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    miNa1423

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    miNa1423

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    カブユウ前提で、ユウリさんが振られる話。過去に書いた話を加筆修正したもの。
    この後、カブさんからはっきり別れようと言われボロボロになるユウリさんまで書いたものの、どうやっても修復できず、保留行き。

    #カブユウ

    フラれ話「ガラルにはいないかもしれないけど、世界には君より強い人がいるかもしれないね」
    ちょっとした雑談だった。
    彼の故郷ホウエンのポケモンから話が広がっただけ。
    その話をしてから、何となく頭に残っていた。

    私よりも強いトレーナーがどこかにいると、

    ダンデさんを打ち破り、私自身もダンデさんと同じように長期間チャンピオンの座に立っている。もちろん、悔しい思いをしたこともあるし、完全に力を出し切ったバトルができたかと言えば違う。まだまだ改善の余地はあるのは私自身がわかっている。
    それでも、私はチャンピオンの座に立っているということは、
    私が負けることはない、と私に思わせていた。

    きっと、それがおごりだったのだろう。


    ワイルドエリアの奥、人が来ないような場所に自分以外の存在をみることになるとは思わなかった。その人は、赤い帽子にラフな格好をした、私よりも少し年上な男の人だった。黒い髪にすっとした顔立ちがなぜだか彼を思い越してしまう。

    『目があったね』

    彼が何かを言ったが、言語が違うのだろうか聞き取ることができなかった。
    でも、彼がポケモンボールを構えた瞬間に、何を言ったかは理解した。
    チャンピオンとしての、血が騒ぐ。

    地形を破壊するような威力に、巧みな技構成、かかるとわかっている罠にもかかってしまった。不意をつく余裕もない、油断させる隙もない。
    怒濤の攻撃になすすべなく、私の体感だと一瞬で決着が付いた。

    別格だった。

    『たのしかった、ありがとう』
    地面にひざを突いて、呆然としている私に、彼はなにか声をかけると、そのまま背中を見せて消えていった。

    その人が消えた瞬間、体中に熱が駆け巡った。

    ダンデさんに連絡をつけ、無理矢理休暇をもぎ取ると、そのままワイルドエリアに引きこもった。食事も睡眠も邪魔、ただひたすらに技を磨き、身体を鍛え、バトルにあけ狂った。
    ときおりくるメールにも気づかず、テレビもSNSも全部無視して外部の情報をすべて遮断した。私にとってはすべてを掛ける価値のあるものだった。


    相棒であるインテレオンの技が切れた、同時に私自身の集中力も切れたので、休憩を取ろうとインテレオンをボールの中にしまう。全身にじっとりと汗がにじみ、不快感が大きい。そろそろ水場を見つけて、水浴びでもしようか。

    トレーニングしていた場所の近くに構えたテントが明るく光で照らされているのに気づいた。まさかと思って、駆け出すと、すぐに思っていた人物の姿が見えた。
    「お疲れ様、僕の手作りで悪いけどスープができている」
    「あ、ありがとうございます」
    テント前のたき火でスープをかき混ぜているカブさんとはつい最近恋人になったばかりだ。強くて優しくて、困ったように笑うカブさんに恋をして、何度も何度も思いを伝えて、ようやく首を縦に振ってくれた。
    バトルのことしか頭になかったはずなのに、急に胸が熱くなる。髪もボサボサ、服も汚れているし、汗臭くてみっともない。
    「ちょっと、汚れているので着替えてきます。待っててください」
    「気にしなくていい、おなかがすいているだろう?」
    慌ててテントに入ろうとする私の答えを待つ前に、カブさんはスープを皿に掬っていた。
    しぶしぶと彼の隣の椅子に座ると、皿一杯に入れられたスープを手渡された。
    コンソメの簡単なスープなのに、野菜がよく煮込まれてくたくたになっており、干し肉の塩見が効いていてひどく美味しく感じた。チョコバーや栄養ブロックだけでは満たせない、暖かさと幸せを感じた。
    私が皿を空にするのを確認すると、カブさんはゆっくりと問いかけた。
    「ダンデから、君がどうしても譲れない理由ができて、休みを取ったと聞いた」
    「はい」
    仕事を休んでしまった。周りの人に迷惑を掛けてしまった。カブさんにこんなところまで足を運ばせてしまった。
    自分が身勝手なことをしているのが理解できているので、肩身が狭い。謝ろうと口を開いたとき、カブさんのまっすぐな瞳と目が合った。
    「せめて、僕には何があったか教えてくれるだろう?」
    その表情が優しくて、それでいてどこか好奇心をにじませているのが分かって、私も思わず心が躍った。

    「…………私とそれほど年も変わらないのに、バトルの経験値が全然違うんです。それに技構成もガラルの主流とは違っていて、あとは、ポケモンを大切にしているのがすごく伝わって、バトル中も何度もポケモンと意思疎通をしていた。本当にすごいトレーナーで……」
    彼を思い出すと、いくらでも言葉が浮かんできた、いや、言葉じゃあ表しきれない思いがわき上がってくる。
    「私、あの人に勝ちたいんです!!」
    あの時の悔しさと、世界を知った感動を余すことなく伝えた。あの時のことを思い出すだけで、全身が熱く高揚する。圧倒的すぎて勝てない相手をどう切り崩そうか、自分たちがどう変われば、あの技をしのぐことができるのだろうか、考えるだけで胸が熱くなる。
    私ばかりが反しているのに気づいて、ふとカブさんを見れば、いつも光を反射して輝いている、カブさんの瞳が、ほの暗く漆黒に見えたのが気になった。
    「あの、カブさん…」
    「いいバトルをしたんだね、うらやましいよ」
    いつもの明るい声で遮られると、カブさんは鞄の中から食料の入った袋を取り出した。重たい水やいくつかの消耗品も一緒に。
    「そろそろ僕は帰るね」
    「でも、もう遅いです」
    西の方角を見れば、夕日が爪先程度覗いていた。かすかに赤く染まる山々も、すぐに闇に包まれてしまうだろう。ここはワイルドエリア、夜間の単独行動の危険性は私よりもカブさんは理解している。
    「朝から会議が入っているんだ」
    「なら、せめて朝日が出るまででも。私の飛行ポケモンでエンジンスタジアムまで送りますから」
    カブさんが心配なのもあるけど、もう少し一緒に、二人きりでいたかった。
    引き留めようとする私の肩に手を置いて、カブさんは言った。
    「納得できるまで、頑張りなさい、そんな君をいつも応援している」
    カブさんが応援してくれる、そう言ってくれるだけで、胸が一杯だった。
    だから、カブさんの笑みがぎこちないことにも気づかなかったし、告げられた言葉の意味もただの挨拶にしか思えなかった。

    「さよなら、ユウリ」
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    モンハン(ライズ)クロスオーバーカブユウ。
    太刀使いカブさんと新妻受付嬢ゆちゃん。R18です。
    地雷ない人向け。いろいろ荒い
    早朝、中庭から水を使う音がする。伏していた床からはたと起きて、ユウリは障子の先を見やった。朝の光がしらしらと障子紙を照らし、部屋は薄明るい。着崩れた浴衣の襟元を整えながら立ち上がり、裾を払って障子を開け縁側に出た。
    雨は昨晩まで続いていた。庭木の一つ一つに名残りの雫が宿って、燦然と朝日を反射している。
    庭の右手には井戸があった。見れば夫の姿もそこにある。裸の背が清水に濡れている。伺う端から夫は、汲んだばかりの井戸水をがばと被った。
    肩のあたりから湯気が昇るようだ。ひどく張り詰めているのが分かった。早々、狩りに出るつもりなのだ。ユウリは声をかけず、黙ってその一連の動作を見守る。二度、三度、夫は繰り返し水を浴び、最後に深く長いため息をついて
    「使うかな」
    背を向けたまま低く言った。
    「ごめんなさい」
    ユウリは身を縮める。
    ほつれた襟足の毛を慌てて整えながら、
    「邪魔するつもりでは」
    「…大丈夫だよ」
    カブはたちあがり、水気を拭ってからこちらにやってくる。
    「起こしてしまったかな」
    首にかけた手拭いを掴みながら、微笑んだ。
    「いえ、その」
    「無理はしなくていい」
    ユウリは、思い切って尋ねた。 4055

    TokageIppai

    DONEカブユウというかカブ←←←ユウなバレンタイン小話。つきあってない。
    男女カプはじめて書いた……お口に合えばどうぞよろしくお願いいたします。
    ※ユウリちゃんの言動がキモオタのそれです
    カブさんにバレンタインチョコを渡しに行くユウリちゃんの話 バレンタイン。それは冬の終わり、大切な人にチョコレートを贈るイベントである。もとはカントーだかどこかで始まった風習らしいが、ここガラルでも徐々に──主に若者達の間で──浸透してきている。私もマリィと一緒にチョコを作って、ホップとビートにプレゼントした。ホップは勉強の合間に食べるぞ! とすごく喜んでくれたし、ビートも彼らしい憎まれ口を叩きながらもちゃんと受け取ってくれた。ジムチャレンジが終わってそれぞれの道に進んだあとも、こうして彼らとの付き合いが続いているのは本当に嬉しい。
     ところで私にはもう一人、チョコレートを渡したい相手がいる。エンジンシティのジムリーダー、カブさんだ。
     カブさんへの気持ちが恋なのか、と聞かれると、正直よく分からない。そういう関係になるにはあまりにも生きてきた時間の長さが違いすぎるし、想像しようとしてもうまくできないのだ。そもそもこんな子どもに言い寄られて本気にするほど、常識にとらわれていないタイプの人だとも思えない。そういうところも含めて好きなのだ。
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