PuddingPuddingPudding【オル相】「んぁ?」
冷蔵庫を開けた相澤が疑問の声を上げたのを皿を洗いながら背後で聞いたオールマイトはその訝った気配にハッと忘れていた事実を思い出した。
「あっごめん相澤く」
「あんた、俺のプリン食いました?」
謝罪に覆い被さった相澤の不機嫌を隠さない表情にピシッと背筋が伸びる。しょうがない、反射的に正すくらいに彼のこの気配には昔職員室で躾けられたものだ。
「う、うんごめんさっきちょっと調べ物をしていたら甘いものが食べたくなって……ごめん、次にコンビニ行ったら買ってこようと思って、た、んだけど」
相澤があのプリンを買ってきたのは昨日の夜だ。相澤はそれを直ぐに食べなかったし、オールマイトは甘味を欲した体に負けて手を伸ばしてしまった。新しいものを買ってきておこうと思ったのに今晩に限ってコンビニ行くより相澤の帰宅が早かった。全ては言い訳だけれど、片方だけ残った目を細めて凄まれると彼があのプリンをとても楽しみにしていたことがひしひしと伝わってきて申し訳なさが跳ね上がる。
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