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    時雨子

    フェリディミ

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    時雨子

    DONE青後半は少しずつ互いの想い(重い…)を分かっていけるといいよね

    殿下外伝が白銀乙女なのを都合よく解釈しようそうしよう
    ◆献身の在り処は

    「あの皇帝の首を。ディミトリ、お前のために」

    フェリクスが分厚い刀身を抜き放つ。あれは、いつか見せてくれたゾルタンの剣か。その隣では、ロドリグが馬上で槍を構え直す。
    何かがおかしい。フェリクスは、ロドリグは、俺を正しい道へ引き戻すためにずっと奔走していてくれたはずだ。その二人が目に憎悪を滾らせ、帝国軍を迎えうっている。
    違う、待ってくれ。もう俺はちゃんと気付いたんだ。他ならぬ、お前たちのお陰で。
    ……そうだった。ロドリグは死んだはずだ。俺のせいで。ロドリグは己の信念に従って死ぬのだと言ってくれたが、俺が愚かな行いを続けていなければあいつが死ぬ必要は無かったのだ。
    此処はどこだ。見覚えのある堅牢な城壁。目の前には帝国軍とかつて黒鷲学級の生徒であった複数の人間と思しき将がいる。そして、中心にはエーデルガルトと彼女に寄り添う見慣れない緑髪の女。誰だろうか。どこか先生に似ている気がするが、そんなはずはない。先生は男だ。似ているところがあるとしたら、その珍しい髪と瞳の色ぐらいだ。しかし、それ以外にもどこか得体の知れない雰囲気がある。
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