夜這いするベニソウ「……っおい、お前……っ!」
ずぼりと掛けていた布団の中に手を突っ込んで目当てのものを掴むと上へと引きずり出す。
猫の子よろしく首根っこを掴まれた相手は濡れた口元を手の甲で拭いながら澄まし顔をしていた。
「夜中にいきなりちんこを咥えにくるなって行ったろ」
「仕方ないだろう。仕事終わりで昂ぶったんだから」
反省の色もなくプイと反らされた横顔に中途半端に咥えられて放置された自身がピクリと反応する。やめろ。正直な奴め。
「だからだなぁ。寝てるところを咥えないで起こせって言ってるんだ」
「……お前だって疲れてるだろう」
急にしおらしいこと言いやがって。そんな気遣いが出来るのに夜這いはやめられないのか。
でも他に行かず俺のところにしかこないこいつが愛らしい。
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