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    ほのぼの

    さんど@みりぺん。

    DONEワンドロ・ライお題「色男」をお借りしました。
    さねげん
    ※前置き
    現代キメ学軸/記憶なし
    ほのぼの、甘めの雰囲気
    以前のTシャツお題の延長線の二人で書いてますが前作読んでなくても大丈夫です。袴とか成人式準備の流れとか雰囲気で書いてます、すみません。
    何でも許せる方どうぞ
    最後のおさがりなんて言わせない前撮りで一度袖を通していたが何枚着込むのかとまた一枚持ち上げる。和装肌着など普段着る機会がない。
    前回の兄の時に同行した事はあった。とは言え数年前かつ見ている姿と実際にやるのとでは勝手が違うのだと思い知る。やはり兄は鈍臭い自分と違い、器用で何でも出来る自慢の兄だ。

    「母ちゃん、頼むよ」
    「玄弥、襟が崩れとうよ」
    「う……」
    「だから俺が着せてやるって言ったろ」
    「兄貴は!!まだ来ないで!!」

    頑固だねぇと扉の外から実弥がぼやく声が聞こえた。玄弥の襟を直しつつ、母・志津はふふふっと小さく笑う。

    「前撮りの時は有無言わせず着せられていたからねぇ。自分でもやってみなきゃね」
    「まぁ……うん。」

    着物を着付け、玄弥が持ち上げた袴を整えて残りは羽織を身につければ完成だ。骨盤付近のスリットのようなスペースから抜ける風が少し冷たい。
    1706

    肴飯のポイ箱

    DONEオンイベ開催、アンド素敵企画ありがとうございます!
    この作品は、12.3歳ごろの2人がナックルシティの片隅にあるとある喫茶店を舞台にわちゃわちゃとしていくお話となっています。
    ※両片想いほのぼのです。
    ※ガラル市民がたっくさん出ます。
    ※視点がコロコロ変わるお話です。
    少しでも楽しんでいただければと思います☺️
    とあるナックルの片隅で◆ライラック色の髪をした少年の回想

    「あ、チャンピオンだ!」
    「チャンピオン!」
    「何かイベントでもあったっけ?」
     困った。
    俺は、大きな街の真ん中で冷や汗を掻きながら、どうしてこんなことになったのかをひたすらに考えていた。
     今日は午前中にシュートでのチャリティイベントに参加した。午後はスポンサーの会社が行うガーデンパーティへの参加が予定されていたが、そちらが主催者側の事情でのキャンセルとなったので、突発的に午後は丸々オフとなった。予定されていた休みより、こういうイレギュラーな休みって得な感じがして俺は好きだ。せっかくだから前々から欲しいと思っていた物を買おうと意気込み、勢いのままユニフォームで飛び出した。自分なりに人目が少ない道を探しながら、地図アプリと睨めっこ。しかし、俺の努力も虚しくうっかり路地から大きな通りへと出てしまった。途端に集まるキラキラとした眼差しの人、人、人。応援してくれる人達の期待の眼差しを裏切ることはできず、突発的に始まってしまったファンサービス。握手に写真、サイン。もみくちゃにこそされないけれど、このままだと行きたい場所に行けないまま休みが終わってしまう。顔には出せないが内心焦りつつも人混みは消えるどころが増えていく。どうしたものかと困っていると、人混みの奥から良く通る声が聞こえて来た。
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