというお裾分けの線も考えたが、ディノの目に映るのはやはり顔にすべく三角だの四角だのに数ヶ所くり抜かれた、どう考えてもジャックオランタンであった。つまり、多分食用ではない。 本日のパトロールはキースとフェイス、ディノとジュニアで組んでいたため、こうして最後に合流してこれから帰路だ。フェイスはこの愉快な出で立ちと化したメンターと並び歩いていたのだろうか。考えただけでディノは面白い気分になってしまった。 6862 karehariDONE診断で「キスディノはオフィスで致す」と出たので、うっかり書きました。●R15程度●ブラッド様お疲れ様です頭からっぽにして読んでください。オフィスでするな「……下、脱がせてもいいか?」 「ん……いいよ、キース……」 お互い、ちょっと盛り上がってしまった。 日々の業務にプラスでアクシデントが割り込んでくる、ここ最近はそういうことが多い。春だから仕方がないのだ。人間もサブスタンスもはめを外したい気分になるのだろう。後者のことは知らないけれど。 忙しさに疲れきったキースは、オフの前夜には酒を入れなければやってられなかったし、抜けきらないアルコールのせいで翌日は泥のように眠ってしまう。いくら体力に自信があるディノであっても、ばたつく時期には何度か共同スペースのソファーでうたた寝したりもした。チームの年長者が二人して休みをとってしまえば万一の際にすぐ動けなくなるから、この時期の休みは基本的にかち合わない。一ヶ月に二、三度がいいところだ。 4932 karehariTRAINING付き合ってないフェイディノがお互いの未来を予約しあう話真面目な皮かぶってますが勢いでごり押す話です未来の恋人彼が好むような上質なショコラというものは大抵の場合むやみやたらに甘くはない。ショコラティエが腕によりをかけた見目、そのあとは香りから風味、くちどけを楽しむものである。品のよい黒の光沢、それをまるで恋人の柔肌に触れるような優しい力の指で摘まんで、フェイスは魅力的に開いた口元に導く。美しい絵画の光景だ。 ディノは隣でその横顔を眺めていた。自分だったらこうはいかない。ぱっと取ってぱくりだ。少女のような可憐さで箱から拐われる瞬間を待つショコラも、フェイスに食べられるのであれば本望であろう。 「うん?そんなに見つめてディノも食べたい?」 「え?ああいや、綺麗だなって思って」 「ショコラが?」 「フェイスが」 外装だけで数千円はしそうなアイリスカラーの箱をディノの前に寄せようとして、フェイスの手が止まった。 4618 karehariDONE両片想いのブラディノがデートする話●いろんな捏造を楽しく煮込んで作ったのでなんでも食える方向け●かっこいいブラッド様はいらっしゃらないですエンドレスサマーブリーズいわゆる年の暮れであった。 見えない何かに追われる人々は焦るように道を急ぎ、散漫となった注意力で小さないざこざを起こす。街を守るというヒーローの仕事は、そういった大なり小なりのトラブルの間に入り調停者となることも含まれた。 サブスタンスやイクリプスに年末年始の概念が存在するのかは分からないし、前者は多分無い気もする。けれどもここ一週間ほどは彼らの出現に対する出動要請もなりを潜め、ディノ達ヒーローは市民への対応を主な業務内容としていた。一人暮らしの老人の荷物持ち兼話し相手、繁華街のスリの捕縛と更正、家出少女の説得。人と接するのが好きなディノは、そのどれもを嬉々と買って出た。 ブラッドとオフの日が被っていることにディノが気づいたのは三日前だ。腕っぷしを必要とする仕事が少ないと、なんとなく体が鈍ったような気分になる。動きたがりのディノは夕食後、汗を流しにトレーニングルームに赴き、たまたまアキラと出くわした。 16865 karehariDONE前作キスディノ(一問一答~)のすき間のフェイスとジュニアの話です※前作中盤の「キースの算段」の話※変なことは書いてないつもりですが、人によっては蛇足かも※CPはキスディノのみ※フェイス19歳夜の守り人九つ歳上のメンターが慌ただしく駆けていくのを、リビングでまったりと過ごしていたフェイスはちょっと驚いた様子で見送った。行き先はどうやらバスルームで、顔色は妙に赤い。いつもは持って入らないスマートフォンが防水バッグに詰められ連れていかれているのがフェイスのマゼンタの目に映る。 推測出来る理由はいくつかある。うち、この場合は急ぐ必要はないだろう、あれならフェイスを見つけて声を掛ける余裕はあるだろう、と頭の中で考えて省いていくと一つが残る。 「やっとかぁ」 間延びした声で、隅に箔柄の入った黒い小箱から気に入りのショコラをつまんだ名探偵フェイスがもごもごと呟いた。 俗な言葉で言ってしまえば、同室に住まうメンター二人、キースとディノはデキている。公言はされていないものの、最近の空気感が明らかにこれまでと違うのだ。距離感はもともと狂っているのであれだが、どうにもこう、ふんわりとした幸せそうな雰囲気が二人を包んでいるようにフェイスには見えていた。分別のある彼らは業務に支障をきたさず、自分やジュニアの前で恋人の振る舞いをすることもない。大人なのだな、と感心するほど。 7500 karehariDONEキスディノ(R18)ゆっくり進める初夜※キースが他者で経験済の描写あり※ディノが少しMっぽい発言する(それにちなんだ特殊な行為が入るわけではないです)↑苦手な方は閲覧をお控えください 25072 karehariDONE両片想いのブラディノの浄罪と新たな罪の話・ハッピーエンドです・ブラッド様 寝てくれ罪ばかりの僕らはまたこの夢か。 黒く重いカソックに身を包んだブラッドはただ二本足で立っていた。いつの間にか手に持っている錫杖は簡素ながらも質の良い艶を湛え、持ち手側には赤紫の宝石が埋まっている。己の瞳とよく似た色が白いグローブを仄かに光で染めていた。 ブラッドが見つめるのは一人。自分の足元に跪く青年が目を閉じ祈りを捧げていた。淡く春めく桃色の髪がこうべと共に垂れて旋毛が見える。汚れなく磨かれた床に透明な雫が絶えず落ちるのを、ブラッドはただ絶望しながら眺めていた。拭ってやりたくても足は縫われたように動かず、そうしているうちに男──ディノの顔が上がる。 神の断罪を待つ男が、それだけが唯一の救いだとでもいうように微笑んでいた。水の張った瞳が、朝の清澄な空のように美しい。 8345 karehariDONE急に寒くなったのでキスディノが衣替えをしながら喋ってるだけの話部屋も気持ちも散らかるばかりで「あっこれ懐かしい!まだ着られるかな」 シャツやパーカーを出しては広げ広げては出しを繰り返す男が一人。いちいちコメントを付けないと気が済まないのか、とキースは自室に設けたバーカウンターを背に丸椅子に座り、ディノのとっ散らかった部屋を見つめていた。カラフルな部屋のカラフルな出で立ちの主がカラフルな衣装をベッドや床、様々な場所にぽいぽいと並べていく。この調子だと最悪夜までに終わらず、寝る場所を失ったディノはキースに泣きついて同衾したがるかもしれない。建前としては面倒臭い。本音は、それはそれで美味しい展開。 「ディノ、お前さっきから出してばっかじゃねえか。どんだけあんだよ」 「だって~!一回出さないと夏物入れられないし……そ、それに状態が綺麗だから捨てるの勿体ないだろ」 4829 karehariDONEキスディノディノが熱出したので甲斐甲斐しくキースが世話を焼いてくれますねつよりあつい大切なものを増やすということは諸刃の剣だ。得られるものは決して強さだけではないとキースはもう知っている。そしてそれを教えてくれた愛と平和を謳う男は今日に限って随分とおとなしい。苦しげな息遣いが哀れでならなかった。 「なかなか安眠できねえよなあお前は」 真っ赤な顔のディノは昏昏と眠っている。じわりじわりと滲んでは流れる汗をタオルで拭ってやる作業はもう何度か繰り返した。額に乗せた冷却シートの温度を確認しながら、キースは少し前に起きた事件を思い出す。ちょっとしたアクシデントだ、本当にちょっとした。 穏やかな昼下がり、ウエストセクターの歓楽街からの出動要請に応じた。もはや襲撃慣れした若者達は避難も早く、街の破壊も慌てた老人がよろけて店のシャッターを軽くへこませたくらいの最低限で、転倒して膝を擦りむいた市民が数人、死者もなし。ただふよふよと飛来したサブスタンスがしばらく雨を降らせただけだった。 6149 karehariDONEキスディノ習作飲んでピザ食って喋ってるだけキース・マックスは拗らせているアカデミーで声をかけられた日のことは今もよく覚えている。毎日それとなく陰鬱で消極的、人と交わらない生活を送っていたキースの視界に一筋、光が差したようなそんな心地だった。 うかつにも始まった当たり前と化した日常と、それが突如壊れたあとの絶望。まだ当分褪せそうにない記憶が不意に甦って、酒瓶を傾ける手がぞくりと震えた。この一杯でおしまいにしような、と子供を相手するみたいに言ったディノは今、トースターの前で香ばしい匂いが漂ってくるのをうきうきと待っている。 可愛い。そう思ってからキースは暇している方の手で額を押さえた。二十八の男に対して可愛いとはなんだと自問したとて、片想いの年月が長いのだから仕方ないだろうと諦めまがいの納得が生じる。 7097 1