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SPUR ME不死身の生命体として研究所に収容されている魏無羨を研究員藍忘機が逃がそうとする話。⚠️人体実験の描写あり
運命の果実を一緒に食べよう① 藍忘機は戦慄した。
研究職に就いて十三年。遂に国の極秘機関に配属されたこの日、表情が全く変わらないと噂されているその顔に隠しきれない興奮を滲ませながら新しい職場に入った。厳重な扉、建物の隅々まで映し出すように設置された監視カメラと窓が一切ない密閉された空間が、この研究の重要さを物語っていた。
「さぁ、ここだ」
新しい上司に連れられて立ったのは、研究所の中で最奥地にある研究室のドアの前。登録しておいた生体情報を読み込ませると、認証が成功したことを知らせる軽やかな機械音が鳴り響き、ゆっくりと扉が開かれていく。
埃一つ落ちていない真っ白な廊下とは一転し、室内は薄暗かった。
「今は『就寝』の時間だから照明は落としているんだ。それは踏むなよ」
4167研究職に就いて十三年。遂に国の極秘機関に配属されたこの日、表情が全く変わらないと噂されているその顔に隠しきれない興奮を滲ませながら新しい職場に入った。厳重な扉、建物の隅々まで映し出すように設置された監視カメラと窓が一切ない密閉された空間が、この研究の重要さを物語っていた。
「さぁ、ここだ」
新しい上司に連れられて立ったのは、研究所の中で最奥地にある研究室のドアの前。登録しておいた生体情報を読み込ませると、認証が成功したことを知らせる軽やかな機械音が鳴り響き、ゆっくりと扉が開かれていく。
埃一つ落ちていない真っ白な廊下とは一転し、室内は薄暗かった。
「今は『就寝』の時間だから照明は落としているんだ。それは踏むなよ」
醒(せい)
SPUR ME前々から書き溜めていたこの話(https://poipiku.com/337602/5758632.html)の続きの猗窩童。冬が終わる前にどうにか完成させたい一心のケツ叩きとしてアップします。
・二人とも鬼時代の記憶あり
・童磨が感情豊か
・猗窩座から童磨への矢印がデカい
・二人ともキャラ粉砕
・何でも許せる方向け
以上を踏まえてどうぞ 3976
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SPUR ME『愛に重さがあるとしての続きを書く』タグから。マサ音くんはお互いに自分たちの気持ちを己では重いと感じているし、周りも「ちょっと……」みたいに思ってるけど相手に対しては全然そう感じてなくて寧ろ物足りなく思ってそうなイメージ。愛に重さがあるとして。(マサ音)愛に重さがあるとして、この愛は重いと定義された時にそれを決めるための基準とはどこからやってくるのだろうか。
そう問い掛ければ赤髪の彼は「うーん……?」と腕を組んで唸り始める。哲学的なことはよく分かんない、と言いつつもこうして一生懸命に考えてくれるところは本当に愛らしく、好ましい。
では質問を変えて、俺の愛は重いだろうか?と問い掛ければ「全然!」と首を横に振り、寧ろもっと重くても構わないと嬉しそうな顔で明るく言い放った。
いつだったか、彼の元同室たる友人が「あの男は依存し過ぎている」と眉を下げて俺の心配をしてくれたことがあったが、本当にそうだろうか?と聞き返した覚えがある。確かに愛に飢えていることには違いないとは感じるが、それが依存や重さに感じたことは一度たりともない。
585そう問い掛ければ赤髪の彼は「うーん……?」と腕を組んで唸り始める。哲学的なことはよく分かんない、と言いつつもこうして一生懸命に考えてくれるところは本当に愛らしく、好ましい。
では質問を変えて、俺の愛は重いだろうか?と問い掛ければ「全然!」と首を横に振り、寧ろもっと重くても構わないと嬉しそうな顔で明るく言い放った。
いつだったか、彼の元同室たる友人が「あの男は依存し過ぎている」と眉を下げて俺の心配をしてくれたことがあったが、本当にそうだろうか?と聞き返した覚えがある。確かに愛に飢えていることには違いないとは感じるが、それが依存や重さに感じたことは一度たりともない。