bell39399
SPUR ME遅くなっちゃった。でも私ルールでは私が寝るまでは今日なのでセーフ。ファンブックによるとエレインちゃん、かなり長時間バンの顔眺めてますね。妖精時間…
朝日がカーテンの隙間からこぼれ、バンの輪郭を光の線できれいに縁取る。眠るバンの顔は日中よりも穏やかで、幼くさえ見える。エレインはそれを眺めるのが好きだった。本人には内緒だが、運命の七日間、あの頃もこうして《変な人間》を眺めていたものだ。
この寝顔をずっと見ていたい、いや、できれば起きている時も。でも起きたら何れはこの森から出ていってしまうだろう。だったらいっそずっと寝ていればいいのに。
あの頃はそんな事を考えていたっけ、とエレインは小さな痛みとともに思い出す。今ではもう、もうそんな心配はいらないのだ。
―― 一度は喪った筈の命。もう二度と貴方とこうして過ごす事など叶わない筈だったのに、私の命も願いも奪い返してくれたバン。長いだけの生に倦んでいた私だけれど、今は生まれてきた事に、生かしてくれた貴方に感謝しているの。この気持ちを私が生まれた日に、形にして伝えたい。
573この寝顔をずっと見ていたい、いや、できれば起きている時も。でも起きたら何れはこの森から出ていってしまうだろう。だったらいっそずっと寝ていればいいのに。
あの頃はそんな事を考えていたっけ、とエレインは小さな痛みとともに思い出す。今ではもう、もうそんな心配はいらないのだ。
―― 一度は喪った筈の命。もう二度と貴方とこうして過ごす事など叶わない筈だったのに、私の命も願いも奪い返してくれたバン。長いだけの生に倦んでいた私だけれど、今は生まれてきた事に、生かしてくれた貴方に感謝しているの。この気持ちを私が生まれた日に、形にして伝えたい。
sorairoskyblue
SPUR ME次に書きたいお話は、天桃ちゃんと宇煉だよっていう、意志表示のための尻叩き。書けるかどうかは仕事とモチベにかかってるので、面白そうな導入だと思ったら褒めてほしい(素直)
めっちゃくちゃ導入までです。 2
x_spr1
SPUR ME2022/03/06 21日の新刊予定だった漫画、絶対間に合わねぇ…ってことで全然違う内容の小説にします。現パロ大学生ルルスザ(付き合ってない)の同居短編集の予定です。尻叩きにプロローグ。まだ推敲してないんですが、蛇足が多いので本になるときはだいぶ変わると思います。おはよう、おやすみ、いってきます すっかり明るい空を見て、夏が近いなとスザクは思う。
午前五時三十分。起床時刻にしては少々早いが、スザクにとってはいつものことだ。幼い頃、懇意にしてもらっていた武道教室の師匠の元で生活をしていた時期があり、そのときにすっかり身についた癖のようなものである。目覚ましがなくても、夜のどれだけ遅い時間に就寝したとしても、身体は目覚めの時間をしっかりと覚えているらしい。……引っ越し祝いにと師匠からもらった目覚まし時計は、結局今日も役目を与えられぬまま、かちかちと針の動きを進めているだけだ。
ううん、と腕を大きく伸ばして、スザクは洗面所へと向かった。
スザクが住んでいるのは、通っている大学から徒歩で十五分ほどのマンションである。キッチンにトイレ、風呂、洗面所があり、さらに六畳ほどのフローリングの部屋が三つ。駅から近くはないとはいえ、大学生が住むには贅沢すぎる物件だ。自身のアルバイト代のみで生活費や授業料をまかなっているスザクに、普通であればこんな部屋を借りる余裕などない。
5969午前五時三十分。起床時刻にしては少々早いが、スザクにとってはいつものことだ。幼い頃、懇意にしてもらっていた武道教室の師匠の元で生活をしていた時期があり、そのときにすっかり身についた癖のようなものである。目覚ましがなくても、夜のどれだけ遅い時間に就寝したとしても、身体は目覚めの時間をしっかりと覚えているらしい。……引っ越し祝いにと師匠からもらった目覚まし時計は、結局今日も役目を与えられぬまま、かちかちと針の動きを進めているだけだ。
ううん、と腕を大きく伸ばして、スザクは洗面所へと向かった。
スザクが住んでいるのは、通っている大学から徒歩で十五分ほどのマンションである。キッチンにトイレ、風呂、洗面所があり、さらに六畳ほどのフローリングの部屋が三つ。駅から近くはないとはいえ、大学生が住むには贅沢すぎる物件だ。自身のアルバイト代のみで生活費や授業料をまかなっているスザクに、普通であればこんな部屋を借りる余裕などない。
赤ずきん
SPUR ME鶴の折り紙※ちょっとした小話
親戚に鶴の折り紙の折り方を教えて貰った時、機械のように降り続けていたらしいです。
コピー用紙を切り取って鶴を作る毎日…
実は…平安時代などの絵巻物を見ると、懐かしいという気持ちに何故かなります。
自分は前世とか信じませんが、友達に「前世調べてもらいなよ!」と言われ、調べた結果、西洋風の建物に住んでおり、糸を作っていました。
鶴と関係無…分からないです 3
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SPUR ME※チョロ甘依織そうだ、ラブホ行こう。続続続 口をぽかりと開けた依織の手から、するりとコロッケが滑り落ちて、匋平は咄嗟に手を差し出す。間一髪、食べかけのコロッケが地面に落ちることは免れたが、袋の上から強く掴んでしまったのか、少しばかり、形が崩れてしまっていた。
「何言ってんだ、お前……」
「?、言ったまんまだけど」
「まんまって、」
「依織、今度の休み、ラブホ行こう」
「聞こえなかったわけじゃねぇよ……」
学校からの帰り道、連絡もなしにひょいと現れた匋平を不思議に思いつつも、依織は特に気にしてはいなかった。
バディで動くことを基本とされている二人には、あまり単独で仕事を言い渡されることはなく、昼間は雑用以外に特に用事のない匋平がこうして依織を迎えに来るのはままあることで、依織もそれを、憎からず思っている。
3457「何言ってんだ、お前……」
「?、言ったまんまだけど」
「まんまって、」
「依織、今度の休み、ラブホ行こう」
「聞こえなかったわけじゃねぇよ……」
学校からの帰り道、連絡もなしにひょいと現れた匋平を不思議に思いつつも、依織は特に気にしてはいなかった。
バディで動くことを基本とされている二人には、あまり単独で仕事を言い渡されることはなく、昼間は雑用以外に特に用事のない匋平がこうして依織を迎えに来るのはままあることで、依織もそれを、憎からず思っている。
kyo001
SPUR ME今年の5月に出したかったけど間に合う気配がないので8月か10月くらいに発行する予定のお話です。ケツ叩きのために途中まで公開します。
続きは推敲が完了次第UPします。
ともかがみ(仮)① 血の味がする唾液を乾いた地面に吐き捨てれば、赤い色が混ざったそれは、冷えた砂にじわりと染みる。今日もまた殴られた。口の端が切れてしまったようだし、これはしばらく腫れるかもしれない。どうせ、この顔がどうなろうと誰も気にも留めたりしないのだけれど。
せめて明日は殴られないように振るまおう。まあ、今日だって何も悪いことはしていないのだが。ただあの人たちの機嫌が悪かっただけで。ああ、まったく嫌になる。
「……みんな、さっさと死んじゃえばいいんだ」
隙間風が入り込む納屋に入ると、少女は身を縮こませた。小さなつぶやきを聞く者は誰もいない。ちっぽけで孤独な自分に手を差し伸べる者が、ひとりもいないように。唯一寄り添ってくれるのは、夜の闇だけだ。ぼろぼろの着物を被り、まぶたを閉ざす。朝になればまた、地獄の始まりが待っている。
2869せめて明日は殴られないように振るまおう。まあ、今日だって何も悪いことはしていないのだが。ただあの人たちの機嫌が悪かっただけで。ああ、まったく嫌になる。
「……みんな、さっさと死んじゃえばいいんだ」
隙間風が入り込む納屋に入ると、少女は身を縮こませた。小さなつぶやきを聞く者は誰もいない。ちっぽけで孤独な自分に手を差し伸べる者が、ひとりもいないように。唯一寄り添ってくれるのは、夜の闇だけだ。ぼろぼろの着物を被り、まぶたを閉ざす。朝になればまた、地獄の始まりが待っている。
yamagawa_ma2o
SPUR ME何でも修理屋さん魏嬰がアンドロイド藍湛を拾う忘羨近未来なんちゃってSFAU③。藍湛の過去編です。
忘記星霜③ 藍湛はどういう訳か毎日規則正しい時間に眠るため、魏嬰は彼が寝たのを確認すると、部屋に置いていたあのデータの入ったノートパソコンを開いた。
よく考えると人の記憶の再生なんてものすごく時間がかかるのではないかと思ったが、どうやら人間の記憶に基づいておおよその年代ごとにファイルが整理されているらしい。あまりにも幼い頃のものはそもそも存在しないため、直近十年ほどと推定されているものを見ることにした。
魏嬰がアイコンをクリックすると、それは映画の回想シーンのように再生された。これを発明した人は、すごい才能がある人だと魏嬰は素直に思ったが、人の記憶を電子媒体に記録することは現在では研究も含め禁止されている。藍湛がどのような過去を持っているのか、魏嬰は再生が始まった映像を見つめた。
6991よく考えると人の記憶の再生なんてものすごく時間がかかるのではないかと思ったが、どうやら人間の記憶に基づいておおよその年代ごとにファイルが整理されているらしい。あまりにも幼い頃のものはそもそも存在しないため、直近十年ほどと推定されているものを見ることにした。
魏嬰がアイコンをクリックすると、それは映画の回想シーンのように再生された。これを発明した人は、すごい才能がある人だと魏嬰は素直に思ったが、人の記憶を電子媒体に記録することは現在では研究も含め禁止されている。藍湛がどのような過去を持っているのか、魏嬰は再生が始まった映像を見つめた。
らびらび🖋
SPUR ME4月からの目標にします!キリッ🍑✨やはりメイガスアンちゃんを上手く描くにはお尻の練習は必要かな〜と
そして💀は正直なデュエデュくん…
補足:タブがうっかり「尻を描く」に見えてしまったのですが、良く見ると「叩く」でした。あへへ
ぺチッとかいい音するのかなやっぱり
個人的にはアリですねアン尻叩いちゃうの
もちろん愛がある前提で
bell39399
SPUR ME書いている方は何も考えていないのでわりかし楽しいですが、読んでいる頃はダラーとしてきた頃かと思います。今回はよりダラーっとしてます。何も進んでないよ!!
ともあれ、彼女の千年ちょっとの人生において初めての女の子同士のお出かけを満喫したエレインは、バンに貰った結構な額のお小遣いをちょっぴり使い大いに満足して、種族の違う友らと別れた。
一方その頃、バンの家ではキングがシャスティフォルに寝っ転がり、ふわふわ浮きながらお茶を啜っていた。だがこの小一時間の間、二人の間に会話はない。
「キング、お前さ」
その沈黙を先に破ったのは家主の方だった。
「その姿でディアンヌの前でダラダラできねぇからって今ウチでダラダラしてるわけ?」
「喋りだしたと思ったらそれ?! お生憎様だけどオイラたちの間にそんなつまらない見栄はないよ」
「あっそ」
「それよりエレインの誕生日どうするか考えたの?」
974一方その頃、バンの家ではキングがシャスティフォルに寝っ転がり、ふわふわ浮きながらお茶を啜っていた。だがこの小一時間の間、二人の間に会話はない。
「キング、お前さ」
その沈黙を先に破ったのは家主の方だった。
「その姿でディアンヌの前でダラダラできねぇからって今ウチでダラダラしてるわけ?」
「喋りだしたと思ったらそれ?! お生憎様だけどオイラたちの間にそんなつまらない見栄はないよ」
「あっそ」
「それよりエレインの誕生日どうするか考えたの?」
bell39399
SPUR MEガールズトークが続いてますよ!これバンエレタグ詐欺では…
エレインの話はこうだ。
バンを始めとして皆にはたいそう世話になった。
妖精族ではあまり一般的ではないが、人間族の間では誕生日を祝う習慣があるのは知っている。そこで思いついた。《私を生かしてくれている人たちに、自分の誕生日に感謝を伝えたい》、と。
「でも何をすればいいのか、今ひとついい案……が……?!」
「うぐうううう〜〜」
「エレインあなた……!」
「や、やぁね泣かないで!」
その話を聞いたディアンヌはぼたぼた涙を零し、エリザベスはそっと目尻を拭う。周囲の視線と不審がる心の声を感じ取ったエレインは慌てて二人を慰めた。
「ずびっ。ボク、その気持ちだけで泣けてきちゃうよぉ。皆キミが元気なだけで嬉しいのに」
「ディアンヌ、ほらちーんして。でもそうよエレイン。お互い様じゃない、何もそんな……」
724バンを始めとして皆にはたいそう世話になった。
妖精族ではあまり一般的ではないが、人間族の間では誕生日を祝う習慣があるのは知っている。そこで思いついた。《私を生かしてくれている人たちに、自分の誕生日に感謝を伝えたい》、と。
「でも何をすればいいのか、今ひとついい案……が……?!」
「うぐうううう〜〜」
「エレインあなた……!」
「や、やぁね泣かないで!」
その話を聞いたディアンヌはぼたぼた涙を零し、エリザベスはそっと目尻を拭う。周囲の視線と不審がる心の声を感じ取ったエレインは慌てて二人を慰めた。
「ずびっ。ボク、その気持ちだけで泣けてきちゃうよぉ。皆キミが元気なだけで嬉しいのに」
「ディアンヌ、ほらちーんして。でもそうよエレイン。お互い様じゃない、何もそんな……」
r0und94
SPUR ME幻覚100%の読切時空の半ロナ途中経過(暗転前まで)読ロ様公認ストーカーな半くんと何だこいつおもしれ〜って思ってる読ロ様(この後ぐちゃぐちゃになるまで抱かれる)
ここからセンシティブセンテンスに繋げたいんだ頑張れ 6217
bell39399
SPUR MEちょっと賢くなったので、今日はメモ帳に書いてから貼り付けました!(ドヤァ)ますます話が明後日に向かってます。
書いてる私も驚きの展開に(続きは考えてない)
「これがお金……!」
バンとキングが無言でパイをむしゃむしゃ食べ出してから遡ること数時間前、エレインはバンに貰ったお小遣いを親の敵でも見つけたかのような目つきで凝視した。
「おいおいエレイン、人様からかっぱらった金じゃねぇから安心しな♪」
「やっ、やぁねバン、そんな事心配してないわ。ただこう、話だけはさんざん聞いていたけど、実物目の当たりにしたら顔がこわばっちゃって」
「とにかくだ、これと物や食事を交換するのはわかってるな?」
「うん、バンとのお買い物で見ていたから」
「時々ぼったくる……等価以上の金を騙し取ろうとする不届きな奴もいるが、ここの街じゃまずないから大丈夫だ。万一そうでもお前なら見破れんだろ♪ とにかくこれはお前んだ、好きに使って楽しんでこい♫」
940バンとキングが無言でパイをむしゃむしゃ食べ出してから遡ること数時間前、エレインはバンに貰ったお小遣いを親の敵でも見つけたかのような目つきで凝視した。
「おいおいエレイン、人様からかっぱらった金じゃねぇから安心しな♪」
「やっ、やぁねバン、そんな事心配してないわ。ただこう、話だけはさんざん聞いていたけど、実物目の当たりにしたら顔がこわばっちゃって」
「とにかくだ、これと物や食事を交換するのはわかってるな?」
「うん、バンとのお買い物で見ていたから」
「時々ぼったくる……等価以上の金を騙し取ろうとする不届きな奴もいるが、ここの街じゃまずないから大丈夫だ。万一そうでもお前なら見破れんだろ♪ とにかくこれはお前んだ、好きに使って楽しんでこい♫」