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    ファンタ

    ar_rn_3150

    MAIKING小説家の蟻生(32)
    大学生の凛(19)
    が同じアパートに住んでいて隣人だったらいいな〜!蟻生くんに煙草吸ってほしいな〜!という願望です

    猫飼いは煙草を吸わないべきですが、BLはファンタジーなので許してください
    小説家隣人パロ その男は、まるで風景でも見るかのように俺を一瞥して通り過ぎたあと、ぎょっとした顔をして振り返った。頭のてっぺんから爪先までぐっしょりと濡れて、古びて少し傾いたアパートの外廊下に座り込んでいる人間を見たら誰でも驚くだろう。驚かせて申し訳ない、と思った。
     しかしそいつはその後、何事もなかったかのようにドアノブに手をかけると手前に引き、その隙間に薄い体を滑り込ませると静かに扉を閉めて姿を消した。それで俺はやっと、そいつがアパートの左隣の部屋に住む人間だったことを知る。
     数ヶ月、前引っ越しの挨拶をするために訪ねた時は留守にしていたそいつの顔を、俺はこれまで一度も見たことがなかった。ドアに鍵をかけていないのか。不用心な奴だ。こんなボロアパートの鍵などあってないようなものだが、なるほど。鍵をかけなければ俺は今こんな状況に陥っていないわけだから、あいつのやり方も道理にあっているのかもしれないと、冷えた体でぼんやりと考えながら今日の災難について思い返していた。
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    にっつ

    MOURNING完成できなさそうなぜんねずを置いておきます。
    去年のハロウィンに書いていたけど、今年も間に合わなそうなので供養です。

    ※ダークファンタジー
    ※大正軸でも現パロでもない
    ※なんかちょっと暗い

    途中でいきなり終わります!😂
    (仮)in the dark薄暗い森のその奥に、ひっそりと佇む洋館がある。そこには肌の白い美しい魔女が住んでいて、一度そこに足を踏み入れたら、二度と帰れない。

    それが、この村に昔から伝わる噂話だった。



    善逸は持っていたリンゴを齧りながら森を歩いて帰路につく。じきに収穫祭だ。善逸の育てているリンゴも今が旬で、赤くつやつやとした皮と、蜜がたっぷりと入っている実は甘い。肩に担いでいた籠が重くて切り株に腰掛け、休憩がてら残りを食べる。村で毎年行われている収穫祭は、採れた食べ物を祝うとともに、悪霊を追い払うのが村のしきたりとなっている。

    「月末だったよなぁ、確か」

    善逸が一緒に暮らしている祖父の慈悟郎が、そろそろ準備をしなければならないと言っていた。森で調達できるものがあるので、善逸は草や枯れ木を踏み分けながら森の奥へ向かう。鬱蒼とした森は方向感覚がわからなくなるため、幹のところどころに印をつけている。森から村へ帰れるように、その布の目印を確認しながら歩いていく。
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